「Made in USA の憲法」の意味

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 日本人が米国人にコンプレックスを抱いているのは間違いない。そのせいで、「拝米」でも「反米」でもない「親米」が難しいのである。現実の政策としては「親米」しかないのだが、そういうことをすると決まってその人たちが「拝米」になるので困るのである。

 戦争に負けて占領されて・・・という直接体験した世代は仕方ないのかなとも思う。あんまり弁護する気にはなれないが。ただ、「ペリーが砲艦外交で鎖国の日本を無理やり開国させた。」などという露骨な嘘がまかり通ってしまうのは如何なものか。タイムマシンで江戸幕府の幕閣の阿部正弘とか井伊直弼にそんな話をしたら「はぁ?」と言われてしまいそうな大嘘である。(この話、いずれしますが、ネタの渋滞が・・・。リクエストが多くあれば早めます(笑)。)

 しかし、「日本開国の恩人」とか銅像を立てるの、恥ずかしい限りである。さらに高名な心理学者の先生によれば「日本はペリーに●●された。さらにマッカーサーに。このコンプレックスを本当に回復するには、もう一度アメリカと戦争をして勝つしかない」などと言い出す御仁も存在する。そんな非現実的な提言をして、「だから日本人がアメリカ人を父親的に崇拝するのは仕方がない」などと逆説的な結論を導き出そうとしているのか。と言うより、自分のコンプレックスを正当化して、未来の日本人も自分と同じようにコンプレックスを抱き続けて欲しいのだろうが。

 イスラエルが第二次中東戦争で英仏をダシにして米ソを出し抜いた歴史でも研究すれば良いのでは?イスラエルのエリート、二千年もひどいめに遭い続けながら劣等感を抱いてはいない。見習いたいものである。

 さて、本題。「アメリカの」「アメリカ人の」と主語や目的語で使う時は気をつけるべきである。しばしば「Made in USA の憲法」「アメリカ人が作った憲法」という言い方がされる。しかしこの場合のアメリカ人とは誰であろうか。

 ご存知の通り、日本国憲法を作った中心はマッカーサーとGHQ民政局である。この民政局に憲法の専門家が一人もいなかったのは確かだが、ホィットニー局長やケージス次長以下、札付きのニューディーラーの集まりである。ニューディーラーとはF・ローズベルトのニューディール政策を支持した共産主義者のことである。彼らの頭の中身、資本主義から逸脱しているので有効需要と関係のないことばかりはじめるのである。しかもその人たちの中でもおちこぼれである。だから本国で相手にされない鬱憤晴らしを日本でやりたい放題やっているのである。

 シロタ・ゴードンなどは回顧録で「アメリカよりも良い国を、アメリカ憲法よりも良い憲法を作ろうとしたのだ」などと強調しているが、これこそ己のコンプレックスを押し付けていた証拠ではないか。

 マッカーサーを筆頭に、その後のアメリカの国政において重要な地位に昇った人間が一人もいないという時点で、如何に粗悪な人間を送り込んでくれたかの証拠であろう。

 ちなみに我が国は、「朝鮮や台湾や満洲で何をした」と言われても、「その後に総理大臣になる人間を責任者として送っています」と答えられるのである。特に韓国や中国に留学や仕事で行く人はこれくらい言い返せるようにはしておいて欲しいものである。

 「アメリカ人の中でも、本国に相手にされないようなおちこぼれが、日本国憲法など救いようのない占領政策を押し付けてきた」とするのが正しい表現であろう。

 オウム真理教をさして「日本人がサリンを撒いた」と言われると困るのと同じ理屈である。まあ、アメリカの場合は、オウム真理教に該当するニューディーラーを政府が送り込んできた責任はあるが。

 しかし、日本の「拝米」派が米国の反日派に媚びて、日本の「反米」派が米国の親日派を攻撃する習性、どうにかならないものか。