13歳の男の子が命の危険にさらされている。
しかも、その男の子に日本の未来がかかっている。
日本人、全員が考えるべきだろう。
さっそく見出しだけでも身の毛がよだつ。
犯人曰く、「天皇制や、皇位継承のあり方に不満があった」そうだ。
ここで、「戦前ならば、大逆罪で死刑だ!」と言いたくなる。しかし、そうはならない。
旧刑法第116条 (大逆罪)
天皇三后皇太子ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス
仮に、この条文が今もそのままあった時、どうなるか?
天皇陛下、皇后陛下(雅子さま)、皇太后陛下(美智子さま)に対し、当該犯人がやったことをやれば、一審制で死刑。死刑にならない方法は、天皇陛下に恩赦を出してもらうしかない。実際、有名な幸徳事件では何人かが恩赦により死刑を免れている。ここまでは他の解釈無し。
上皇陛下に対してなされた場合は?
この条文が改正されていなければ、法の不備。
一世一元の制を前提としている法なので、明治に皇室典範が改正されて譲位の制度が成立していたら、真っ先に大逆罪の条文は改正されているはず。
秋篠宮殿下に対してなされた場合は?
私は東宮殿下とお呼びしているが、法律上は「皇嗣」であって皇太子ではない。日本は文明国であり罪刑法定主義の原則があるので、「皇嗣は皇太子と同じだ」などという読み替えは、してはならない。大津事件でも読み替えはさせなかった。
明治に「皇嗣」の制度が導入された場合、大逆罪がどうなったか。おそらく改正されているはずだが、もしかしたら殿下がその状況に置かれた場合、「自分には適用しないでも構わない」とおっしゃられるかもしれない。それほどの覚悟で「自分は皇太子ではないので」とおっしゃられたとも言える。
悠仁親王殿下に対してなされた場合は?
当時の大逆罪が残っていても、何も規定がない。
昔の人たちが我々と同じ状況に置かれた場合、皇室を一身にお守りする立場の殿下を、我々がお守りするように法体系を改正するはず。
では、大逆罪で殿下をお守りしようとした場合、どのようなお立場になっていただくか。
おそらく、特別法を制定するのだろうけれども、将来の東宮、将来の陛下であって、今のお立場は一皇族でしかない。
以上、本来の法制局の仕事、「法体系の調査」をしてみたら色々なことがわかった。戦前の制度を現代にそのまま再現しても不備だらけなのは当然だが、何よりも大事なのは皇室を一身に背負われている悠仁親王殿下のお立場が不安定であるということ。そして我々日本国民の使命は、殿下をしっかりとお守りするべきこと。
そもそも、皇室史において東宮が存在しない時代もある。皇族の方々は、もしもの場合には登極する覚悟で日々を過ごされるお立場だからだ。
ただし、その時代は「皇族が多すぎて困った」時代の話で、今とは真逆なので環境にあるので先例にならない。
現在、皇太子殿下はいない。東宮に擬せられる立場が秋篠宮殿下だ。皇室を守るということは悠仁親王殿下に皇位を継承するということなので、しっかりと考えていきたい。
殿下の身辺警護、御教育、その二つを可能にする予算。国家の最重要課題である。
なお、悠仁殿下がおわすのに、女帝だの女系だのを持ち出す輩は、悠仁親王殿下から皇位を奪う気か?秋篠宮家に皇室の直系が移るのを阻止したい陰謀か?
愛子天皇待望論を最大限マシな解釈をしても、殿下に向かって「お前は後回しだ!」と言っているのだが、意味をわかっているのか?