黒船を見たら

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 幕末モノに共通の事項がある。
 坂本龍馬が主人公であろうが、新撰組が主役であろうが、
黒船が来たら、みんな見に行くのである。
「すごいなあ」などと言いながら。

 日本人だとまったく違和感がない話だが、これは世界標準では途方もないことなのである。
 我々がこれを何の疑問も持たずに流してしまえることが諸外国からは驚嘆の的なのである。

 日本以外の有色人種は皆、白人の帝国主義の前に蹂躙された。
 日本だけが幕末動乱を潜り抜け、明治維新の奇跡を成し遂げた。
 なぜか。

 日本以外の人々は黒船を目の当たりにすると、
「すごいなあ」などと言いながら、
「もう駄目だ。かなわない。」などと諦めて何もしなくなってしまったのである。
 だから白人に負けたのである。

 日本人だけは黒船を目の当たりにすると、
「すごいなあ」などと言いながら、
「どうやったらあれを自分たちで作れるのだろう。」などと向学心に燃えてしまったのである。
 だから白人に勝ったのである。

 何気にすごい日本人。
 我々に必要な「黒船」は何か。
 みんなで考えよう。

「黒船を見たら」への0件のフィードバック

  1. 「どうやったらあれを自分たちで作れるのだろう」→「どうやったらやつらと対等にやっていけるだろう(戦で勝てるだろう!)」
    和魂洋才の正しさは証明されています。
    さあ、闘いましょう!

  2. ペリーの黒船が来航して幕府や諸藩が慌てふためいたと、我々は教わりましたが、あれは嘘ですわな。アヘン戦争の情報が入るや、幕府は兵制改革を行い、兵器の近代化、蒸気船の開発に着手しましたし、佐賀藩や薩摩藩も同様の事業に取り組んでおりました。佐賀藩などペリー来航前に得た情報から、小型の蒸気機関車の開発に成功しているのですよ。
    幕府も諸藩も遊んでも眠ってもおらず、「同じモノを作らないと、国の守りは固められない」と知恵をしぼっていたわけです。
    ペリーの来航に対する反応は、「ついに来たか」「思ったより早かったな」だたと思いますね。
    それなのに「ペリーが突然来航して、日本中が大騒ぎになった」「明治に入ってから、急速に近代化が進んだ」ということになっていますが、どうしてなのでしょうね?

  3. ウミユリーさん、勉強になります。確かに吉田松陰先生が金子重輔と密航を企てた件で『ペリー日本遠征記』の著者ホークスは、松陰の密航未遂事件について次のように記しています。

     「この事件は、厳しい国法を犯し、知識をふやすために生命まで賭そうとした二人の教養ある日本人の激しい知識欲を示すものとして、興味深いことであった。日本人は確かに探究好きな国民で、道徳的・知的能力を増大させる機会は、これを進んで迎えたものである。この不幸な二人の行動は、同国人に特有のものだと信じられる。また、日本人の激しい好奇心をこれほどよく示すものは他にはあり得ない。・・・日本人のこの気質を考えると、その興味ある国の将来には、何と夢にあふれた広野が、さらに付言すれば、何と希望に満ちた期待が開けていることか!」

    倉山先生、はじめまして。チャンネル桜で先生を知りました!
    「満州国はワンダーランド!」素敵なタイトルでいいですね。

    西部進先生は安倍元総理に「10年かかっても真の保守を」、と言われてますが倉山先生の言われるように20年後に日本が瓦解してそうで2050年の中国共産党の日本地図も満更嘘ではないのかと恐怖です。日本の将来を真面目に考えれば考える程辛いです。また、周知活動が進みません。特に昭和後半のゆとり教育のせいか、同世代はほぼ興味なし。日々の生活で精一杯か、呑気に楽しむかのどちらかです。興味示したのは逆に「なんで民主党を応援しないんだ、日本には小沢先生しかいないっ」という左翼で、5月まで公民館ホール予定地に中国人サーカスが来る始末です。
    どっから阻止しましょうか?

  4. ウミユリーさん
    仰るとおりだと思います。佐賀藩については近日中に書こうかと思っていました。実は、今執筆中の原稿が幕末モノでして。
    「江戸幕府が眠っていた」は、たぶんに明治政府の宣伝もあると思います。ただ幕閣なりに考えていたとしても、志士たちにとってはしょせん官僚政治の枠を出ないものにしか写らなかったのだと思います。

    今は刀使えた幕末が羨ましいサン
    素敵なH.N.ですね。笑
    私もそのように考えた時期がありました。
    しかし、幕末だとて何でもかんでも暗殺に頼っていたわけではないということに気づいたのです。
    1月13日の記事をお読みください。感想をお待ちしております。

    私も周知活動には苛立ちを感じています。当然だと思います。
    ただ、一人でも多くの人に伝えることで、日本は救われるのだとの思いで、自分の体を盾にし、言葉を武器にしています。
    一緒に頑張りましょう。

    また、今後とも閲覧と書き込みをよろしくお願いします。

  5. ちょっとしたこぼれ話です。私も最近知ったのですが、アヘン戦争の情報をつかんだ幕府は、兵器の近代化に取り組みましたが、その中に携帯食料として乾パンの開発もあったそうです。重い米俵を持って行軍するより、軽量で腐敗しない乾燥食品を携帯させた方が、合理的と考えられたわけです。
    農民や町人を徴兵して、防備に当たらせることすら幕閣で検討されていたといいますから、幕府内部の危機意識は相当なものだったでしょう。

    オランダ人の軍事顧問が、一般の日本人の国防意識は一般的に無関心で、「お上任せ」だったので大層驚いたとの記録がありますが、その頃の日本人には、「国民意識」が現在と同様欠落していたことに原因があると思いますが。
    「攘夷は無謀」ということを認識させるには、薩摩も長州も欧米列強にぼろ負けして、ようやく認識したくらいですから、やはり人間は痛い思いをしないと駄目なのかもしれません。
    実際に核ミサイルが撃ち込まれ、100万人くらい死者がでないと、日本人は覚醒しないのではとか、恐ろしいことを考えてしまいます。
    国を失うことの恐ろしさ、独立の尊さを教えることが、戦後の教育からすっぽり抜けています。「敵に攻められたら、抵抗せずに降伏すればいい」とか言っていた某経済評論家がおりましたが、日本を占領した国が徴兵制を敷いて、日本人を使い捨て兵士にするかもしれないとは考えられないようですね。

  6. ウミユリ—さん
    今書いている本の内容を少しだけネタバレしますと、大事なのは徳川吉宗の漢訳洋書輸入の禁緩和です。あれは緩和と言うより、むしろ解禁です。以後、指導者層に限らず、知識人は安全保障意識に目覚めます。
    国民意識に関しては、世界中で最も高いです。
    国民国家の模範と言われるフランスでも十九世紀でようやく、ですから。日本人が、例えば薩摩と長州と会津が「よその国」とお互いに言い合っても、朝鮮人やオランダ人と同様の外国人とは思っていません。
    それに比べて大英帝国内でも、イングランドとスコットランドとウェールズときたら。。。

  7.  ご苦労様です。
     チャンネル桜で倉山先生を知りました。
     黒船による江戸市中への艦砲射撃の恐怖から開国に追い込まれたのが、幕末でした。
     その結果、不平等条約を各国と結ばされましたが、日本はその後50年かけて全て改正しました。
     広島・長崎に核攻撃をされ、ソ連の参戦もあって停戦となりました。
     その後、不平等条約たるNPTを締結させられ、今日に至ります。
     明治の日本人には、不平等条約は改正されなければならない、という意識があったのに、今の日本人には、NPTからの脱退や改正の意識が少ないと思います。核武装に賛成の日本人は20〜25%ですから。
     むしろ韓国では、自国の核武装に65%が賛成していますから、日本は意識の上で追い抜かれてしまいました。
     
     以上です。失礼します。

  8. 〉今は刀使えた幕末が羨ましいさん
    はじめまして。こんにちは< (_ _)>
    大切なのは今年の参議院選挙です。そこで中国共産党日本支部の単独過半数獲得を阻止しなければならないわけで。
    例えば、暴力行為で訴えたところでそれは現在の制度にはそぐわないだけで、いかに民意を動かすか?
    ということを考えなければいけません。
    主張は間違っていなくても、それの表し方が間違っていればそれは意味がありません。
    それどころか、マイナスになることもありますので。

  9. 〉ウミユリさん
    はじめまして。こんにちは< (_ _)>
    占領された後の「死んだほうがマシだった」という状況になりかねないというのは同意できます。
    しかし、その前に書いてある「核が落ちて、100万人ぐらい死なないと」というのには同意できません。
    逆に余計、反戦的になったり、それどころかその時もうすでに占領されたりしていますし。
    核ミサイルなんて落とされなくても日本人が気づくようにすればいいので。
    現に、韓流好きの私の母は外国人参政権の問題で「対馬がとられる!」と嫌韓流になりましたし。
    ひとつの言論ムーブメントを我々が作ればいいわけです。
    この砦に時折顔を出されるQOLさんが良いことを言っていました。
    「微力は無力ではない!」
    我々にもできることがあるので頑張りましょう。
    では< (_ _)>

  10. >今書いている本の内容を少しだけネタバレしますと、大事なのは徳川吉宗の漢訳洋書輸入の禁緩和です。あれは緩和と言うより、むしろ解禁です。以後、指導者層に限らず、知識人は安全保障意識に目覚めます。

    もちろんそうでしょう。欧米列強が日本の周辺に出没し始めた18世紀の終わりから、19世紀の初めあたりから、幕府も日本周辺に迫る危機を感じていたでしょう。その反面、国防の重要性を説いた林子平の海国兵談を発禁処分にしたり、蘭学者を弾圧したりと、その政策に一貫性がないように見えるのは、幕府内部でも危機意識、安全保障意識に温度差があったことを示唆しているように思います。

    >それに比べて大英帝国内でも、イングランドとスコットランドとウェールズときたら。。。

    民族闘争は根深いですからね。ベルギーにおける、オランダ系とフランス系の民族境界線は、ローマ帝国の時代から1500年間、殆ど変化していないそうですよ。
    わが日本民族自体は、多民族が融合して形成された民族であると考えますが、或る神社の宮司さんによると、朝廷は平定した民族の文化と神々を抹殺するのではなく、大切にし、婚姻関係を結んで完全に融和してまうことで現在の日本民族が生まれたとのことです。
    世界中で民族紛争が絶えませんが、我が国はひょっとすると世界で唯一成功した多民族国家なのかもしれませんが、それはやはり皇室の存在が大かったと思います。

  11. ウミユリーさん
    >世界中で民族紛争が絶えませんが、我が国はひょっとすると世界で唯一成功した多民族国家なのかもしれませんが、それはやはり皇室の存在が大かったと思います。
    おっしゃる通りだと思います。
    しかし、今や若者が皇室に無関心です。「なぜ天皇って必要なの?」などと言い出す始末で。
    私は自分で皇室の意義を説明しないで、「ではバルカン半島みたいになってよいのか?」と、相手に立証責任を問うようにしています。

  12. 川にゃサン
    はじめまして。H.P.を拝見させていただきました。
    自分で核を持つかどうかも大事ですし、それ以上に相手の核をどう抑制するかも重要ですね。
    今後ともいっしょに頑張りましょう。

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