もう昨日になるが、「報道ステーション」での特集。
李氏朝鮮の支配者・閔妃を暗殺した日本人の子孫が謝罪しに行き、正しい歴史認識とともに友好を深めようというお涙頂戴物語。あきれた。そもそも伝聞でこの人たち、自分の祖父が実行犯だと思っているが、それって証拠になるのか?ちなみに安達謙蔵という後に内務大臣にまで出世した戦前政党政治家も「我こそは実行犯なり」と自慢していたが。
間違った歴史認識に基づくいわれのない自虐意識、絶対に日本人を不幸にする。というか、もうさんざんなっている。
まず事実確認。閔妃暗殺事件とは、日清戦争で敗北した清を見限った朝鮮が宗主国をロシアに乗り換えようとし、これを阻止しようとした現地の三浦梧楼公使が独断でその首謀者である閔妃を暗殺したとされる事件である。実行犯には諸説あり。日本人も朝鮮人も襲撃に参加しているのは確か。政治的には、朝鮮宮廷の派閥抗争に日本人が介入した形。ただし、三浦は証拠不十分で放免。
次に日本側の反省。特命全権公使であろうとも、独断で任国の事実上の支配者への暗殺計画に加担するなど、論外。国内的根回しがあまりにも不十分。少なくとも艦隊派遣準備のひとつもないと困る。日清戦争直後で疲弊している時なので、準備があっても困るが。それにロシアのような列強の介入を招いたらどうするつもりだったのか。というか、その後も朝鮮王室は極端な親露的姿勢になって、王様は一年間もロシア公使館に移住するは、軍隊を引き入れるはで、大変な事態になるのだが。三国干渉の記憶も覚めやらぬときに、あまりの冒険主義に過ぎる。結果的に十年後の日露戦争に勝った、ではすまない。法律論では三浦は無罪かもしれないが、公使としての政治責任は重い。特命全権公使は大臣と同格の陛下の名代なのだから、結果責任は問われてしかるべし。
その上で、番組検証。
そもそも閔妃って何者か?番組では韓国では誰でも知っていて(と言いながら、小学校で半分くらいしか手を上げていなかったが)、尊敬されている国母のような存在、ということだが。そのようなすばらしい人物を日本人が暗殺したから、韓国は反日になった、この暗殺事件は韓国の反日の原点らしい。
ほほう。では、韓国で一度でも王政復古運動のひとつでも起きたのか?そんなに敬愛されているなら、日本からの独立回復後、李朝が復活してもよさそうなものだが。
次に、閔妃の人柄。とにかく夜郎自大の固まり。そもそも反日侮日に凝り固まる。そして親日改革派の金玉均を海外まで付回して暗殺、死体を凌遅刑にする。凌遅刑がどんなものかは、残虐趣味にすぎるので省略。
当時の朝鮮、極少数ながら日本の明治維新のように自分の力で生きていこうとした人々もいたのである。そういう人は徹底的に弾圧されたのである。
なぜ親日派を弾圧した人間を褒めたたえているのか、よくわからん。私が韓国の愛国者なら、報道ステーションのことを不気味に思う。
日本の対韓国謝罪派も媚米拝米論者もそうだが、その国の反日派の意見を聞き、そいつらと仲良くして、自国民を見下すやつが多い。
報道ステーション、閔妃なんて誰も知らないと思って言いたい放題知ったかぶりをして日本の視聴者を見下してくれているが、今の金正日をとやかく言えないような人物を持ち出されても困るのである。
いっそのこと、日韓友好のために、閔妃の子孫を金玉均に謝らせてみてはどうだ?