まず公式を思い出してください。
リフレ景気回復派=親米・親台湾(李登輝)
VS.
デフレ不況容認派=親中・親北、つまり反日
池田信夫氏と言えば、デフレマンセーを唱え続ける経済評論家。お正月の『朝までテレビ』で反論できずに怒鳴り散らすという醜態をさらした人ですね。正月早々、とんでもないことを言い出しました。
関西は独立せよ
http://news.livedoor.com/article/detail/5244909/
私が期待したいのは、大阪(あるいは近畿圏)や愛知がカナダのケベックやスペインのバスクのように分離・独立運動を起こすことです。
だそうです。
この人、民族運動の恐さをまったくわかっていないらしい。
欧米で「日本でもケベックやバスクのように運動を起こします」とか言ったら、下手すれば即刻逮捕になりかねないとか知らないのかなあ。少なくとも危険人物として警察の監視下ですね。入国拒否くらいはされて仕方がない。ブッシュ大統領が宣言した「テロとの戦争」まだ終わっていないので諮問押捺も復活したのですし。
池田信夫氏の言説を1990年代のユーゴでやると↓こうなる。
http://www.youtube.com/watch?v=8BfzyaZLkXU
しかし、気が狂いそうだ。。。これで武器を取る人が続出するのだからすごい。
さすがミルコ・クロコップの母国。(?)
でも、池田氏の主張は、こういうことをやれ、ということですからね。
たぶんご本人、まったくわかっていないだろうけれども。
ユーゴ連邦内には六つの共和国があったのですが、スロベニア・クロアチア・マケドニア・ボスニア=ヘルツゴビナ・モンテネグロが次々と独立していき、さらに残ったセルビアからコソボが独立してしまいました。で、これで終わりかと思いきや、そのコソボでは「北コソボ独立運動」が今も盛んで。。。などと分離独立は無限連鎖していきます。ついでに社会全体のマフィア化が深刻です。
バルカンは今のところ静穏だからマシですが、コーカサスでは大変ですね。
ソ連崩壊の際に独立したグルジアから、さらに親露派のアブハジアと南オセチアが独立しました。北京五輪の最中に紛争をはじめたのは覚えてないでしょうか。たった3年前です。両国をロシア以外の国はほとんど国家承認をしておらず、紛議が続いています。
池田氏はそういう殺し合いとか、社会のマフィア化がお望み?
おそらく池田氏が真に主張したいのは、
地方政府に外交・防衛以外の機能はすべて移管し、徴税権も地方がもつ代わり、地方交付税は廃止して所得移転は行なわない。これが本当の「地域主権」です。
の部分でしょう。でも、これ全然、穏健な主張でも常識論でもないですから。
これを本当にやった国をあげます。
オーストリア=ハンガリー帝国です。二重帝国と呼ばれます。
オーストリア帝国内のハンガリー人は「分離独立が駄目なら広範な自治権をよこせ!」と言って、1867年に本当に勝ち取ってしまいました。外交と防衛とそれらにかかる財政を担当する大臣のみ共通で、その他はすべてそれぞれの自治に任せると。
その結果どうなったか。ハンガリーはチェコ=スロバキア人を弾圧し、今度はチェコ=スロバキア人が「三重帝国」を要求します。などと無限連鎖に火をつけただけでした。
彼らが真に独立を勝ち取ったのは1991年のソ連崩壊ですが、今のチェコとスロバキアが別の国なのはご存知ですよね。
チベット・新疆ウイグル・内蒙古・満洲みたいに元々別の国だったのを漢民族に無理やり併合され、どう考えても人道問題としか思えないような状況に置かれている国の独立運動ならいざ知らず、基本的には現状維持が国際社会の基本です。
自国からの分離独立運動をいやしくも知識人が促す国とどうなるか。
ヒトラーやスターリンに侵略された国の歴史をちょっと勉強すればわかるのですが、それら占領された国には必ず売国奴がいるのですね。
もしくは政府官僚があまりにも無能で無自覚に売国行為をしているかどちらかです。
池田信夫氏が確信犯の危険分子なのか、ただのモノ知らずのバカなのか、
それが問題だ。
教訓。
反日左翼は、デフレ容認と分離独立運動を言い出す。