政治以前に人間関係

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N国(会派名:みんなの党)の浜田聡議員が「国民一律給付」の法案を自力で作成した。正確には参議院法制局の力を借りてだけど、党と会派を合わせて3人しかいないミニ政党の議員としては驚異的な頑張り。

私としてはもろ手をあげて応援したい。与党の「口先保守」と違って、行動はしているし、できない言い訳を垂れ流さないし、有権者に対し上から目線で説教したり、すぐばれる嘘をついたりしないし。「口先減税派」と違い、謙虚だし。

で私も、知り合いの野党筋に声をかけてみると、これがことごとく反応が悪い。実は一つ懸念があって、それが見事に的中していた。

そもそも、N国自体がイロモノと見られていて、党の方針として「イロモノ上等」の態度でやってきた。そのイロモノぶりは詳述する必要が無いが、この場合に大事なことは、味方となるべき野党の中の良識派からもイロモノに見られていること。いくら浜田さんが、「よくわからないなりに頑張ってこんなの作ってみました。賛成してくれませんか」と話を持って行っても、ただでさえ話を聞いてくれないハンディを背負って所から始まっている。

そこへ初手で大失敗をやらかしている。

馬淵澄夫さんと山本太郎さんが「減税研究会」を結成した時、第一回会合に浜田さんは上杉隆幹事長(議席無し)に連れられて乗り込んでいる。この時のことは、受付を取り仕切っていた宮崎タケシさんから聞いているが、相当にひどかったと思われている。細部以外は宮崎さんが公開情報にしているが、直接聞いたところによると、以下。

・そもそも招待していないのに勝手に来た。
・強引に入り込んだ。
・撮影禁止の注意を無視して隠し撮りした。
・それを無断でネット公開した。
・しかも切り取り。
・あからさまに炎上狙いの挑発だったと示唆。
・その間、上杉氏の態度が挑発的。

浜田さん自体は「真面目なお医者さん」との事前評判を聞いていたので「大丈夫かな」と思っていたら、案の定、どこからも評判が悪くなっている。
この時の浜田さん、当選直後で右も左も分からない状態で幹事長に連れられて行ったのが映像からも丸わかりだけど、ならばなおさら秘書経験以来政治の道に長い上杉さんが導かないとまずいのでは?

上杉さんからすると事実認識で相違があるのかもしれないけど、それを言ったら政治ではない。もし「その事実認識は違う。自分(たち)は間違っていない」という態度をとるなら、浜田さんのやっていること自体がパフォーマンスになってしまう。与党の「なんちゃって減税派」と同じで目立てばいいのか、売名ができればいいのか、と見られてしまう。あまりにももったいない。

平時ならば「我関せず独立独歩」で許されるかもしれないけど、今は人が間違いなく死ぬのを食い止めようとしている局面。政局を動かさなければ意味が無い。勝てなくても、流れを作ることに意味がある。こんなことは政治の世界を少し知っていればわかること。

ならば、採るべき手段は一つ。

上杉幹事長土下座行脚

 浜田さんの為にも、日本の為にも、それで済むならやるべきでは? それをやらないと、話が始まらないので。

逆に、自分の土下座で救える命があるなら、やるべきでは?