尾身氏の器

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日本はいつから個人崇拝の共産国になったんだ?

中村俊介、新型コロナと戦う尾身茂会長を熱演「一生懸命やらせていただきました」 (msn.com)

まさか、本人は協力してないよなあ? 番組を見てないからなんともだが。

百歩譲って、「尾身先生のおかげで日本のコロナ対策は上手くいっている」としても、経済的副作用で苦しんでいる人は多くいるし、あまつさえ命を落としている人もいる。そんなさなかに、個人崇拝のドラマ?

私が尾身氏なら、恥ずかしくて絶対にやめてくれと言うね。悪いけど、これを全力で止めないの、まともな人間じゃないって。百歩譲って止める暇なんてなかったのかもしれんが、問題解決の現在進行形で自分のドラマ化に許可を出すなんてありえん。知らないならまだしもだが、さすがに日テレも本人に黙ってはやらんだろ。

大戦末期、特攻の父と言われた大西瀧治郎という軍人がいた。戦争に勝つにはこれしかないと、特攻作戦の責任者となった。ただし、毎日、死にゆく若者の菩提を弔い、家庭人としても個人としても幸せを捨てて生きていた。そして敗戦後に割腹して謝した。

「尾身幻想」にとらわれている人は、この一事で考え直した方がいい。

さて、本質。

菅首相は首都圏の緊急事態宣言解除に前のめりだが、尾身氏は反対らしい。ならば、「責任を持てない!」と叩きつければいい。それで緊急事態宣言の解除は止まるし、それでも強行すれば菅内閣は崩壊する。

世論の8割が解除に反対で、今を時めく小池百合子都知事も味方だ。尾身氏の決心一つで勝てる勝負じゃないのか?

そんなに緊急事態宣言解除が科学の知見に反する政策なら、マスコミ使ってこちょこちょ工作しないで、体を張って止めればいい。止められる環境にあるのだから。それが科学者の良心というものだ。

逆に、ここで尾身氏が辞表を出さないで緊急事態宣言が解除されれば、コロナなんてその程度の伝染病だということだ。

別に総理大臣に辞表を叩きつけたって、生活に困るわけではあるまい?むしろ英雄になる道では?

私は、自分の言論に体を張る人間の言葉しか信じない。

私如きと比べるのもなんだが、2013年10月、産経新聞の雑誌『正論』を下ろされたし、チャンネル桜に絶縁状を叩きつけた。当時の私なんか保守業界では新人にすぎない。その私が産経と桜を敵に回すって、生活のすべてを捨てる覚悟がなければできない。今まで平気で生きてこれたのは、たまたまにすぎない。当時、何の保証もなかったし、計算もしなかった。

尾身氏に科学者の良心があるなら、8年前の私程度の行動は示したらどうか?

私は自分の信念で絶対に譲れない問題では後先計算せずに、進退を賭けた。賭けない時は、その程度の問題だったということだ。