最近、保守の善良な人が、「反グローバル新党」と言うのをよく聞くので考えてみた。
対抗するにも、敵を分析しないと始まらないので。
グローバリズムの定義は、「己のイデオロギーを全地球的に広めようとする動き」とした。
私の結論は、以下が歴史に影響力を及ぼしたグローバリズム。
1位 ウェストファリア体制(主権国家並立体制)
別名、「国際社会」
現在、地球上でウェストファリア体制の影響を受けていない部分ってあるのだろうか。あえて言うなら北極と南極だけど、その二つとてウェストファリア体制の下で、「どの主権国家の領有下にも置かない」と決められた。
こんなものを考えたフーゴ―・グロチウスは天才としか言いようが無い。
2位 ウィルソニズム
ウッドロー・ウィルソンという人類史上に残るキジルシについてはあちこちの著書で書きまくったので今回は省略。控えめに言って、現在の地球上の紛争の9割はコイツ一人のセイ。共産主義とか、みんなが想像する世間一般の定義のグローバリズム(レーガン&サッチャー時代以降に起きたこと→それを不倫トンが毒を混ぜて拡散しまくっている)も、全部ウィルソニズムの尻尾。
かつてのソ連や今の中国共産党がやりたい放題できるのも、ウィルソニズムの一端。
グローバリズムと一口に言って、しかも「アメリカ」と大根切りにする人多いけど、その「アメリカ」がどのアメリカか、区別した方がいい。「ウィルソンのアメリカ」にはたいていのアメリカ人はついていけない。
3位 キリスト教
時間軸で言えば1位。特にカトリックの拡散力は世界一。
意外と知られていないが、彼らの強みは凶暴さ(根性とも言う)であって、思想の強さではないこと。
4位 帝国主義
この前、必要があって調べたが、白人対有色人種の戦いは、1683~99年の大トルコ戦争でオスマンが大敗してから、1904~05年の日露戦争で日本が勝つまで、白人の全戦全勝。つまり、日本以外の国は、白人に従わされた。形式的に残ったタイやエチオピアはあったが。現代でも影響力が残る。
5位 共産主義
絶頂期は地球の半分を支配し、全人類を不幸に叩き落した。(例外はあるが)
共産党による一党独裁は、日本近隣では残っているし、思想的にはリベラルに形を変えて残っている。
ちなみに、イスラム教は次点かなあ。「モンゴル(化)」も前近代では2位か1位だけど(キリスト教と張り合う)。
「華夷秩序」は東アジア限定なので、今回の順位は低いが、今の中国をほっとくと順位は上がる。
もちろん「竹中平蔵の言動」なんてのは、ランク外。笑 日本人ですら、そんなものをグローバリズムとは思っていない。
打ち上げ花火で終わったけど、大東亜共栄圏(八紘一宇)もグローバリズムの一種ではある。
さて、グローバリズムの脅威に備えたいのはわかるし、その一部は日本に対しても「俺様のルールに従え」とやってきている。次元は違うけど、アメリカと中国。アメリカは経済交渉で、中国は華夷秩序に食い込もうとする間接侵略。
では、グローバリズムに対抗するんはどうすればいい?
結論。自分が最強のグローバリストになる!
じゃあどうすればいいかと言うと、「文明国の通義」を押し広める。日本は世界最古最良の文明国だと世界中に知らしめることこそが、反グローバリズムである。
この意味で、余はグローバリストである。(←吉野作造風に)