「尻軽女と腰抜け男と大和撫子」というタイトルにはなりませんでした。笑
本日発売の『歴史通』9月号に寄稿しました。
特集が「英雄・豪傑でなくても尊敬される日本人」で、錚々たる執筆人の中に私。
お題が
「夫・雅晴中将の名誉を守りぬいた賢夫人」
「バターン死の行進」の冤罪で処刑された、本間雅晴中将の富士子夫人のお話です。
7月19日ごろ、七転八倒してたのがこれです。
とはいうものの本間中将、仕事は完璧なのですけど、夫としては・・・な人でして。
よく軍人になったなあという人です。
で、前妻の智子(としこ)さんというのが、救いようの無い・・・で。
キャラの強烈な毒気に当てられてたです。
再掲すると、
熱烈な求愛の末、結婚。散々尽くした挙句にウザがられる。(どこの三流メロドラマだ?)
嫁姑問題で大モメ、お決まりの夫婦仲最悪のパターン。(どこの三流メロドラマだ?)
海外出張中に奥さんが浮気の数々。(どこの三流メロドラマだ?)
間男同士の喧嘩が近所迷惑になっている、と苦情がダンナのところへ。(・・・)
奥さんが離婚を待たずに家出。(やはり、どこの三流メロドラマだ?)
自殺未遂騒動を起こす。(もう、平日1時半に8ちゃんねるでドラマ化してください)
なぜか多額の慰謝料をとられる。(再び・・・)
息子まで前妻の元に走る。(カワイソすぎる)
まあ、詳しくは角田房子さんの『いっさい夢にござ候―本間雅晴中将伝』をどうぞ。
ちなみに智子の浮気相手の一人が永井荷風。ばっちり日記に証拠を残しています。(アホくさ)
なぜか多額の慰謝料・・・のところですが、お姑さん(本間の母)が雅晴出張中にしょっちゅう東京の本間邸を訪ねるという無神経の標本のような人で。。。
まあお母さんとしては「孫の顔がみたい」なのだろうけど、お嫁さんとしては地獄だろうなあ。で、夫兼息子としては・・・。いかん、胃が痛くなってきた。
先月の胃痛の原因は、キャラに感情移入しすぎたことですな。。。
書き手としては、クライマックスは水戸黄門並に決まっているので、決まった素材をどう料理するか、しかも料理の仕方のほとんどに決まった型がある、という難物でした。
などという不幸を乗り超えた夫婦愛の物語です。