「派閥」の話

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 民主党議員がどの派閥に入っているかは、最高機密である。本人すら知らないかもしれない。

 小沢派など本当に150人もいるの?なぜ川端派の領袖の川端さんが鳩山派の代貸しなの?とか。

 ものの本で読むと「なぜこの人がこの派閥に?」などということが多いです。

 このあたり、昔の社会党をそのまま引き摺っています。だから、右派派閥に属しながら自治労べったりだから左派の村山富市、とか複雑極まりない構造になりかねません。で、昔の社会党も、共産党も、公明党も、民主党も、国会議員より偉い職員まで含めると、どの派閥が最強か、ってわからないのですよね。昔の社会党最強派閥の向坂派は国会議員十人で、しかも領袖の向坂逸郎は単なる九州大学教授で、と。自民党を見慣れると訳がわからなくなります。

 さて、ここで本質的な話。

 自民党の派閥が異常な理由を二つ。

一、自ら名乗る。

二、反対派を殲滅しない。

 日本だと、「派閥」は悪印象の言葉です。「徒党」と同義語です。会社でも「派閥」とか「派閥抗争」は悪い言葉です。「あいつは派閥を作っている」という評判だけで人生を棒に振りかねません。

 昔の陸軍の「皇道派」「統制派」も、相手から言われて広まった名称です。

 ところが、自民党の派閥は、「●●派結成パーティー」のように堂々とやります。

 もう一つ、1955年の体制が始まり、98年までは概ね、自民党の派閥抗争は相手を殲滅するまでやりません。98年以降は、親米派と親中派という派閥に分かれて抗争していたので、議員辞職などに追い込まれる議員が続出しました。(当時の私の韓国人の友人に言わせると、命をとらないから甘い、だそうで。彼の「宗男など失脚にならない」はその通りになりました。)

 さて、二つの特徴からわかる自民党の派閥の正体は何でしょう?

政党です。

「「派閥」の話」への0件のフィードバック

  1. まさに言い得て妙ですね。

    向坂逸郎という人物は果たして評価に値する価値があるのかどうかすら疑問にも思います。戦後思想史の最大の禍根は、彼がソ連崩壊を目の当たりにしないうちに死んだことでしょう。彼がソ連崩壊を直に見ることで、向坂の生涯は全否定できたはずなのです。

  2. 仙台様
    向坂の思想はまったくとるに足りませんが、それだけになおさら彼の組織論は検証が必要だと思います。
    今の民主党の原型ですし、シンクタンクを官僚に丸投げしてきた自民党にまったく欠けている要素ですし。
    ちなみに私は明日の名古屋での学会の準備中です。汗

  3. 代表時代に同じ改憲派の労組ですらめのかたきにしていた前原代議士のグループの会長が自治労とつながりのある仙石官房長官!
    外国人参政権に堂々と反対しちゃう小沢派の笠代議士!
    なんなんだ〜?!
    いやですね。これはあくまでの聞いた話で嘘か本当か分からないんですけど、
    むか〜し昔、遠い未来、極東のある島国の政権政党は議員が400人ぐらいの政党で党内でいくつかのグループに分かれていて大きいグループだと150人もいるらしんですよ。でも、一番強いのはたった30人くらいのグループだそうです。
    その党ではそのたった30人ぐらいのグループの支持者が党本部のど真ん中でふんぞり返って偉そうにしているらしいですよ。
    で、150人いるといわれるグループの人たちは隅っこで肩身の狭い思いをしているらしんですよ。
    いや〜、あくまでも聞いた話ですよ。

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