黒船を見たら

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 幕末モノに共通の事項がある。
 坂本龍馬が主人公であろうが、新撰組が主役であろうが、
黒船が来たら、みんな見に行くのである。
「すごいなあ」などと言いながら。

 日本人だとまったく違和感がない話だが、これは世界標準では途方もないことなのである。
 我々がこれを何の疑問も持たずに流してしまえることが諸外国からは驚嘆の的なのである。

 日本以外の有色人種は皆、白人の帝国主義の前に蹂躙された。
 日本だけが幕末動乱を潜り抜け、明治維新の奇跡を成し遂げた。
 なぜか。

 日本以外の人々は黒船を目の当たりにすると、
「すごいなあ」などと言いながら、
「もう駄目だ。かなわない。」などと諦めて何もしなくなってしまったのである。
 だから白人に負けたのである。

 日本人だけは黒船を目の当たりにすると、
「すごいなあ」などと言いながら、
「どうやったらあれを自分たちで作れるのだろう。」などと向学心に燃えてしまったのである。
 だから白人に勝ったのである。

 何気にすごい日本人。
 我々に必要な「黒船」は何か。
 みんなで考えよう。