あえて、バイデンをアクロバテック擁護してみよう。
もし今の大統領がウッドローウィルソンなら、即座に核の恫喝に応酬し、世界大戦をやりかねない。
それを防いでいるバイデンは偉い!
まあ、ウィルソンと比べると、誰でもマシになるので・・・。
ちなみに「プーチンは、悪の秘密結社DS(でぃーぷすてーと)と戦っている、正義の戦士だ!」というパラレルワールドの世界観では、DS(国際ぐろーばる金融資本)の手先らしいが、それって「戦国自衛隊」の長尾景虎を史実と断定するくらい現実とかけ離れている。
真面目に言うと、その「でぃーぷすてーと」やら「国際ぐろーばる金融資本」やらがウィルソンを手先にしてたって史料、一回も見たことないんだよね。
逆にウィルソンは狂人だったので、誰も傀儡にできなかったって史料は山のように残っているんだけど。PHPの『ウィルソン』に書いておいた。
ここで仮説。バイデンとフリントンが逆だったら、ロシアも含めた世界はこんなに不幸になっていないかな。
エリツィン時代のロシアは、「人を殺してはならない」との価値観を共有する国々、米欧(ついでに日本)と協調しようとした。それをフリントン(&ブレア&シュレーダーの三バカ)がことごとくぶち壊した。
結果、プーチンが対等。反動的に「失地回復の大国志向」に戻り、ブッシュ2代目、オバマそしてバイデンの歴代アメリカ大統領は、プーチンの侵略になすすべがなかった。例外はトランプで、トランプのメリットは「こいつは何をしでかすかわからない」と思われていたこと。だから、トランプ時代のプーチンは大きな動きはしていない。
じゃあ、フリントンがプーチンと対峙したらどうしたかというと、たぶんバイデンと同じでしょうね。フリントンって、これでもかとチキンなので。
トランプ(というより政権の真人間)は、レーガンの再来を目指していた。強いアメリカ相手には、ロシアも舐めたマネはできない。
ところで、ブッシュ初代がレーガンの路線を引き継いだのは知らなきゃおかしいけど、レーガン路線はカーター末期から用意されていたのはすっかり忘れられている。
「負け犬カーター」の政権期は、朴正煕暗殺、チトー死去、イラン革命、そしてソ連のアフガン侵攻と国際的大事件が続発した。カーターは悉く対処に失敗したけど、さすがにソ連の侵攻に際しては「ちゃんと対処しなきゃ!」という気にはなった。その気になっただけとも言えるが、一応そういう空気がアメリカのみならず西側諸国にも広がった。(日本人でも目覚めた人もいる)
などとつらつらと考えている内に、この事変の落としどころを考えてみた。
上策=ウクライナがロシアを国外に撃退。
これは「プーチン暗殺」とかでもないとありえないけど、
絶対にない訳ではない。
下策=ウクライナの降伏。
領土の一部割譲で済むか、全部が支配下に入るか。
ゼレンスキー(あるいは後継者)の政権かロシア傀儡か。
この二つの中間に中策があるのだろうと思うし、そのシナリオはざっと10通りくらいあるので省略。
その内の一つが
中策=ウクライナの領土割譲で手打ち。ゼレンスキー政権存続。
とか。
中国が本気になればできますね。相当、状況を見ていると思います。
その上で
「西側陣営が結束、各国が防衛努力を強化」
だとカーターくらいにはなれる。
一説には、「バイデンが頑なに、世界大戦はやりたくないからウクライナに介入しないと言っているのは、裏でロシアと戦っているからだ。その証拠に、ロシアの特殊部隊をアメリカの傭兵が全滅させたとのニュースも入ってきた」とか言う人もいます。
ロシアのあからさまな侵略に対し、「ロシア側の意見も聞こう」「真実は何なのか」と考える人もいます。
それに対しては答えは簡単。
さんざん「プーチンは正義だ!」と言いふらしていた連中が両論併記的言論を始めたら、正当性がない証拠でしょう。勝てないから引き分けに持ち込もうとしている証拠。
現在進行形の出来事に、しかも戦時に「真実が知りたい」と思い、探ること自体が、プロパガンダに騙される原因。真実なんて歴史にならないとわからないのに現在進行形の時に探るものではない。
とにもかくにも、バイデンには末期カーターくらいにはしっかりしてもらわないと。
ところで岸田さん? まず小国を目指せ。小国でもいいから、国。今の日本はただの土地だから。土地(シアター)ではなく、国(アクター)になること。