皇室を「心配」だけで語る愚

困った保守がいる。気持ちは分かるんだけどさあ。

女性皇族が結婚後も皇室に残ると女系天皇につながるから心配なので反対。女性天皇も反対。女性宮家も反対。自動的に准皇族など反対。全部女系天皇につながる恐れがあるから反対。
だから旧皇族の男系男子孫を宮家の養子として皇籍取得してもらう案にだけ賛成。

そんなの、「心配」だけなら、養子だって乗っ取りに使われる可能性はあるのだが。事実、梨本宮家は乗っ取られている。

どこに本質があるかを見極めないで、「心配」と言えば議論になっていると思う案は、何の役にも立たないどころか、有害。

現実に政界で「旧皇族の~養子」の案だけが通る見込みはない。
じゃあ、このまま先送りになったとして、「悠仁殿下の警護に何にも問題ない。お妃探しが上手くいく。お世継ぎづくりが上手くいく」なんてファンタジーに期待する方が、よほど「心配」なのだが。
観念の世界の皇室を論じても意味が無い。

本当に皇室を守りたいなら、何が問題で何をしなければならないかを考えるべし。
皇室についてモノ申すなんて恐れ多いことだし、何かの意見を言う場合にも「先例」に基づいて議論すべし。
皇室について話す際、先例以外の何に基づいて話すのか。「心配」なんてのは何の基準にもならないと言うのが言いすぎなら、二の次三の次。

それって女系派が「このままじゃ、制度として持たない(から心配)」って言ってんのと、論理構造どう違う?

現実の政界では、有志の会の福島伸享議員が「先例に基づいてする喫緊の議論と、先例を変える百年二百年かける話は分けよう」との提案に、自民・公明・維新・国民・NHK・保守・参政が賛同したとか。反対は、れいわ・共産・社民・沖縄の小会派のみ。
あとは、党の意見と関係なく個人の意見でゴネる野田佳彦立憲代表のみ。

何をすれば救国(くにまもり)になるのか、考える賢い国民が増えれば、おのずと道は開ける。

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