希望の党第一次公認を歓迎する

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昭和12年の食い逃げ解散で社会大衆党が伸長したのが、戦後の55年体制の淵源であると指摘している人、あまり知らない。私は『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス、2015年)で強調しておいたが。

保守対革新(リベラル)の不毛な対立ではなく、保守二大政党制が現実味を帯びている。

だから、安倍内閣には続投してもらいたいが、小池新党には100議席くらいは取って第二党になっていただければ理想と思う。

さて、第一次公認が発表された。注目したのは群馬一区。

私の大学時代(というより辞達学会)の先輩の宮崎岳志さんが公認された。喜ばしい。

宮崎さんと言えば、民進党時代に「安倍総理に楯突いた人」というイメージがついて、それだけで語る人が多いが、私は折を見て連絡を取り合っていた。

当選一回の時はデフレ脱却議連を立ち上げて今のアベノミクスのようなことを主張していた。また、河野”カクリコン”龍太郎の日銀委員就任阻止では、安倍元首相(当時)と連携している。

安倍首相が政界再編路線ではなく、自民党総裁路線を選んだので敵味方に分かれたが、本来は政策で一致する関係だ。

ちなみに、秘書さんは保守の中の保守とも言うべき、杉田水脈さんと同じ人。

私は次世代の党ついで日本のこころの自主憲法起草委員会の顧問を務めていたが、単に憲法問題のみならず、もろもろ申し上げる機会を与えられていたので、デフレ期の増税の不可と金融緩和の必要性を説き続けた。その時の幹事長が松沢しげふみさんであり、党首が中山恭子さんだ。

希望の党は増税凍結、拉致問題解決、憲法改正を掲げているので、非常にすっきるする。安保法制の時の印象で宮崎さんをとやかく言うなら、杞憂と言うものだ。それを言うなら、あの時の民進党の議員は何をすればよかったのか、現実的な意見があるなら聞くが。

いずれにしても、宮崎さん、松沢さん、中山さんと、今の日本で最も大事な経済政策で一致する御三方が同じ党で一堂に会するのは感慨無量だ。

民主制は、まともな政党が二つなければ成立しえない。今は一つもないが、今後は自民党も「民進党(民主党)よりマシ」という言い訳ができないので、緊張感が生まれる政界になればと思う。