重版御礼(2)―日本は世界とどう対峙したか

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 重版御礼、第二弾です。

『総図解 よくわかる日本の近現代史』

(新人物往来社、税込1470円)

 南君のつぶやき。
http://twitter.com/nantatu

2.『明治維新』では明治政府を取り巻く国際状況(欧米が近代国家として再編時期であり、また英露が覇権抗争中)をわかりやすく解説している。日本史と世界史を別に学びがちな学校教育では理解しにくい因果関係や出来事の背景を理解できる。

 世の中の教科書は「世界の中の日本」とか言いながら、日本のことを日本の話だけで語っています。これは自ら精神的鎖国をしていることです。江戸時代の日本人がどれほど知識を求めたかということを考えると、どうしてこんなに変わってしまったのでしょうか。

 昭和期の卒論を書く人間で、ヒトラーやスターリンを知らない人間は一人もいません。
 明治期の研究者は、ディズレーリやビスマルクの名前くらいは知っています。
ウィルヘルム二世がどれほど日本に影響を与えたかとかは知っておいてほしいですが。

 で、幕末研究者が、当時の二大超大国である大英帝国と大ロシア帝国の指導者名前を知っているか、という話になると、知っているほうが少ないのですね。
 これは平成20年代の日本を研究するのに、オバマも胡錦濤を知らないのに、インドの艦隊司令官を必死に研究している、とかだと奇妙ですよね?ペリーなんて、その程度の人物です。
 パーマストンやネッセルローデを抜きにして、幕末日本が語れるのかという話です。
(以上、砦の過去記事の復習)

 今までの歴史教科書って何だったのでしょうか。
 自分が勉強していた時に訳がわからなかったので、こういう本を作ってみました。

 ちなみにとある出版関係者から、右にも左にも偏らず、事実関係だけで中庸を保っているとの感想をいただきました。
 編者として意図が成功しているのかなとうれしくなりました。
 また頑張れます。