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最近の安倍首相と菅官房長官を評す

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以下、安倍首相にも菅官房長官にも、「100点でも0点でもない」とだけは言っておく。全肯定と全否定の二択だけは間違っている。

譲位が実現した。法律の名前は退位だが、勝手に譲位と呼ばせてもらう。本質的な事では100点満点の200点か300点と評した。理由は以下。

一、陛下の御意志による実現。日本国憲法学の通説であり政府の有権解釈と化していた「天皇=ロボット説」を打破した。

二、特措法による速やかな実現。

三、かつ、典範に一条追加することで、違憲の疑いを無くした。

四、尊号は上皇。なぜ略称を正式名称とするのかよくわからないが、許容範囲。

いずれにしても、本質的なことろでは与野党ともに褒めるべきは褒めると考えていた。ところが、今の皇后陛下の譲位後の尊号を「上皇后」とするとか。いかなる先例にも基づかない新儀である。安倍首相の名はこれで蘇我入鹿と並んで歴史に残ることとなった。詳細は、来週の『SPA!』で。

さて、次に菅官房長官について。三つ取り上げる。

その一、
次期日銀総裁、デフレ脱却に理解ある人物に-菅官房長官が表明

黒田総裁の続投も示唆。人選はともかく、今の景気回復路線を続けるという意思は好ましい。先の片岡剛士氏の日銀委員選任といい、安倍内閣の経済政策の方向性は明確ではないだろうか。

その二、
官房長官 皇位継承は男系男子を維持していきたい

当然と言えば当然だが、歴代総理の中にはおかしなことをした人もいるので、安心する人もいるだろう。

その三、
その二と同じ記事より

共産党の小池晃書記局長は「特例法案は、国民が天皇陛下のお気持ちを理解し共感していることを立法理由にしているが、事実上、天皇の意思を退位の要件としているのではないか」と指摘しました。
これに対し、菅官房長官は「国民が、天皇陛下のお気持ちを理解し、共感しているという現状は、お気持ちに対する国民の受け止めであり、天皇陛下のお言葉と直接関係するものではなく、憲法上の問題はない」と述べました。

統帥権干犯事件であいまいな答弁を繰り返した濱口首相を思い出した。
将来に禍根を残さねばと思う。

私だったら、バジョット片手に答弁しましたけどね。

繰り返すが、私は安倍首相も菅官房長官も応援しているが、「100点である」「あらゆる言動に一点の瑕疵も無い」と言わねばならないのか?

こういう保守言論界の風潮に息苦しさを感じる。