安倍内閣はGHQでもやらなかったことをやった

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とうとう、政権御用新聞の読売までが「報道しない自由」を放棄。3,4面を使って大々的に。これまで貯めてた豊富な取材資料でスリリングな裏事情でも報じてくれるかと思ったが、知ってることばかり。今回の検察人事に関しては、ライバルの朝日に完敗。

去年の財務省人事に続き、検察人事が政治の中心になったので、取り上げてきた私としては感慨深い。

それにしても安倍内閣、とうとう、ここまで堕ちたか。

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検察官の定年延長、正式決裁なし 解釈変更の協議文書―法務省

法務省は21日の衆院予算委員会理事会で、検察官の定年延長を可能とした法解釈変更に関する人事院との協議文書に関し、正式な決裁手続きは取っていないと説明した。森雅子法相は20日の同委で「必要な決裁は取っている」と答弁していたが、修正した。

21日の同委理事会で、法務省の担当者は協議文書について「正式な決裁は取っていない」と述べた上で、口頭での決裁だったと釈明した。

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時事から全文引用したが、「大事なことなので二度言いました」みたいな記事。さすがに私も動転した。

こんな大事なことを口頭で済ませるなんて、文書とか決裁の意味が無いでは?

これ、理論上は定年延長が無効なのだが。

かのGHQはやりたい放題無理難題を押し付けてきたが、そのたびに吉田茂は「ならばその命令を文書で出してほしい。メモを貰おう」とやり返した。

文明国の公文書の基準は、「公機関の意思決定に関する文書」という定義があり、公文書で決められたことには従わねばならないが、公文書によらない法の曲解には従わなくてよい。もちろん、検事の定年延長などという重大事で、しかも少なくとも三十年以上も続けてきた政府の解釈を変更するのに、「口頭で」など、無効の要件に他ならない。さらに言うと、公務員を拘束する公文書は一定期間を置いて公開しなければならないし、現用官庁が勝手に廃棄してはならない。以上の文明国の原則を安倍内閣はすべて蹂躙している。

これは与党から火の手をあげて、白紙還元。黒川氏を定年で辞職させるか、あるいは黒川氏自ら辞表を出さないと、収拾がつかないのでは?

もちろん野党は、「桜」なんか支持者向けのパフォーマンスに留めて、この問題で徹底的に追及するべし。

ここに、森法相が「虚偽答弁」をした格好だが、森さんにしても人事院給与局長の松尾さんにしても、本音では納得していないのは明白。松尾さんが「森さんの嘘に付き合わされている」と批判されていたけど、森さんも安倍さんの嘘に付き合わされている訳で。

保守の世界は、「女房が仕事で失敗して攻撃された時に、私は妻とは別人格なのでと逃げる奴」「妻へのDVで何度も逮捕される奴」「初対面の女を酒で泥酔させて強姦で訴えられる奴」「そんな男でも金さえもらえば平気で同席できる奴」とか、クズの集まりだけど、ご本尊の安倍内閣も「男がやった悪事を追及されたら、女を盾にして逃げる」政権か。

権力握りさえすれば何でもできるなんてやってると、政権交代した時に「安倍前首相逮捕」とか、やられかねないぞ。ちなみに、政権交代した政敵に逮捕された前首相は二人いる。