宗主国が教えてくれる外交

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 国際政治はゲームである。
国と国の生存と発展を賭けたやりとりである。

 日本国憲法がどのような美辞麗句を並べ、
日本人の中にどうしても信じたくない人がいようがいまいが、峻厳たる現実です。

 さて、
レアアース:「中国が輸出承認書の発行停止」大畠経産相
http://mainichi.jp/select/today/news/20100924k0000e020064000c.html
とか、
フジタ社員4人、20日に中国拘束 「助けて」とメール
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010092490140256.html
とか、
やりたい放題の手口の中華人民共和国。

 レアアースの話は、「そこまでやるか」というのが外交の定跡です。自分の首を絞めることですし。
これに対する日本の対抗措置は安上がりなのが二つあります。
一つは、台湾を国家承認してしまう。
二つは、首相が外務大臣と官房長官を引き連れて靖国神社に参拝する。

 一の方はリスクが大きいですけど、二の方は一斉に行かないでも、
その他大臣・外務大臣・官房長官・首相・閣僚全員
とか、小出しにできるので、何回でも使えるカードです。

 この二つの何が大きいかと言うと、こちらは経済的コストをかけずに、中国共産党現政権の面子を潰せるのですね。
あちらさんとしては、「日本を脅して無理を通した」「アメリカをうまく出し抜いた」という実績で求心力を高め、国内での政争に勝ちたいだけなので。
だから、日本に手を出して政争の具にするなよ!むしろ大やけどを負うぞ!と思わせれば良いだけです。

 まあ、そこまで日本の外交力があれば良いのでしょうが。
問題は、外務省や国際政治学者の中ですら、この程度の定跡が共有されていないことです。

 一方、フジタの社員拘束ですが、向こうとしては「やられたらやり返す」という考えでしょう。
北朝鮮の宗主国は、拉致問題の解決法を実技演習で教えてくれています。

「拉致されたら拉致し返せ!」

 今回の件では、フジタの社員を取り返すためにこちらが拘束した漁船の船長を返してよいと思います。
なぜか、
そもそもこのフジタの社員さんたち、「日本軍が遺棄した化学兵器処理」のために向こうで仕事をしていた人でしょう。ならば、今後は一切の「日本軍が遺棄した化学兵器処理」に協力しなければよいのです。何なら、いつ因縁をつけられて拘束されるかわからない国への旅行など日本人はしません、という態度をとればよいですし、断交して台湾と国交を回復すればよいのです。 

 ただ、これに関しても日本の専門家と称する人は利敵行為ばかりします。

金正男(とおぼしき人物の拘束)の時
小此木政夫慶応大学教授「人質外交はよくないんだ!人質交換とかいう発想がよくないんだ!」
⇒なぜ?・・・フジの特番で、西岡力先生が出てきて、思いっきり叱っていた。

金正日が拉致を認め謝罪した9.17の翌日の読売新聞
北岡伸一東京大学教授「戦前の日本は拉致よりももっとひどいことをしたんだ!」
⇒だからどうした?まず「ひどいこと」をしていないし、していても話は別だ。

日本が拉致問題で怒り狂っている時に日テレのワイドショーで。
福岡政行「ここは強硬姿勢をやめるのが外交と言うものだ!」
⇒さすが常に発言がはずれる「逆神」だけのことはある。

 この四十年間、わずかな例外を除いて日本外交史という学問分野は劣化しています。
つまり外交の基礎体力が低下しています。
だから日本外交は弱いのです。

 日本人は気づき始めています。
日本国憲法の嘘を。
日本国憲法を隠れ蓑にして利権をむさぼってきた連中の正体を。