近代日本政治思想史を四分割する(7)―河合栄治郎

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先日の「桜」出演が、Youtubeにアップされたようです。
http://www.youtube.com/watch?v=TWX4wJgFEoo

 よろしければ御覧ください。

 さて、河合栄治郎。第三の立場です。
 日本を愛するがゆえに、時の政府にも時流とも言論で戦った、吉野作造の正統後継者です。
 蝋山政道とか丸山真男とか法学部で政治をやっていた方々よりはよほど。
 立花隆さんは、「河合を追放して帝国大学が滅んで今の東大のようになった」みたいなことを書かれていましたね。私も修士課程くらいの時はそう考えていたのですけど、「むしろ吉野とか美濃部とか河合の方が例外で、そもそも東大というか日本の大学がハナからダメなのでは?」という結論に達しました。

 当時の論壇の主流の共産主義、暴走する官僚達、つまり左右の全体主義の両方を敵に孤軍奮闘していた訳です。ついでに河合の宿敵の土方成美の「統制経済論」とか今のデフレ容認論と瓜二つ。。。

 あと、戦後の民社党は河合の弟子達が主導したのですけど、民社党が自民党を飛び越えて、一番の右派政党だったって知らないと、戦後史もよくわからなくなります。

 吉野や河合は政府を批判したという意味では左派ですが、日本を愛していたという意味で右派です。

『総図解 よくわかる日本の近現代史』

(新人物往来社、税込1470円)

静かに売れ続けています。

 日本に残された猶予はあと三年。
 いよいよ、白川方明は討伐されるべきである!
 その先に羽毛田信吾の討伐がある!
 とにもかくにも拉致問題は解決されなければならない。

「近代日本政治思想史を四分割する(7)―河合栄治郎」への7件のフィードバック

  1. 河合栄治郎という人は以前教養主義について本を読んでいた折りに発見したのですが、こりゃすごい人がいたものだと思いました。
    ただ実際に河合のような人がいた場合、ひたすら馬の合う人(江原万里とか)と、ついていけなくなる人(大河内)と分かれるのでしょうね。
    大河内の場合出身が一高ではなかったという点も考慮すべきなんでしょうけども。

  2. 学生の私にとって河合栄治郎の
    「学生にとって大切なことは知識でもなく技術でもなく、ただ『信念』である」
    という言葉を本で知った時は感銘を受けました。

  3. ところでこの前、職場の上司から森戸辰男の「三訓五戒」の色紙をもらい、良いことを書いているので家で飾っているのですが、倉山先生は森戸辰男という人物についてどのように評価されていますか?

  4. 倉山先生
    先日、「桜」拝見しました。
    相変わらずの倉山節…言葉が心に響きます。
    小生も出来ることを出来る限りやっていきます。

  5. 前原大臣がメドベージェフの日本領土侵犯に対抗して大使を召喚するようですね。とりあえずはなかなか立派な措置ということで正当に評価しておきましょうか。
    正直、横浜APECから露支鮮を追い返しましょう。

  6. オホーツク海近辺で空自が演習すればいいのです。
    陸自の陸上演習でもいい。

    そういう動きは必要でしょう。

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