山口公明党代表の意見を支持する

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以下すべて、安倍内閣支持の立場で書く。

日経より

公明党の山口那津男代表は5日の記者会見で、安倍晋三首相が意欲を示す憲法改正について「政権が取り組む課題ではない」と明言した。「政権の課題は経済再生だ。そこにひたすらまい進する」と語り、経済再生を優先すべきだとの考えを示した。

さすが政権与党の風格。実に現実的な意見だ。非の打ち所がない。日本最強の保守政党と呼んでもいい。まさか公明党に国体護持を託す日が来るとは思わなかったが、現実に政権担当能力のある政党が公明党しかないのだから、仕方がない。

今回の都議選で、自民党は公明党がいなければ何もできない、創価学会の孫請けでしかないことが露見した(私は何年も前から指摘してきたが)。

そもそも、安倍内閣は誰に支えられているのか。消極的な安倍支持者だ。いわゆる保守層ではない。

安倍内閣がなぜ長期政権かつ高支持率が続いてきたのか。理由は一つだが、二つの表現で言う。

「民主党よりはマシ」「まさか民進党に政権を渡す訳にはいかない」

では、何がマシか?景気回復、ただ一点のみ。他に実績など何もない。日常的行政、ルーティンワークをこなしているなど、何の実績でもない。民進党がアベノミクスを否定する言説を続けているから、大多数の国民は「まさか民進党に政権を渡す訳にはいかない」と考えている。ただそれだけだ。言ってしまえば、日銀人事に伴う景気回復がすべてで、安倍内閣は黒田日銀に支えられていると言っても過言ではない。それすら、消費増税で台無しにしかけたし、8%増税の悪影響は残っている。

安倍一強など、他が弱すぎるからの話であって、それすら「内閣法制局と財務省主計局と公明党を除いて」との注釈が必要ではないか。ここまで政権が続いてきたのも、薄氷の勝利の連続の上に立つ砂上の楼閣にすぎないとの危機感と謙虚さを忘れていないか。

さて、このような状況。消費税増税を止めるのに、いちいち国政選挙で信を問わねばならない弱体政権に、憲法改正などという大それた政策ができるのか。

できるという空理空論観念論を唱えたいなら、聞く。

 安倍首相の側に、

横畠裕介と憲法を論議をして勝てる人間が何人いる?

その中に、

岡本薫明にデフレ脱却以前の消費増税の不可を飲ませられる人間が何人いる?

この二つの条件を備えている人間を、私は四人知っている。その四人は一人も安倍首相の側にいないことも知っている。

安倍御用評論家と称するのもおこがましい院外団の連中が、都民ファーストへの恨み節を撒き散らしている。そいつらにこういうことを言うと、受験生を抱えた過保護な母親のごとく怒り出す。しかし、そういった過保護保守の連中が、何の役に立った?民進党の悪口を言っている間に都民ファーストに漁夫の利をさらわれたではないか。理由は簡単。安倍内閣を支える消極的な支持層、せめて景気回復をしてくれという普通の人の離反を招いたからだ。普通の人にとって、憲法よりもまず景気回復だし、民進党のおかしさなど言われなくても知っている。しかし、熱心な安倍支持層から流れてくるのは、民進党への口汚い悪口ばかり。

安倍首相は、過保護保守の進軍ラッパなどに耳を貸すべきではない。政権奪還の初心、「まず経済」に立ち返るべきだ。そして今のうちに、法制局と戦える陣容を整える。

本気で改憲をしたいなら、彼我の戦力を見極め、戦機を待つべきだ。

「山口公明党代表の意見を支持する」への5件のフィードバック

  1. > せめて景気回復をしてくれという普通の人

    田中秀臣先生も同じような事を仰っていますが、本当に言い得て妙です。
    40代半ばに差し掛かり始めた、氷河期世代の底辺層救済さえ、いまだに満足に実現できていない中で、憲法論議をされても・・・という印象です。
    二重国籍な人の首を、真剣に取りに行かなかった理由も、透けて見えます。(笑)

  2. 稲田防衛大臣を例の発言をした直後に更迭しないくらい危機感ないのだから、経済強化なんてあまり考えないのでは。
    むしろ周りの稲田はじめ無能なお友達に煽られて来年で任期終わりでいいから「俺の目の黒いうちに少しでも憲法を変えたい」という安倍首相の一番やりたい宿願に向かってひたすら動くのではないかと危惧すらしてます。

  3. なるほど!納得!馬鹿が付くくらいの真面目さ!このくらいの政治家でなければ任せられませんね!!損得よりもこの国のかじ取り!有権者は知悉しているのですね、利権は許せませんね!闇夜のカラスを炙り出し、真剣に都政を考える時、どの集団がパートナーとして最良か!バカ真面目、クソ真面目、生真面目の政治家が一番でしょうね、

  4. さすが学会員の方達に消費増税 説明用のDVD?を配るだけの事はありますね

  5. 山口さんのこの意見に関しては私も同感だけど、
    あくまで戦術・戦略レベルでの一致であって、
    国家観・世界観レベルでの意図は全く違うことを
    念頭に置かないといけないと思う。

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