財務省が増税原理主義なのはWGIP(つまりGHQの洗脳)のせいですか? という質問が来たので、以下の答え。
大蔵省にWGIPの影響って、よくわからないのですが。
昭電疑獄では福田赳夫主計局長ら幹部が逮捕されていますし。
そもそもGHQに逆らって官舎を取り上げられ、占領明けしばらくまで四谷小学校で業務をしていたくらいで。
日銀はあっという間に占領軍に忠誠を誓い、大蔵省を死闘を繰り広げたという歴史があるので、
大蔵省とWGIPの関連がピンとこないのですが。
増税の遺伝子はかなり遅いと思います。
以下、記憶だけですが、ざっと。
<蔵相>
井上準之助=あれだけの緊縮財政だが、増税だけは最後まで抵抗。
高橋是清=デフレ脱却でインフレ傾向なので、軍拡を抑えるために増税を検討。
馬場えい一=元祖増税大魔王。こいつが増税と統制経済をやろうとしたことを大蔵省正史(1998年)では筆誅。
賀屋興宣=戦時体制で大増税。しかし、コミンテルンから日本を護るためのギリギリの手段。
池田勇人=本音は石橋湛山の積極財政だが、ドッジの圧力で緊縮。
<事務次官>
森永貞一郎=官房長、主計局長として日銀と激闘。
次官として岸内閣の高度経済成長路線を支える。
「ドン中のドン(中のドン)」として、池田~田中の高度経済成長を支え、
二度にわたり石油ショックを収拾。
村上孝太郎=財政健全化キャンペーンの一環として増税も考慮。
ただし、そのキャンペーン自体が盛り上がらず。
竹内道雄=昭和52年度予算が修正、3千億円減税(金丸信が野党の要求を呑む)
で、マスコミは「大蔵省支配の終焉」と書きたてる。
その後何回も「終焉」だの「凋落」と書きたてられるが、今回で何回目だ?
大倉真孝=大平正芳の下で増税路線を推進。角栄が止めるのも聞かずに強行し、挫折。
主税局長出身の大蔵は主計本流からは
続きは倉山塾掲示板で。
どこがミスターなのかわからないのに、なぜかミスター自民党などと、もてはやされている村上誠一郎センセイは、文中の村上孝太郎次官の甥で、やはり増税原理主義の遺伝子を継いでしまっているんですよね。
とはいえ、弱小高村派の中でさらに浮いていたので、大蔵副大臣・国務大臣までがせいぜいでしたが。
なお村上誠一郎センセイは、岡田克也センセイの義兄なのは良く知られてますが、曽祖父の村上紋四郎は今治市長を務めていますね。
今治の悲願の大学誘致を阻む誠一郎センセイを、曽祖父の紋四郎氏は草場の陰からどう眺めているのでしょうかねえ。
この問いの答えとなるかどうかは分からないけど、
上念さんの「財務省と大新聞が隠す(以下略)」の
前書きにこれ関する重要な証言が書かれているので、
読んでみることをおすすめしたい。