『正論』2月号(12月25日発売)

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 先人達はどのようにして苦難に立ち向かい、運命を切り開いたのか。歴史から学ぶことで我々に何らかの示唆が与えられるであろう。

 思わせぶりな書き方が続いていましたが、お待たせしました。今月25日に発売の『正論』2月号に、原稿が載ります。色々なカムハカライがありまして、私に話が回ってきました。特集でごいっしょさせていただく方々が、ワタナベさん、オカザキさん、ヤギさん、ベツミヤさん、、、
らしいです。都市知識人なら誰でも知っている方々と並ばせていただきました。

 またもや、「誰こいつ?」とか言われそうですけど。笑

 今読み直すと11月27日の記事、これでもかと暗号だらけですね。何が暗号なのかは12月26日の帝国憲法講義で(ちょっと営業宣伝)。正式に決まったのは、ちょうど「マンネルハイムメソッド」の話をしていた瞬間でした。それで師匠の鳥海靖先生に電話で相談すると、「相変わらず眼の付け所はいいねえ」以下、色々とご助言いただきました。眼の付け所(だけ)は良いですかねえ。

 構想も資料集めも終了しないまま、高千穂に。って、これが実は取材だったりしたのですけど。たぶん誰にも気づかれていないはず。

 これに関しては、「こういうつもりで書きました」はやりません。皆さんの感想をお待ちしています。

 さて内容は以下。

題名「明治帝を支えた宮内官僚の真骨頂」

内容
宮内庁長官の忠節とは
孤高の大帝と無私の老臣
あるべき宮中「官僚」の姿とは
現在の高級官僚
立憲君主としての天皇
徳大寺と現実政治

 徳大寺実則、この影法師のような無私の人物の姿を通して、あるべき皇室と日本、そして日本人の姿を問いかけます。急遽一頁増加で、時局問題も加えました。「宮内庁長官の忠節とは」がそれです。月刊誌の性質上、この問題に関して言えるのはここしかないということで、編集も相当力が入っていました。

 主題は、明治帝と老臣の友情物語です。世間が喧しい時期だからこそ、こういう話も読んでください。

 私に(精神的に)近い方は、あるいはこの砦の最近の記事を読んでくだされば、歴史の話に仮託して、現在の話をしているのだとわかっていただけると思います。ある二人の方々を「孤高の大帝と無私の老臣」に見立てているのだとおわかいただけると思います。はっきりいって、自分で泣きじゃくりながら書きました。私の筆力のせいではなく、明治と平成の御世で己を捨てて頑張っている人たちのことを想うと。

 最後に、やはり色々考えて載せなかった部分を、あえてここで載せます。

何もしなくてもいい。ただ側(そば)に居て欲しい。
この感情を友情と呼ぶにはあまりにも陳腐かもしれない。
おそらく大帝も老臣も決して気持ちを口にはしなかったであろう。
言の葉にのせた瞬間に、その価値が失われることを知っていたであろうし。