思考停止すると正論は通らない(倉山塾メルマガより)

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将棋の佐藤天彦九段が
マスクをしないで対局しなかったんで反則負け。
結構、話題になってますね。

マスクをしなければならない
理由があるならすればいいんじゃない?
ちゃんと科学的に証明、かつ理由を説明した上で。
たとえば明らかに言えるのは
「手術室ではマスクしろ!」
手術室でマスクをしない理由なんて考えにくい。
同じように、
素人の私にもわかるような説明が欲しい。

しかし、将棋の対局で
マスクをしなければならない理由がわからない。
一時期、マスクして、アクリル板たてて、
駒のやり取りするから手を消毒してって
やってたけど。(苦笑)

医者やプロ棋士って頭がいい人しかなれない。
ところが、頭がいい人が愚かなことを連発しているのが、
コロナ禍。

マスクをしなければいけない理由は山ほど聞いた。
それは絶対評価。
しかし、マスクの価値が将棋の1勝より重いって証明は、
一度も聞いたことが無い。
それは相対評価。

何か結論があって、その結論に向かって合理的に考えるのは、
目的合理性。
目的合理性の議論が得意な人に限って、
目的そのものの合理性の議論は苦手だったりする。
今の将棋連盟なんて、まさにそうでは?

「決まったことだから従え」
「こんなの常識だろ」
は単なる思考停止。
過去の事例では常識だったかもしれないが、
今回も通じるか否かは疑うべき。

と書くと私は「反マスク」に思われるかもしれないけど、
「反マスク」である以上に「反・反マスク」
この前も
「あいつがマスクしないんだ」と知った瞬間に、
思わずマスクをかけた。(笑)
「あいつ」が誰かは言わないけど。

コロナに限らず
「頼むからお前は正論言うな!」
が多い。
そのはじめはおそらく、大正デモクラシー期の
天皇機関説論争。

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「思考停止すると正論は通らない(倉山塾メルマガより)」への6件のフィードバック

  1. >頭がいい人が愚かなことを
    >連発しているのが、
    >コロナ禍。

    「新しい知識や情報を、真っ先に取り入れるのが知識人である」、といった面も作用しているように思えます。ファッションでも、流行の最先端を取り入れるのは、オシャレに敏感な人達ですよね。
    それと同様に「知に敏感な人達」。

    結局は「流行り物」に過ぎませんが。
    ここに優越感が加味されて、「これが今の時代の最先端」or「新時代の作法」みたいな(笑)

  2.  渡部昇一先生が、「そのアドバイスが有効なものであっても信用のない者が口にすると説得力が弱くなる」って仰ってましたね。まぁ、「信用のない者」って思想、立場で変わるから厄介なんですけども。「坊主憎けりゃ……」的な考え方はよくないと思いつつ、一面の真理ですよね。

  3. これは聞いた時、酷いなと思いました。
    私に特別何か出来るわけではありませんが、佐藤九段には同情を禁じ得ません。

    やはり、頭がいい人はあくまでお勉強ができる人であって、賢い人ではないのでしょうか・・・
    スパイは、所謂頭がいい人を真っ先に取り込むと聞いたことがありますが、
    もはや取り込む価値も無いかもしれません。
    わざわざ時間と人手とお金をかけてそんな事しなくとも、勝手に自滅していきますから。
    先生も、「日本に来てるような中国のスパイは二軍三軍」みたいな事を仰っていたかと記憶しておりますが、正にです。

    そういえば、産経新聞にもこんな記事が。↓
    「ポスト黒田」で浮上する利上げ 住宅ローン地獄のリスクも 山口暢彦
    ttps://www.sankei.com/article/20221030-26RCP7NE2RKRDN4PJDK5RBYRDI/
    記者の方は何とか抵抗して下さっている様ですが。

    1. 産経さんの記事、ありがとうございます。有料記事なので途中までしか読めませんでしたが、冒頭にいきなり「金利上がると、これだけ返済額が多くなるよ!」という図があって。これはインパクトがありますね。

      生まれてこの方、ずっと貧乏世帯の私には、住宅ローンの返済とか直接関係のない話なんですけど。金持っている人間の生活が切り詰めに入ると、低所得層にまで影響が及ぶんですよね。金は天下の回りもの。

      >頭がいい人はあくまで
      >お勉強ができる人であって、
      >賢い人ではないのでしょうか…

      頭の良い人ほど、「認知の死角」は大きいんですよね。

      ※一部引用
       たとえば知能も教育水準も高い人は、自らの過ちから学ばず、他人のアドバイスを受け入れない傾向がある。しかも失敗を犯したときには、自らの判断を正当化するための小難しい主張を考えるのが得手であるため、ますます自らの見解に固執するようになる。さらにまずいことに、こうした人々は「認知の死角」が大きく、自らの論理の矛盾点に気づけないことが多い。
      ※The Intelligence Trap なぜ、賢い人ほど愚かな決断をするのか(p9より)/デビッド・ロブソン著、土方奈美訳/日経BP2020.7.22

      ……もともと、論理的な思考というのは、真実の探求(何が正しいかの判断)のためではなく、他者を説得するため、自己正当化のために発達したんです。だから、高い知能を「日和見的に使う」という誘惑は、誰の中にも存在していて。

      今回の「マスクしないで反則負け」の場合も、先ず「コロナ対策が全てに優先する」という原理主義的な思考があって、それに反する行いをする者は「問答無用でアウト!」という(判定を下した人間の中での)固定観念がある。
      第三者から見れば「阿呆じゃね?」という行いでも、頭の良い人間は屁理屈をごねるのも上手いので。論破するのが難しいんですよ。

      結果、「無理が通れば道理が引っ込む」で、「正論が通らない世の中」になる。

    2. ふわふわ(曾祖母はアイヌ)様、いつも私の拙い書き込みに返信ありがとうございます。

      >もともと、論理的な思考というのは、真実の探求(何が正しいかの判断)のためではなく、他者を説得するため、自己正当化のために発達したんです。

      なるほど、この考え方には至りませんでした。確かに、「議論に勝つ」のと「正しい事の追及」は違いますね。
      弁論部の討論なども、確か自分の考え方ではなく、決められたテーマで議論して勝つのが目的だったかとも思います。
      御見識、ありがとうございました。

      1. POPOR様
        こちらこそ、丁寧な返信を頂き、恐縮です。
        寧ろ、私の物言いはキツイところがあるので、POPOR様のご負担になってないか心配ですが。

        >論理的な思考
        >他者を説得and自己正当化のため発達

        倉山先生がいつも仰っている、「頭は良い。だが頭の使い方を激しく間違えている」って、結局はコレだと思うんですよね。財務省も内閣法制局も公明党も共産党も、みんな頭が良いですよ。ムチャクチャ良いです。でも使い方を間違えています。

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