自民党が検察庁法を潰す?

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たまには、左翼リベラルへの偏見で読むと、見えてくるものがある。より正確に言うと、この場合の偏見とは「事前情報」のこと。ただし、何も知らずに偏見だけで読むと本当に何も見えなくなるので、前提知識から。

時は1991年。総理大臣の海部俊樹は「政治改革法案に政治生命をかける!」と宣言していた。

ところが、首相もあずかり知らぬところで、衆議院政治改革特別委員長の小此木彦三郎が廃案にしてしまう。

これに海部は「重大な決意」を宣言。

これを聞いた金丸信(最大派閥竹下派会長)は「総理大臣の重大な決意とは解散総選挙の事だ。我が派は聞いていない。反対する」と宣言。

この発言を受けて海部は「解散ではない。真剣に政治改革に取り組む意味だ」と発言。永田町から、「お前、意味も知らずに使ったのか?」とアホ扱いされ、一斉に海部おろしが噴出。退陣表明に至る。

国対族の海部が知らないはずがなく、竹下派にはしごを外されたのが真相。

以上の知識の上で、下記の記事を。

永田町古老が証言 「自民良識派が裏技で強行採決を防いだ」

筆者の田中龍作氏は、かなりのリベラルとの「偏見」で読んで欲しい。ここでの「良識派が二階俊博」とか、首長の為なら何でもありとすら思わされる。

ところが、なかなか読みごたえがある。

15日に検察庁法の強行採決ができなかった。

武田大臣の不信任提出の前に衆議院本会議を閉じたから。大臣の不信任案採決は法案審議の前に行われるのが国会の法規。通常は本会議で不信任案を否決してから委員会を再開し強行採決だが、本会議を閉じているので、採決ができず散開。

これをやったのが、菅官房長官・二階幹事長・森山国対委員長のライン、ということ。かなりテクニカルな話。その後も延々と、強行採決に向けての技術論が書かれている。

ここで何が偏見と言うと、田中さんってこんな技術論実務論を書くような人だっけ?けっこう、イデオロギー色が強い人だったのでは?という偏見。

現に田中氏自身も正直に人から聞いた話として語っている。

で、失脚状態の菅さんの名前が出てくるのが不自然だったので、海部おろしを思い出した。小此木さんは、菅さんが秘書として仕えた人なので。

国会運営は、どこでどんな秘策が飛び出すかわからない。仮に、二階・森山が潰す気になれば、どんな手を打ってくるかわからない。安倍首相は二人を重用してきたので常識で考えれば裏切らないが、仮に二人がその気になれば検察庁法は潰れる。本当に潰せば、二階・森山は良識派になる。

さあて、どうなることやら。

いいかげん、「安倍さんのやることだから正しい」という前提でモノを考えるのはやめよう、と言っても通じない人が多いので、法案の善悪ではなく、法案を通せるか潰せるかの技術論の話をした。