小沢さんの勝ちパターン

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 ふと小沢一郎氏の話を。
 この人、竹下登と戦って(一時的にでも)勝った唯一の人なのですね。

 小沢さんの全盛期は、自民党幹事長の頃かなあ。
 新進党の党首選挙のプロフィール欄にも思いっきり書いていたし。笑
 以下、その頃を振り返ると、

昭和六〇年 自治大臣兼国家公安委員長・・・唯一の入閣。
  この年 田中派から竹下派の独立抗争をはじめる。その中心人物に。
昭和六二年 竹下内閣で官房副長官。
      竹下曰く「一郎を長官にしなかったのが反旗を翻した理由かなあ」
平成 元年 海部内閣で自民党幹事長。金丸・竹下・小沢で「こんちくしょう」
平成 二年 総選挙で大勝し、「豪腕」と呼ばれる。
平成 三年 都知事選敗北で幹事長を辞任、竹下派会長代行に。先輩たちの嫉妬が頂点に。
      自民党総裁選挙で、候補者の宮沢・渡辺・三塚の三人の先輩を呼びつける。
      が、単に場所をとり損ねただけとも。(マネジメント能力の欠如?)
平成 四年 後見人の金丸信が佐川急便疑獄その他の渦中に。金丸は議員辞職へ。
      竹下派の跡目争いに敗れ、羽田派を結成。
      内閣改造でも干される。

 さて、ここが問題。要するに自民党内で四面楚歌となってしまったのですね。
 このまま自民党に残っていれば、竹下さんに干されるだけで。
 そこで小沢さんがやったのが、以下。

一、本を出す。
  『日本改造計画』がベストセラーに。別に大した内容は無いけど、
  「政治家が理念と政策を語る」というイメージは広めた。
二、レッテル貼り。
  自分たちを「改革派」、敵を「守旧派」と呼び続ける。
三、政策を提言する。
  三本柱の政治改革、
  小選挙区制の導入・政党助成法導入など政治資金改革・連座制強化など公職選挙法改正
  を訴え続ける。
四、その上で、現職総理に政策提言。
  「こういう正しい政策をやって支持率上げますか?それとも野垂れ死にしますか」と迫る。
  現に、竹下派の支配を脱したいという野心があった宮沢総理は政治改革に乗る。
五、全部ダメなら脱党。

 以上の手順を踏んだから勝てたのですね。
 今はどうでしょう。
 一はしなくて良いけど、二は逆にされてます。「反増税派は親小沢派だ」って。
 問題は、三がまったくないこと。藤井さんを担ごうとしたくらいで。
 三が無ければ四は無い。
 五だけを期待するのは政局大好きマスコミくらい?

 小沢さん、政策の人と言うイメージがそれなりにあるのだけど、実際はねえ。