好評発売中!
『参議院』 (光文社新書)
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次のゼミナールは関西支部!
題名:「皇室のキソ~皇室を守る五つの大原則~」
日時:7月9日(日)14時30分~16時30分
場所:大阪府大阪市淀川区宮原4-1-4 6階
料金:一般3000円 学生1000円
お申し込みはこちらから。
https://kurayamajuku-kansai20230709.peatix.com/
※塾生でなくても参加できます。
※※セミナー後、会場付近で懇親会(塾長も参加)も開催されます。
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司馬遼太郎の傑作小説に
『最後の将軍 徳川慶喜』がある。
どれくらい傑作かと言うと、
極めて高名な日本近代史専攻の歴史学者が
内容を信じているくらい。
司馬の描く慶喜は時代を見通せる人で、
明治政府に無理な抵抗をせずに
日本を近代化に導いた。
結果、自ら幕府を潰し、武家の世を終わらせた。
後世、「司馬遼太郎二世」みたいな作家が
茂木敏充さんを
「最後の総裁」とか描くかもしれない。
まだ総裁になってないけど、
自民党幹事長は
将軍後見職とか禁裏守衛総督みたいなもの?
茂木さんのやってること、
自民党を潰そうとしているとしか思えん・・・。
大阪での派利派略にしか見えない行動も
時代を見通した茂木さんの
慶喜張りの深謀遠慮かもしれない。
単なるエゴイストにしか見えない慶喜の行動も
すべて日本の為だった・・・。
さて政治が夏休みの内に連載。
この連載の一つの軸は、
「古代にも先例がある」です。
もともと天皇は神様の子孫で
何をやってもいい存在だけど、
先例を積み重ねて歴史となっていくうちに
何をやってもいい訳ではない存在になる。
こうした権力と先例のせめぎあいの中で、
掟が作られていく。
それが分かっていると、
「古代は何をやってもよかった」
「日本最初の女帝は推古天皇だ」
「史実で天皇を名乗った最初の天皇だ」
などが、
いかにセンスがない議論かわかりましょう。
何の為に神話がある?
神話を
全部そのまま史実と信じるのも誤りなら、
全部そのまま否定するのも誤り。
神話も実証史学の対象。
しかし、神話と科学の
つまみ食いでも困るから難しい。
じゃあ、お前は
「歴史上、本当に天皇を名乗った最初は誰と思っている」
と聞かれたら、
極めて実証的に答えられる。
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外国人君主制に?!皇室に「先例」が大事な理由 皇室史学者倉山満 月刊カレントライター佐々木大輔【チャンネルくらら】
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神話・伝承が、文化人類学で扱われるのは知っていましたが。実証史学でも扱われるんですか。知りませんでした。
>全部そのまま史実と信じるのも誤りなら、
>全部そのまま否定するのも誤り。
……今の日本では、記紀の記述をやたらと軽んじる傾向にありますが。聖書で考えると解りやすいかも知れません。新約というより、旧約の方ですけど。ノアの方舟のエピソードとかが載っている。
海外では、がっつり学術研究の対象ですよ。文化人類学においては、聖書の内容も神話として扱われますが。「神話≒空想」で片付けられてはいません。寧ろ、積極的に考古学的な発見と照合されたりしています。物凄く大事な史料として扱われますよ。宗教的な意味だけでなく。
余談ですが、前記事にコメントした関連で(↓)
お釈迦様って、長い間、実在を疑われていた人物だったんですよね。仏典(≒神話)に登場する人物なので。しかも、残されているのは弟子が後世に伝えたものだけだし。
そのお釈迦様、大凡で2500年前の人物と見られますが。紀元前7~前5世紀ぐらいの間で実在したと考えられていて。神武天皇と時代が被っているのが、ちょっと面白いな♪ って思ってます(*^^*)
>「神話≒空想」で片付けられてはいません。寧ろ、積極的に考古学的な発見と照合されたりしています。
神話も全てが本当ではないかもしれませんが、全て嘘ではないと思います。ギリシャ神話のトロイだって見つかりましたし。
(ただ、トロイを発掘した人がかなり粗くやったせいで貴重な遺跡が無惨なことになったようですが)
>お釈迦様って、長い間、実在を疑われていた人物だった
神話的な過去の人物を問答無用で否定する人っていますね。神武天皇とか欠史八代とかを。
でもそういう人ってだいたい、神武天皇は否定しておきながら、お釈迦様やイエス・キリストや三皇五帝・夏王朝の存在は否定しないんですよね。。
シュリーマンは素人だったこともあって、上の層の遺跡を破壊してしまいましたからね。何れにせよ、当時の遺跡発掘は今と違って乱暴なものでしたが。
勿論、功績は功績です。「神話が事実に繋がっていることがある。或いは、実在した人物や出来事がモデルとなって創作された場合もある」って証明したんですから。間違いなく、偉業を達成しました。
>でもそういう人ってだいたい、
>神武天皇は否定しておきながら、
>お釈迦様やイエス・キリストや
>三皇五帝・夏王朝の存在は否定しない
……あっ、そうなんですか( ̄∀ ̄;
お釈迦様やキリスト様は、既に世界的にも認知されてますけど。夏王朝はまだまだ論争が続いてますし。三皇五帝に至っては……(°_°;
何れにせよ、唯一存続している古代国家は日本だけですけどね。古代から連綿と文明が現代に受け継がれ、王朝も古代から途切れがない。国際政治学者のハンチントンだって、日本一国で文明圏として認めているんですから♪
否定派に対し、どんなに譲ってあげても、継体天皇からは確実ですし。日本人が、ギャーギャー騒いでいる人達に対して寛容なのは、余裕の表れかも知れません。
政治は結果だと倉山先生がおっしゃっていますが、徳川慶喜はまさにです。
慶喜がエゴイストではなく、部下の事を考え、戊辰戦争で最後まで戦っていたら、列強に付け込まれて日本は滅んでいたかもしれません。
逆の存在としては、二・二六事件の青年将校でしょうか。建前上だけでも日本を良くしたいと思って行動した結果、高橋是清を殺害して後任の馬場財政を引き起こし、不況で日本に危険思想が蔓延して支那事変・大東亜戦争へ…
政府、ひいては陛下に弓を引いた青年将校と、錦の御旗が翻った瞬間跪いた慶喜という妙な対立軸もあります。
>陛下に弓を引いた青年将校と、
>錦の御旗が翻った瞬間跪いた慶喜
……考えたことなかった!( ̄〇 ̄;
言われてみれば、妙に対照的ですね。
脳の働きで比較するなら、「状況が見えていた慶喜と、見えていなかった青年将校」という感じでしょうか。慶喜はエゴイストかも知れませんが、常に状況を把握できているんですよ。状況を把握できているからこそ、「ここは自分の我を押し通せる」とか、「ここは退かなきゃダメだ」とか? 変化に応じて、そういった判断が可能なんです。
一方の青年将校。勝手に「陛下の御心」を推察して、突っ走りましたよね。この「陛下の御心」って、単に「自分の願望」なんです。自分の願望を、陛下(≒理想像)に投影して、「これは陛下の御心だから」と周囲にゴリ押した。自己正当化の方便でもあります。
性格の善し悪しは別として。やはり、慶喜は優秀でした。自分と他人の区別が、きちんと付いていたと言いますか。青年将校のほうは、他人が自分の延長だと思っているんですよ。実を云うと、これは幼児性の表れなんですけど。親が何でも、自分の欲求を満たしてくれていると思っているアレです。
当時は大変な時代でしたから。追い詰められたことで、どんどん視野が狭くなっていった、という部分があるとは思います。若い将校さん達でしたし。
脳のコンディションを保つって、大変なんですよね。