金融法強行採決への報道について

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 中小企業等金融円滑化法案に関する報道で気になることがあったので。

一、小沢民主党幹事長が強行採決を山岡国対委員長に指示。

三、山岡が強行採決の件で小沢に叱責される。

四、山岡は小沢の言いなり。国会全体が闇将軍の小沢に振り回される。

 さて、

二、横路衆議院議長が強行採決に懸念

を入れても、小沢は闇将軍なのだろうか。確かに鳩山首相や閣僚、ほとんどの国会議員より小沢氏の方が権力を握っているのは確かだろう。しかし、輿石や高嶋どころか、横路よりも序列が下だったのか?が今回の騒動に関する私の感想なのだが。結局、小沢が特定左翼勢力に振り回されているのではないのか?

 「闇将軍」とか「首相を超える真の実力者」とか、テレビや新聞は書かないが、週刊誌やタブロイド紙の方がこういう言い方をしがちである。しかし、今回に関しては、五大紙で目立っためで気になった。中身をよく読むと「二」が書いてある記事もあるのだが、たいていの読者は「あー、今の日本の影の支配者は小沢一郎なんだ」との印象を持つのでは?(記事ごとの細かい批評はしていられないが。)

 真の権力の中枢を隠す、というのは「憲政の常道」においては好ましくない。権限と責任は一致すべきであり、国民が最高権力者を選ぶという意味での民主制の蹂躙である。しかも、これでは特定左翼勢力の存在に国民が気づかないではないか。

 政治家と報道の関係についての基礎知識を。

 どんなにその政治家を悪く言っているようでも、「闇将軍」「実力者」などとつけてくれれば政治家は嬉しい生き物なのである。そういう意味では田中角栄・金丸信は健全であった。

 自分が権力を握っている事実を触れられたくないのは、官僚は習性だからしかたないが、政治家は如何なものか。かつての竹下登、今の特定左翼勢力がそうである。今の特定左翼勢力にいたっては、輿石・高嶋・横路すら本当に真の権力者であるのかどうかすら私は疑念を抱いているほどであるが、かといってどこに中枢があるのかは示せない。ただ、この三人が今のところ、小沢以上の発言力を有している事実だけは示せるが。

 小沢をかつての角栄や竹下に比す表現、違和感を感じる。別に「闇将軍」とか「真の権力者」などの表現を使う必要はないが、自治労・日教組それから在日外国人参政権推進勢力について、客観的な事実の報道を、いまよりもはるかに多い量を求めたい。

「金融法強行採決への報道について」への0件のフィードバック

  1. 権力者だの闇将軍だのマスコミが小沢一郎をレッテル張りするのであれば、小沢一郎の変質・変遷はもっと取り上げられてしかるべきでしょう。

    小沢さんがもともと集団的自衛権容認・教育基本法改正を主張してきていました。

    小沢さんのサイトをよく読めばわかることであるが、自由党時代における国連中心主義とは今の国連中心主義とは違うのである。

    自由党時代(1999年ごろ)においては国連決議に何が何でも従うとは一言も書いていないのである。

    当時は、国連で話し合われる議案において兵を派遣したりするべきだというアメリカを中心とする多国間協調するべきだという主張でした。

    当時の国連中心主義はイギリスのブレアさんの主張に近いかもしれません。(イギリスはイラク戦争時に国連との協調をするべきだと主張した。)

    どういういきさつで主張が変遷したのかをマスコミがもし小沢一郎を権力者だと書くのであれば書くべきである。

    結局のところ、権力をとる過程で旧社会党勢力に媚びたのが真相ではないだろうか。

    革新政党(今の民主党)と革マルや中核派との繋がりも怪しいものがある。

    親戚の知り合いに成田闘争で亡くなられた方がいるがその方の葬儀の時には、公安のほかに地区の共産党と社会党の幹部が来たのである

    革新政党では幹部候補生を過激派のOBから出しているのである。

    JR労働組合員の知り合いもいるのだが、革マルの話はタブーとされる。内部浸透しているのである。

    こういう暗部を民主党は抱えている。

    特に輿石さんや横路さんはそういうところと繋がっている可能性が高いのである。

    自治労・日教組、過激派の一部(中核とか革マル)が政権の権力を握っているのである。

    そういう恐ろしい面を民主は抱えている。もっとその危険性は主張されるべきだと思う。

  2. >シバティさん
    自由党と言えば自民党よりも右がうりでしたよね。
    あなたの分析にはほぼどういいますが、ところでほぼ絶滅しかけた旧社会党勢力が媚びられ息を吹き返したのはなぜだと思いますか?
    それと本当の黒幕というのは自治労日教組なのでしょうか?
    日本の政党というのはバックに特定の国家がつくことがあるのでその可能性などはないのかと思います。
    例えばかつて自民党と民社党はアメリカから資金をもらっていたり社会党は朝鮮労働党と太いパイプをもっていたりとしたわけです。
    表面上友好だろうが敵対していようがそのようなことはあるわけですので今もそれはないとは言えないのではないでしょうか。
    中国、露西亜、韓国、北朝鮮といった日本に対して攻撃的な国家戦略を持っている国家に囲まれているのですからよりないとは言えないのではないでしょうか?

  3. 倉山先生、その通りでしょうね。
    本当の中枢を隠したい人、そこまで意図的でなくても小沢氏を表面に出したほうがいいと思っている人たちが
    一部新聞や出版にまだいるみたいですね。
    一時は駆逐された人々、あえて言えば「売国奴」が生き返っているのでしょう。
    一方で、不勉強のため小沢氏が闇将軍といえば、書いた気になっている記者もいるだろうし、
    メディア対応が悪い、小沢氏をいじめてやりたいという記者もいることでしょう。
    特に雑誌はフリーの記者が多いので、思い切ったこと書かないと、次に続かないので、
    いい記事とひどい記事の差が極端ですね。
    一元的に、「小沢氏が闇将軍」と書く動機をまとめるのにやや現実的には無理がありますが
    その害悪は、倉山先生のおっしゃる通りではないでしょうか?

    ただ、それを報道に求めるのはどうなんでしょう。
    報道といっても、メディアは、その視聴者・読者が心地よいと思うものを選んでしまうものです。
    情報量については各社のデスクが決めるのですが、彼らが賢くないと、意図を隠した記事をあっさり捨ててしまうのではないでしょうか?
    ここのところ、新聞・雑誌も広告が増えているし、テレビもCMが多くなっています。

    そして、本当のことを書いていいメディアがあればいいのですが、どうなんでしょうか?
    インターネットを尊ぶ人々が、これで「マスコミ」は不要になると言っていましたが、
    全然いいメディアになっていないですね。
    本当のことを書けるインターネットメディアの質が悪すぎますからね。
    結局、悪貨が良貨を駆逐する世の中になっている気がします。
    この砦だけですよね、本当のことを書けるのは。

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