戒厳令と非常事態宣言の話

LINEで送る
Pocket

 専門家もよくわかっていないようなので解説します。
その割に「戒厳令」とか「非常事態宣言」とかの言葉が飛び交っていますが。
私から見れば、何か両極端な二つの議論がとびかっているように思えます。
ではどちらを菅内閣は出すべき?(だった、の議論は捨象)

 結論。
「戒厳令」は天地がひっくり返ってもありえません。
「重力があるところで高い塔からりんごを落とせば地面ではなく空に向かう」くらいありえません。SFでも許されないくらい、原理的に不可能です。
今の日本の法体系では、するだけ時間が無駄!という議論。

「非常事態宣言」は、誰でもできるけど、してどうするの?という代物。
むしろ、法解釈によっては既にしているとも言える。

 だからここ数日、かなり法技術的に練りに練った形での
「“実質的”夜間外出禁止令」を提言しているのですが。

 どういうことか良く知りたい方の為に以下、解説。
(どうでも良いけど、ウィキの「戒厳」の項目、どこから突っ込みを入れたらよいかわからないくらいわかりにくく、特殊な事例を一般化していて、そして結果的に誤りだらけ。せめて、ラテン系の国と非ラテン系の国の比較をやってもらわないと。。。)

 まず万国共通の「戒厳」の定義
軍刑法が刑法に優先する状態」

 刑法は、普通の人が想像する刑法です。六法のあの刑法です。
軍刑法とは、本来は軍人にのみ適用することを前提とした刑法です。
例えば、「戦闘の時に逃げたら死刑」とか。
普通の人は勝手に戦う方がいけないのですが、軍人は逃げたら味方が死んでしまいます。
だから、そんなことをされたら大変なことになるので、一般人より罪を重くしています。
このような一般の刑法より重い規範の特別な刑法を軍刑法と言います。
これを軍人以外の一般市民にも適用することが戒厳令です。
方法には色々あって、全面的に通常の刑法を停止するものから、部分的な優越まで様々ですが。

 では現状の日本でこの万国共通の意味での戒厳が原理的に不可能な理由は?
簡単。軍刑法が存在しないからです。
自衛官が戦場や今次災害のような状況で上官の命令に逆らって逃げても死刑にできる法律はありません。
軍刑法に基づいて裁く特別の裁判所(いわゆる軍法会議)も存在しません。
軍警察にあたる憲兵隊も実質的には存在しません、で言いすぎなら不十分な状態です。警務隊という組織がありますが、では警務隊が被災地以下、全国の交通を規制している、なんてニュースを聞きましたか?本来の憲兵隊の仕事は、軍隊内の犯罪や規律違反を取り締まると共に、交通整理も行ないます。

 法制度上も、実質的にも「戒厳令」など出せるはずがありません。
それどころか、日本国憲法76条2項の特別裁判所の禁止は、「憲兵隊」「軍法会議」「軍刑法」「戒厳令」(他に細かく「軍律法廷」とか)、もろもろを禁止する目的で制定されましたし、運用も必要以上にそうされました。
将来的に憲法の条文を変えるなり脱法的解釈をするなりは知りませんが、今次事変には絶対に間に合わないので、今「戒厳」に言及する人は日本の今の法体系を知らない素人さんです。

 ついでに、軍刑法その他もろもろの一つも存在しないことを以って、自衛隊は軍隊ではない、
という人がいますが、極めて正しい。何だかよくわからないゲテモノにされているのが現状です。「すっごい武器をもっている警察」みたいなものです。

 ただし、これだけは言っておきます。

 なぜ自衛官の人たちは危険な任務でも誰も嫌がらずに頑張っているの?
なぜ被災地の人たちのほとんどは「おかしなことをしたら死刑にするぞ」と脅されているわけでもないのに、おとなしいの?

 いずれも、「モラル(=道徳+士気)」が高いからです。
今の日本の秩序は、人間離れした国民(特に自衛官)の精神力により保たれている訳です。

 ちなみに、戦時中もそうでした。
沖縄戦などは、軍は住民に言うことを聞かせるために戒厳令を出しても何ら問題は無い状況でした。ところが、あまりにも沖縄の人たちが良く戦争に協力してくれたので、出さずじまいでした。(ここ、ウィキの記述の「ふざけるな!」の部分)
何か似ていませんか?

 ちなみに、戒厳令を長期的にやめないと、それは独裁国家です。
蒋介石侵略以降の台湾では38年間も戒厳令が敷かれていたのが典型例ですね。

 さて、戒厳令が法治国家における政府が国民に対して出す究極の命令だとしたら、
非常事態宣言は?
単なる「わぁ大変だぁ」という宣言です。
そんなの日本人、みんなわかっているのでは?だから今さらそれをしてどうするの?
ということです。むしろ、これの意味は「解除宣言」で「もう安心ですよ」というためのものでして。

 大変だから、「夜間外出禁止令」とか「総動員令」とか「戦時体制(への切り替え)」とか、
「国家緊急権発動」とか、まあ色々その国にあわせた法令が必要になる訳です。
どの事態にどれを適用するかの普段からの議論が需要なのは当然ですが。
だから「非常事態宣言」は、いまさらやったら馬鹿だと思われます。余計に人心が動揺します。

 憲法九条があって平和愛好精神が徹底しても、災害は防げません。
平時は必ず破られます。

 とりあえずは住民の精神力と自主的判断に任せて秩序を保っている現状を、制度的に追認し、機能的に運用するのが政治決断では?
もう現地自治体でも東京の政府でも、どちらでも良いから結果を出して欲しいという気分です。

「戒厳令と非常事態宣言の話」への0件のフィードバック

  1. 倉山先生
    とても有益な投稿ありがとうございます。
    >なぜ自衛官の人たちは危険な任務でも誰も嫌がらずに頑張っているの?
    国民同胞に是非一読を。
    この大震災における自衛隊の活躍はもはや深く認知されていると思うのですが、その活躍とは裏腹に社会的地位が如何に低いかを知るべきだと思います。

    故吉田茂氏の言葉が、我が国の歪さをよく表しています。
    有名な話ですから、ご存じな方も多いと思いますが、この期にもう一度どうぞ。

    君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。
    きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。
    しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。
    言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、国民や日本は幸せなのだ。
    どうか、耐えてもらいたい。
    (昭和32年2月、防衛大学第一回卒業式にて)

    一体どこから来るのか、自衛隊員の半端ではない使命感
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5688
    「身を賭して活躍する」自衛隊に正当な評価を政治は今こそ自衛隊に地位と名誉を与えるべきだ
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5687

  2. 佐伯様
    本来ならば、戒厳令をしいて、憲兵隊が輸送統制と治安維持をする話ですね。関東大震災ではそうでしたし。

    菅総理が最初に非常事態宣言をしていれば、今頃解除しつつ「警戒はしてください」で済む話で。おかげで銀座は閑古鳥が鳴いています。

    ちなみに伽藍はこの震災にも揺れない地下二階のお店で、防空壕にもなります。ウォーキャビネット?
    東京にお越しの際はお立ち寄りください。

  3. 倉山先生

    今は統制経済ですよ。
    民衆の感情で、野球を延期に追い込み、悦にいる権力者。
    民衆もいいスケープゴートを見つけたもので、拍手喝采ですよね。
    4月12日から始めていい理由は何かあるんですか?
    その日から世の中が変わる、被災者がOKしている?それより前には、何をしてもいけないのでしょうか?
    野球もやってはいけないんですから、みんな自粛しましょう。

    東京ドームは私企業ですが、槍玉に挙げられて、4月の収入はめためたです。
    関連企業も4月はほとんど無収入です。
    民衆にとってはいい気味でしょうが、そういう人たちのことなどどうでもいいのでしょう。
    聞けば、東京ディズニーランドは、東京ドームの10倍の電力を使っているそうです。
    それも営業時間は朝から晩までです。
    ドーム球場が禁止なら、これも禁止でしょう?
    夏に開園したら、電力はパンクしますからね。
    コンサートはどうですか?シンディローパーはやっていい?
    ジャニーズはいい?AKBならいい?チャリティならいい?
    節電のためにやめればよい。歌舞伎も演劇も。

    政府が私企業の経済活動を、節電を名目に統制する。
    どうしてパチンコ店は営業していいんですか?献金しているから?
    競馬は?競輪は?

    とにかく私は野球ファンをやめます。
    横浜ベイスターズと楽天を応援していましたが。
    野球が嫌いだからではありません、野球ファンだと名乗るのが、恥ずかしいからです。
    野球を支える裏方さんのことなどどうでもいいというような
    浅薄なファンと一緒にはされたくないものですから。

    統制経済で企業活動が縮小し、雇用が減少しようが、私には知ったことではありません。
    自分の身は自分で守ります。

  4. 追記
    当局の承認がないと経済活動ができないなんて、
    どこかの国とそっくりですね。

    文京区内の東京ドーム周辺の飲食店の店主は、どう思うのかしら?
    与党系の区議さんに苦情が殺到しようが、私の知ったことではない。

  5. かしわもちさまの仰る事、全くもってそのとおりだと思います。

    しかし、厳然たる事実として世間は自粛ムードです。何か娯楽・贅沢なことをしようとすれば叩かれる、ものすごく穿った見方をすれば「自粛するのがいい日本人だ」みたいな風潮です。

    経済活動の活性化と自粛による哀悼の意の表明、両立させなければならないならば何を自粛して何を通常通り続ければいいのか、また自粛をいつまで続ければいいのか、政府または民間、或いは宗教者が指標のようなものを出すしかないように思います。

    自粛ムードの霧散を「喪が明ける」と言い換えていいのならば、仏教や神道の服喪期間が参考になるのでしょうが、国が国教を定めていない以上、何かしら影響力のある存在が指針を示さないと今、そして次に災害が発生した場合にも同様の混乱が生じる可能性は極めて高いでしょう。

    この問題をつきつめて考えていくと、その終着点の一つとして国としての慰霊・顕彰の仕方についての問題に行きつくような気がします。

    思いつくままに徒然と書いてしまったのですが、砦の皆様はいかがお考えでしょうか。あまり知的な文章でなくてすみません。

  6. 追記

    上では「出すしかない」と書きましたが、あった方が便利というだけで必ずしも指標を出さなければならないと言っているわけではないのであしからず。

  7. 瀛さん

    こんばんは。藤沢です。
    はじめまして。宜しくお願いします。
    上記レスにつきまして、質問と疑問があります。

    第一印象として、意図と内容が不明確だと思います。そのような指標が実際にあると思われているのかをまずご確認させて下さい。

    また、仮にそうだとして出す主体について「政府」「民間」「宗教者」と三つ挙げられていますが、それぞれについて内容的に同じなのか違うのか、どのようなイメージを持たれているのか教えて下さい。

    そして、そのような指標が出来てそれを出したとして、それが実際に影響力を持つのかという事について、私はかなり疑問に思うのですが、本当にそれは便利なものなのでしょうか?また、仮に政府がそれを本気で出したら別の問題が色々出てくると思うのですが、どうでしょうか?

    人間の感覚とか社会全体の雰囲気は、もっと自由で自然なものだと思いますし、ご提起された話につきまして、それぞれ別の話だと思います。
    掘り下げるにしましても、もう少し補足が必要と思われますが、現時点での私の感じとしては、この話、かなり疑問です。

    また宜しくお願いします。
    それではまた。

  8. 倉山先生
    今回のお話は(も)本当に良い勉強させて頂きました。
    私に限らず、多くの人が永久保存版なのではないでしょうか。
    先生がある用語・単語を使う時に必ず「定義」を明確にしますけど、これは本当に大事なことだとあらためて思いました。
    例えば、侵略戦争にして極悪非道なる云々…という時も「侵略」の定義を明確にせず、何において「悪・罪」なのか明確にしないから、おかしな話になるのだと確信しています。
    これも先生のおかげでございます。ありがとうございます。
    一度はトークライブにも参加させて頂きたいのですが、機会に恵まれずにいます。東京どころか日本にいる機会が少なく…言い訳になりますが。

    >菅総理が最初に非常事態宣言をしていれば、今頃解除しつつ「警戒はしてください」で済む話で。おかげで銀座は閑古鳥が鳴いています。
    本当に怒りが込上げます。それはさておき、
    このたった一文にも、人が人を統制する時の格言が詰まって勉強になります。
    人心は悪きから良きに移行した時に動くものですから。
    最近、先生のお題を無視して自分の主観たっぷりの投稿が多く、申し訳ないのと失礼はないのか、問題はないのか、複雑な気持ちでいっぱいです。
    私ような本物の知性なき者の主観はよからぬ風評被害をばらまきかねない危険性がありますから。まるで枝野氏のように。

    かしわもちさま、瀛さま
    全くの同意です。
    これも現政府の無能故or賢人故の意図的犯行かは断定できませんが、もはや間違いなく人災であるは確実ですね。
    話は変わりますが、最近、革マル枝野氏が総理の器だの与党の「与党も野党も関係ない」的攻撃に、それに協力しない自民糾弾的風潮がありますが、これ痛すぎませんか。
    私は、枝野氏こそ風評被害拡大の元凶という認識なのですが…。
    睡眠不足で頑張ってるという評価見たいですが、睡眠不足と情報精査せずに保険だらけの発言で評価されるなら私にも出来ますけど…。
    次に「与党も野党も関係ない」発言で評価されるのは野党であって、実際、最初、野党(自・公)からでした。そこでは断っておきながら、今になってそれを利用して組閣とか味噌も糞も一緒にして「無駄を省こうと仕分けしたけどさぁ実は史上最高になっちゃんだよねぇ予算!?」の成立させたいってどうですか。
    普通は、反対に与党はこれ言っちゃあかんだろ、それ言っちゃったらポスト譲って辞めろやって怒られるべきですけど、なんか不思議と反対になってるんですよね。
    私は、このセリフ乱用する民主はもはや憲政史上最悪のアホ軍団認定ですけど。アホというか倫理、モラル、常識なしというか言葉で表現できない。
    それに「仕事しないなら辞めろ」って国民が言えないような風潮もあるし…。
    だから、昨日のレスでは先生のお題無視してまでも、外人から見たらちょっと変だよ日本人という視点もありますけどと紹介した次第です。
    最後に!
    私知らなかったんですけど、センゴク氏が17日の認証式に平服で臨んだってご存知ですか。
    「災害対応に追われている」からと官邸から宮内庁に掟破りの打診して了承されたということですが、まさかそんな理由で憲政史上初、前代未聞の愚行に及んだとしたら、不敬極まりない万死に値すると思いませんか。
    彼らなんでもありですわ…もう、月にでも行って政治してほしいです。

  9. 瀛さま

    ありがとうございます。私の拙いコメントに、お答えいただき感謝します。
    おっしゃる意味は、わかります。もしかするとキリスト教国なりイスラム教国であれば
    そういう宗教的意味が優先されるという意味で、非常に明確かもしれませんね。
    ひとつの視点だと思います。
    むしろそういう視点であれば、今回の件のとばっちりを受けた文京区の飲食店も納得いくでしょう。
    東京ドームに限らず、甲子園だろうが、ナゴヤドームだろうが、みんな喪に服する。
    飲食店どころか、どんなお店も閉めるのですから。
    ところが今回は違います。節電という被災地感情とは関係がない議論です。
    私は今回の件を「節電ファシズム」と名づけ、
    レンホー氏とカイエダ大臣を節電ファシスト党の総統に任命し、
    野球ファンを節電ファシストと呼ぶことにしたいと思っております。
    節電を名目にし、世論に訴えれば、それが理に合わなくても、辞めさせられる、その意味が分かっていない。
    次は何をやり玉にあげますかねえ。
    そして本当に節電に貢献できる産業をあえて止めない。
    後日、計画停電の招く恐ろしい事態を指摘します。
    本来は計画停電事態をしてはいけない時間帯があるのに
    それをしている恐怖について、国民は身を持って思い知ることになるでしょうね。

    佐伯さま

    意外ですね。佐伯さまほどのお方が、風評被害をわざと広めている意図に気がつかないなんて。
    出荷を止めた農家に補償金を渡すために決まっているじゃないですか。
    野菜農家や酪農家が、言うことを聞けば、補償金がもらえますが、そうでなければもらえる補償金はどうなることやら
    補償金をわざと遅れて渡したり、
    補償すべき地域だと認定されないかもしれませんよ。
    センゴクが、復興担当大臣になったのも。それは、ご想像の通りですよ。
    数兆円の復興予算、言うこと聞く市町村から綺麗な町ができていく、
    言うこときかない町は、いつまでたっても何も作られない。
    街を元に戻してほしい気持ちに簡単に付け込めます。

    たとえばです。
    立派な役所の建物を、防災のためだとして、中心から遠い高台に作るとします。
    高齢者が通うには大変でしょうねえ。
    そして街の中央にあった元の役所があった土地は、どんなところに払い下げられるのでしょうかねえ?
    防災のためとして、道路を拡幅し、セットバック分を買い上げるわけですが
    その評価額は、誰が決めるんですかねえ。
    そうやって、お金がばらまかれた街を沢山知ってますからね。
    はっきり言って、このことは書きたくなかったですが、
    そうなりそうですね。まあしっかり監視させていただきますよ。
    被災地復興で、いろいろ「火事場泥棒」は起きますよ。
    網を仕掛けましょうね。

    最後に認証式に平服で臨むのが事前に分かっているなら、
    私が宮内庁長官なら2つの抵抗をします。
    1:天皇陛下は理由もなくお出ましにならず、ほかの皇族から渡す。
    2:認証状の中に、わざと字の間違いを紛れ込ます。「仙石」ではわかりやすいですが。
    そもそも問責を受け辞任した大臣が、内閣に戻るのに、何も反論しない野党が悪いのですけど、
    まあだらしないから、仕方がないでしょうね。

  10. 瀛様
    皆が、少なくとも福島80キロ圏外日本人は、日常に戻るのが安全保障であり、復興支援です。
    喪に服す気持ちがあるのならば、なおさら自粛してはいけません。

  11. かしわもちさま
    少し過大評価が過ぎます…それほどの人間ではないですよ。
    でも、嬉しく感じる自分も居ますし、何より熱く語って頂ける人がいるだけで、ほんと感謝です^^ ありがとうございます。
    兎に角、センゴク氏は要注意、共に監視しましょう!
    故意か責任転換の手段かの真意は別として発言した以上、きちんと責任持って予算だけは付けて貰わないとなりません。
    相当の難題と思いますので、お手並み拝見ということで。
    それと、怒りに震える若手議員と官僚の方々にすごく期待している自分がいます。
    これからも宜しくご教授お願い致します。

    ただ思うに、未だ目覚めぬ同胞やいわゆるおQ層と呼ばれる方の基準は、
    メディア情報>砦情報(ネット全般)ですから、矛盾点を解り易く伝えることも大事かと。
    メディアを絶対神とする方々の説得は容易ではありません。
    多くの場合は、熱弁を奮えば奮う程、説得すればする程、自分を全否定されているかのように感じ、自己防衛機能(歪んだ自己愛)としての拒絶反応が生じ、説得失敗に終わる観があります。
    こう言う私も、その失敗者の一人です…
    しかし、一度その自己葛藤に打ち勝ち目覚め方は、目覚めの証明と不安感や怒りの矛先としてか、これまでとは真逆に非常に熱心な伝道師となる傾向が強いようですから、まず私が出来るこをと思います。
    先生が砦の趣旨となされることとは少し違うかもしれませんが。

  12. 今夜の菅首相メッセージ速報
    基本的に、前回のテープをもう一度再生して流しても、違いを感じない内容。
    取り組んでいることに「原発の収拾」「被災地支援」の2点を挙げる、
    各地の消防隊への感謝のメッセージ
    ・・・不運なことに彼がいうと他人行儀に聞こえる。間を取って深々と頭くらい下げたらよかったのに。
    「原発」のサブ的に「農家への補償・支援を万全に」とは述べた。
    「治安の維持」「経済活動の回復」については一切触れず。

    日テレ青山記者(たぶん幹事社):ほとんど先週と同じ質問、
    菅首相、それに対して、具体性のない答え。
    ほかの記者の、情報開示に信頼性がないため、外国がより厳しい対応をとっていることについては
    根拠無く「外国は一定の評価している」と答える。質問の答えになっていない。
    仮設住宅についての質問には、すでに建設が始まっているにも関わらず、これから建設するとの趣旨の発言、
    情報が入ってないのか、忘れたのか、眠たいのか。

    率直な感想、ちゃんと準備してこの内容だと本当に良くない。余計に不安が広がる内容。

  13. いつもの調子の要点なしの結論や展望が全く見えてこないメッセージ…
    情報精査なしに中途半端な情報だけ開示するから、余計に疑心暗鬼になるといういつものパターンですね。
    今、何に取り組み、今後何をどうするべきと考えているかさえ発信出来ない。
    流石にそこまでの情報精査能力の欠如は一般社会人としても考えられないですから、もはや、彼らはの無能などではなく、確信犯に断定です!
    ある黒い意図を持って故意的に混乱を拡大させる、その点においては良い仕事していると考えるべきではないでしょうか。
    特に、セ・ン・ゴ・クは。

  14. 藤沢様

    いつも御意見拝読させていただいております。
    砦では極々たまに書き込ませていただいています。一つのテーマで藤沢様と会話させていただくのは初めてかと思います。

    >第一印象として、意図と内容が不明確だと思います。

    最近の砦でのテーマに、「自粛ムードによる経済活動の委縮」があるのは御存じかと思われます。私の解釈が正しければ、砦主様やかしわもち様は「震災で自粛ムードだからといって過度な自粛を求める、或いは実行している現状がある。自粛しすぎると経済に深刻な影響が出る。」と主張しておられます。(大雑把な要約ですのであしからず)

    では、どこまで通常の経済活動が許されるのか、何をしたら世間に批判されるのかというと、線引きが非常に曖昧なように思います。
    例としてスポーツを挙げますと、セ・リーグでは三月中に開幕するか四月まで延期するかで揉めました。一方、八月に開催予定だったフィギュアスケートの大会は中止になりました。勿論プロ野球とフィギュアスケートが一概に比較できないことは分かっていますが、五か月先の大会が中止になる一方で来月のリーグ開幕はやる可能性があったというのは、私は違和感を感じます。他にも、三月末予定のCDやイベントなどが最短で四月、最長で夏まで延期するという事態が起きています。

    つまり、「いつなら通常の経済活動=震災前と同等の状態に戻ってよいのか」という判断はそれぞれの企業や消費者の判断ということに委ねられているといえます。

    砦主様やかしわもち様の主張を実現するには、まず「過度な社会的自粛ムード」の払拭が不可避かと思われます。しかし、その払拭が個々人や企業の判断に任されている以上、急速な経済活動の再興は難しいように思えるのです。
    そこで、「気持ちに一区切りをつける」という意味を込めて(震災や被災地の方々を忘れろという意味ではありません)、通常の経済活動に復帰するきっかけのようなものがあると便利(この単語のチョイスは不適格だったかもしれません)ではないかという意図で、書き込ませていただきました。

    >そのような指標が実際にあると思われているのかをまずご確認させて下さい。

    概念的に近いモノはあるのではないかと思っております。
    個人であれば忌(いわゆる四十九日)の後の服(故人への哀悼の意を表す期間。この期間は慶事の執行、出席を控える)が今の自粛ムードに一番近い概念と思われます。この場合、最長で一周忌を以て服から明けている方が多いのではないでしょうか。
    社会的に喪に服すのならば、天皇が崩御された際の服喪期間が近い概念ではないかと。こちらの場合は即位の礼を以て指標とみなせるかもしれません。
    ただ、どちらにせよ具体的数字を出しているものではありません。

    「何をして良いか悪いか」の指標は具体的に考えつきませんでしたが、社会的にはイベントの自粛がそれに該当するのではないかと。

    >仮にそうだとして出す主体について「政府」「民間」「宗教者」と三つ挙げられていますが、それぞれについて内容的に同じなのか違うのか、どのようなイメージを持たれているのか教えて下さい。

    イメージとしては服を明けることを宣言するか、特定日、特定時期を過ぎたら通常運営に戻すことで間接的にアピールするかだと思います。政府なら談話や宣言、民間ならテレビ番組やCMを通常に戻す、宗教なら四十九日(正確には服明けではありませんが)です。
    今回の事例なら、例えば四月上旬から国会審議を再開するとか、テレビが新番組をスタートさせるとか、全国の寺院などで鎮魂祭や法要を催行するといった行動をとることが、一般庶民に通常の経済活動に戻るきっかけになるのではないかと思います。重要なのは、世間に影響力を持つ存在が積極的に通常を演出する事で「通常の経済活動に戻っていい」という空気が世間に広がる事です。

    >そのような指標が出来てそれを出したとして、それが実際に影響力を持つのかという事について、私はかなり疑問に思うのですが、本当にそれは便利なものなのでしょうか?また、仮に政府がそれを本気で出したら別の問題が色々出てくると思うのですが、どうでしょうか?

    「指標・指針」という言い方が具体的数字を求めるように取られたかとおもうので、訂正いたします。確かに政府が「〇〇日経ったので自粛を止めます」というのはまずいですね。そんなものに影響力もナニもあったものではないでしょう。

    私が懸念しているのは、終わりの見えない自粛ムードによる経済、さらには文化活動の委縮が慢性化することです。それを回避するためには、いつまで哀悼の意を表せばいいのか、という(うっすらとでもいいので)社会通念や業界内での申し合わせがあってもいいのではないかと思います。

    以上、長々と発言の意図を説明させていただきました。
    とはいえ、何分最初の発言が思いつきで書いたことゆえ、論理的説得力や合理性がないことは重々承知しておりますので、お手柔らかにお願いいたします。

    かしわもち様

    レス有難うございます。よく読み直したら、確かに節電の話でしたね。ピントのずれた話をしてしまいすみませんでした。

    倉山先生

    >日常に戻るのが安全保障であり、復興支援です。

    全く以てその通りだと思います。しかし、今の現状として「自粛しなければいけない」という空気が既に広く世間に蔓延してしまっています。ならばいっそ服喪期間を社会通念として決めてしまったほうが、区切りがついて通常の経済活動への回帰もしやすくなるのではないか、と妄想した次第です。

  15. 瀛様
    >ならばいっそ服喪期間を社会通念として決めてしまったほうが
    回答一 だからそもそも戒厳令を出せないのがおかしい。
    回答二 だからそもそも最初に非常事態宣言くらいは出すべきだった。
    回答三 どちらも仕方がないので、私が勝手に活動を再開し、問いて回る。

    今から服喪期間を決めるよりも、もう服喪期間は終わりです。と宣言すべきでは?既に東電が「夏は電力不足になります」とあっけらかんと言ってくれていますので。

  16. >かしわもち様
    そもそも「誰が準備したの?」というところでしょうか。
    私はそのビデオを見ていないので(というより、見る価値がなさそうなので見たいとも思わないのですが)詳しくはわかりませんが、伝え聞く話だけでも官僚が書いたものをただ棒読みしてるだけ、という印象を受けるのですが…

    >砦主様、瀛様
    そもそも「喪」ってなんですか?という問題もありますね。宗教観にも「喪」の概念がありますが、はたして震災に関して「喪」とは何かもハッキリしませんし、結局は各個人がどう対処するかの問題に行きつくと思います。

    個人的には、暴論で恐縮ですが、この際「どうやって震災復興するか」を争点にして解散総選挙をやる、というのも一つの手ではないかと思っています。選挙で大金が動くのはいつものことですし、それで経済が活性化するなら復興支援にもなるのではないかと(「どうやってやるんだ?」というツッコミはナシで。あくまで暴論ですので)。

  17. 瀛さん

    こんにちは。藤沢です。
    対応有難うございます。瀛さんの方でも大変でしょうから、ここまで丁寧にして頂かなくとも私の方は別に平気ですよ。

    敢えて一言で申し上げれば、「常識の範囲内」で別に問題無いと思います。
    結局の所、瀛さんの言われる指標の内容は良く分かりませんでした。日数でもイベント内容別でも地域別でもないのならば、意味は無いと思います。

    別に現状が過度の自粛ムードで混乱しているとは思わないですし、延期中止の理由は全てが自粛という訳ではなく、物理的な理由の場合もあると思います。個々の企業、消費者の判断で動いて何が問題なのか全く理解出来ません。
    現実の企業社会は、おそらく瀛さんが思われているよりはもっと実際の利害(商売、売上)で動いているでしょうし、そこまで懸念しなくても、ある意味別に平気だと思います。

    自粛ムードが明けたから経済活動が始まるのではなく、一人でも多くの人が経済活動を行う事によって流れが変わるのだと思います。因果関係が逆です。
    こういった事について自分や周りの人よりも、指標とか規範を優先させるその感覚について、かえって気になってしまいます。

    最後になりますが、周りの読者に意見を求めて、それについての回答を述べた後で、自分自身の思いつきとか説得力が無いとかとの言及は、相手によっては危ない意味もあると思います。それを読む人がいる訳ですから。
    勿論謙遜だとは思いますし、私は別に平気ですが、こういう時は逆に正面からぶつかった方が、瀛さんにとっても良いかと思います。

    私としては既に十分ですが、必要があれば第3ラウンドに入りましょう。
    また宜しくお願いします。それではまた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA