韓国が火事場泥棒的に、竹島でやりたい放題やっている。
それに対抗しようとして(そんなんで対抗になる時点でおかしいが)、桜田・稲田・佐藤の三人の国会議員諸氏がウルルン島を視察しようとした。
そしたら、ほとんどテロリストの如き危険人物扱いされて入国拒否された。
どうでも良いけど、韓国では三人の顔写真が焼かれたらしい。
これに日本政府は抗議しているし、一部の保守派は怒っている。
実に不満である。日本人の対応に。
こういう時に一番しなければならない対応を忘れていないか?
ちなみに論外なのが、
「ウィーン条約ではペルソナノングラータが認められている。
韓国政府が日本人議員の入国を拒否する権利は合法ではないか」
と、わざわざ金子洋一先生のツイッターに絡んでいた御用一般人がいた。
どこの国の”御用”一般人だ?
金子先生が
「あちらにも権利があるかもしれないが、こちらにも抗議する権利がある」
とご丁寧にご尤もな対応をされると件の、“誤”用一般人はノーリアクション。
最近は、言いたいことだけ言って都合が悪くなるとダンマリもしくはスルーが流行?
日本人には「負けました」「恐れ入りました」の美学があると思うのだが。
そうでなければ会話が成立しない。会話は独り言を並べるだけでは成立しないはず。
さて、そもそもペルソナノングラータ(好ましからざる人物)とは何でしょうか。
主権国家は、外国人を入国させるかさせないかの義務があります。
特に、外交官に入国や滞在を認めないというのは受入国の権利です。
そもそも外交官は相互承認のスパイでしかも特権を与える存在ですから、「全員を受け容れなければならない」などというのは不合理なのです。
普通は一般人ではなく、外交官特権が適用される相手に使います。
ペルソナノングラータとは、ウェストファリア条約以来確立されてきた慣習です。
今は外交関係に関するウィーン条約で成文化されていますが、別にこの条約があるから認められるとか合法違法とかそういう問題ではなく、確立された慣習国際法である点が重要です。
国際法は、慣習としての確立が重要で、条文化は二の次です。(超基本!!!)
今回の日韓関係は、
韓国が「お前をウチの国に入れたくねえんだよ」と下品に拒否するのも権利なら、
日本が「どうしてダメなのですか。教えられない理由でもあるのですか。納得できるまで聞きますよ」 というのも同様に権利です。
当たり前ですが、日韓両国ともに主権国家なのですから、どちらも対等に権利があります。
ウィーン条約を一知半解に持ち出して、どちらかに是非を下そうというのが国際法をわかっていない証拠。
だから、日本国としてはひたすら「ねえねえ、納得できるまで教えて」と権利を行使し続ければよいだけです。友好的に♪
そうすれば自然と向こうの非が明らかになるので。(どうせ大した理由はあるまいて)
で、さらに外交の常識。これを知らないのが、今回の事件への日本人の対応への不満なのですがね。
外交官・外交史家でこれを知らなければ即廃業!級の初歩知識。
ペルソナノングラータにされるのは名誉です!
まあ、例外は多々ありますが、基本的には名誉です。
つまり、今回の三議員は、相手国が嫌がることをしようとした訳です。
しかも相手国の方が火事場泥棒的なことをしたのに対して、合法的な手段で対抗しただけです。
それに対して、向こうも合法かもしれんが、非礼な対応をしてきた訳です。
ちなみに国際法では、合法だろうが、非礼とみなされれば、軍事制裁の理由にされかねません。そこまでのことをさせた、三人の議員は国の誉れです。
だから、韓国に怒る前に、国を挙げて三人を褒めちぎればよいのです。怒るフリをするのは大事ですが、本気で怒ったらアホです。外交は、たとえ同盟国との外交でも勝負事であって、勝負事は怒った方が不利ですから。
国民は本気で怒って良いですが、政府は粛々と抗議だけしていれば良いのです。韓国は困りますから。
何が腹が立つって、こういう初歩知識なしに外交の専門家をきどるアホが多いことなのですが。
ちなみにこの
「政府がネチネチと抗議、相手国に嫌われた人間を国を挙げて歓迎」
の効果、つい最近の歴史を思い出せばお分かりのはずです。
中華人民共和国の尖閣諸島上陸船長への対応!
外交でも定跡は覚えておきたいものです。
ちなみにわが国の外務省?
戦後どころか昭和初期にはメタメタでしたよ。
詳しくは、今本屋に並んでいる『歴史読本』の拙稿、「杉原千畝ノンキャリ悲哀物語」をどうぞ。