帝国憲法物語〜第三章

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 まだまだ売れ続けているよ。第三章より。

 大日本帝国憲法は、皇室の祖先である神々に誓う形で制定された。
 確かに、憲法典の条文は「制定」である。その当時生きていた明治の人々が制定した。しかし、「制定」の前提として、歴史の「発見」があった。我々日本人は何者なのか、そしてどこに向かうのか。憲法は国家経営の最高法であるがゆえに、現時点で生きている人間だけで決めてはならない。国家の長い歴史の中では、現在生きている人間は少数派にすぎないという謙虚さが、明治人にはあった。
 下位法は人間が制定するものだが、その基準となる憲法は人智を超えた英知によらねばならない。では、その人智を超えた英知をどこに求めるか。先人たちの知恵の集積である歴史である。これこそがローレンツ・フォン・シュタインから伊藤博文が学んだ歴史主義の神髄である。

 なぜ、憲法の本でこんなに涙が出るのか?

帝国憲法物語

日本人が捨ててしまった贈り物

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