似たような質問が複数出た場合にはお答えするようにはします。
さて、新人議員が大量に発生した場合にどう使いこなすか、ということです。選挙区選出の議員は昔で言えば大名ですから、新入社員を教育するようにはいかないですね。一人の議員が背負っているものが大きいですから。江戸時代なら家臣団(今の後援会に当たる)だけを考えて居ればよかったところが、選挙民全員の利益を代表しているのですから。何万人もの人に自分の名前を書いてもらう、というのは普通の人が想像する以上に厳しい試練です。
横道にそれますが、比例区選出議員は、まともな領地を持っていなかった公家や御三卿のようなものですか。御三卿は、お取り潰しがないかわりに、領地を持たず江戸城の部屋住みだったのです。公家や御三卿でも個人の才覚によっては発言力を発揮した点は、今の比例区選出議員と同じとも言えますが。
さて、現在の鳩山民主党は新人議員を大量に抱え、小泉チルドレンを全滅させた自民党のようにならないようにするにはどうしたら良いか。吉田茂はどうしたのか、歴史に学ぶべきでは?とのご質問に関して。
結論から言うと、吉田は教育もしていなければ、全然使いこなせてもいません。吉田自身、数あわせとしか思っていないので。池田とか佐藤とか、即戦力のみ側近として登用しましたが。
だから公職追放解除組が復帰した時に激しい政争になったのです。
占領期台頭組と追放復帰組の対立、党人派と官僚派の対立以上に深刻だったのです。今は世襲かどうかが問題視されますが。
ただ、吉田茂のような手法は敗戦の混乱期でも問題があったのですから、今では絶対に通用しないです。
新人議員の最大の仕事は「次の選挙に当選すること」です。その為には、地元を「戸別訪問五万件、辻説法二万回」をはやく達成するようにまわること、とは田中角栄の教えです。この真の意味は、予算を読みこなせるようになることです。選挙民の要望をつかみ、役所のどこをどう押したら、予算を獲得できるか、を座学以外でも勉強するという意味なのです。
だからただ闇雲にドブ板の如く、地元ばかり回っても、実は仕事にならないのです。議員本人はいかに予算がわかるようになるのか、が大事なのです。予算は国家の意思ですから。
国会議員たるもの、安全保障に関してわかっていなければ地方議員と変わらなくなります。また官僚に決定できないことでもあるのです。この点に関しては、議員本人は可能な限り、党の政調会や国会の委員会に出席・傍聴して人の議論を聞くことが大事です。あと、頭脳(ブレーン)となる専門家の知り合いを作るというのは大事です。
政党がこのような問題意識を新人議員に教育することでしょう。この点で、吉田・小泉両総理とも、教育係がいたのかな?とすら思えますが。小泉総裁には武部幹事長?
鳩山さんのところには小沢さんでしょうか。
政治家は三百六十五日二十四時間が戦いです。政治家の勉強は軍隊が武器を整えることと同じです。政治家の言葉の端々から、その政治家がどれだけすごい武器を持っているか、感じ取るような選挙民が増えることが最大の教育であり訓練かと思います。
今の時代、一般人でも広範な情報発信ができるようになりましたし。
「どのようにするか」の前に「何をするか」を皆で共有することが第一歩でしょう。
おはようございます。
昨日の朝、テレ朝のスパモニで鳩山一郎と吉田茂の違いについて
やっていたそうです。
分かりやすい説明で勉強になりました。
金脈政治を作った悪者政治家、田中角栄の言うことは流石
違いますね。的を得ています。(マキコはそうでもないみたいですが)
また、ハマコー先生も勉強したと言っています。
今の政治家に爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。
それでは、お腹がすいたので、今日のところは失礼します。
新人教育に関連して、
元衆議院議員 木原誠二氏は、大蔵官僚時代の著書の中で、
「日本は失敗に寛容ではないところがある」
と書いている。
新人が失敗を恐れず、安心してチャレンジできる雰囲気をつくることは、
失敗できるチャンス、経験を積むチャンスをつくることが大切である。
私は自民党支持者であるが、
今回の民主党の新人議員のみなさん、
初めて政権を担う民主党の議員のみなさんには、
今回の選挙によって彼らを選んだ国民のひとりとして、
できるかぎり、失敗に対して寛容でありたいと考えている。
とはいえ、許される失敗の限度というものはあるのだろうが…
教育係といえるような役割を果たした政治家はいますか?