ネットの時代は国会図書館に行かなくても、すぐにわかる。
安倍政権が次期日銀委員に提示した日立中村氏、ゴリゴリの増税派だ。
2013年8月の、8%増税に向けての公聴会で増税を滔々と述べた人物。
経団連税制委員会企画部長としての発言。つまり、財界増税派代表。
発言している内容は、「木下康司の木偶」そのもの。
第180回国会 参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会公聴会 第1号 平成24年8月6日
安倍政権は日銀人事に勝ち、金融緩和をしてきたから、景気を維持してきた。
それも消費増税で危うい。
大戦中でたとえるなら、サイパン島陥落直前。
本土空襲の本格化は時間の問題。
その状況で首相の東条英機は、己の地位を守るためにあらゆる手段を使う以外に能がない権力亡者と化していた。ただし、自己認識は死に物狂いで国の為に尽くしている働き者。
では、その状況でどうするか?
当時も、「敗戦まで東条にやらせて、責任をとらせよう」「どうせ東条よりもマシな人間はいないのだから」との意見も有力だった。
現に後任の小磯国昭は無能の限りを尽くして何もできずに退陣した。
それでも歴史の評価としては、「東条を倒しても戦争は止まらないが、東条を倒さないと戦争は止められない」と考えた、東條打倒派が正しかったと考える。東条内閣のままでは、鈴木貫太郎の出てくる余地はなかったので。
それはさておき、金子洋一さんは日銀人事で民主党執行部に造反して目を付けられ、塗炭の苦しみを味わっている。
では、自民党の若手は?
このまま自民党執行部が「中村委員」を提示するなら、反対するのは当然。
執行部が押し通された時に造反しない人間は
「口先景気回復派」とみなす。
ちなみに片山さつき氏は逆の立場で「ボタンを押し間違えた」という言い訳で造反したことがある。