権力と先例 第74話 明治維新も先例の大枠を守った (倉山塾メルマガより)

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皇室は先例を貴ぶ世界です。
新儀は不吉。
無理矢理やることではない。

しかし、杓子定規に先例を再現し続けるなど、
人間界では不可能。
神様の世界ならいざ知らず。

だから、
その吉例に学ぶかを探し、准じて、
時代に合わせて変えて、
大枠を守る。
何を変えて良くて、何を守らねばならないか、
一時の判断で決めないように、歴史に学びます。

皇室とは何か。
神様の子孫です。
神様は何をやっても良い存在です。
しかし、
神武天皇の伝説から人の代がはじまり、
先例が積み重ねられ、
天皇といえども
何をやっても良い訳ではなくなります。

古代、確実に日本の歴史が始まっているころ、
既に伝説の時代の先例が積み重ねられていました。

たとえば、神功皇后や飯豊皇后は、
本当に即位したかわからない。
しかし、推古天皇の時代には、
神功天皇や飯豊天皇の先例は
知られています。
推古天皇は、最初の女帝ではありません。
絶対確実な歴史の中で確認できる
最初の女帝にすぎません。
ある日突然、新儀をやった訳ではありません。

さて、明治維新。
近代化しないと、
すなわち時代に合わせて変えねば
生き残れない時代でした。
しかし、大枠を守りました。

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