ミクロコスモス

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 野田中心大連立に、菅・野田・前原の三派連合が合意、輿石も同意。
 こりゃ、自民党内で増税反対の声を上げないと、大変なことになりますね。

 閑話休題。
 もう14年前になるか。
 ワールドビジネスサテライトにて田口惠美子キャスターが、
「明日8月15日はみなさんご存知の通り、ニクソンショックの日ですね」
とコメント。笑い転げた記憶がある。
 当時は、民政党の解党記念日では?と突っ込んでいたが、今は大村益次郎像の前で待ち合わせする日と化しています。

 さて、変な連想をしてしまって、この砦で意外と人気の将棋の話。
 みなさん、「詰め将棋」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
 王手の連続で相手の王様を討ち取る、要するにパズルです。
 江戸時代にできた611手詰め!とか、39枚の駒がどんどん煙のように消えていって最後は3枚になる「煙詰め」とか。プロ棋士の世界では、こういう難問ばかりを集めたのを200問解くのが標準、です。

 さて、現時点で最長の詰め将棋は1525手。
 名づけて「ミクロコスモス」。
 実物がこれ。↓
http://www.geocities.jp/k_7ro/o18.html

 なんかごちゃごちゃしてるのですけど、将棋のルールがわからない人も一度は動かしてみてほしいです。ちょっとやそっと将棋ができるくらいでは意味がわからないので気にしなくて良いです。
 実は、延々と上部3段でほとんど同じようなことばかりしています。駒の位置を絵として追うと、要するに上の方でちょこまかと王様を追い掛け回しているのです。
 ただ、その間、左隅下の(9九の地点)馬という強力な駒が徐々に上部に上がっていっているのですね。
 この、世に出られない馬という駒が天下を睨んでいて、それが徐々に真ん中の天王山に近づくことで形勢が微妙に、本当に気付かないくらい微妙に変化しているのです。
 で、一気に動くのが1501手め。
 それまでとぜんぜん違う動きで、王様が墜落するが如く、右隅下で仕留められます。
 ただし、その時に馬はいません。1517手目に自ら捨て駒になっています。

 なんだか世の中がごちゃごちゃしている。
 政治は、手の届かないところで延々とほとんど同じようなことをやっている。
 ただしその間、天下を睨んでいる人物の地位が向上していき、やがて天王山近くにたどりつく。
 そしてギリギリの瞬間に一気に動く。
 まるで戊辰戦争の一日で雪崩現象が起きたように。
 そしてそれまでの動きがウソのように一気に徳川家が消滅する。
 ただし、維新回天がなったとき、その人物は捨石の如くこの世を去っていた。

 まさにこの馬を見て、大村益次郎を思い出しました。

「ミクロコスモス」への0件のフィードバック

  1. 倉山さん
    こんばんは。藤沢です。
    面白かったです。
    千日手を微妙に回避しているのですね。

    将棋と囲碁は捨てる手に好手が多いですよね。もっとも、仕事と日常生活にも言える事なのかもしれませんが。
    とは言うものの、自ら目的のために余分なものを切り捨てたり、あるいは自らが捨て駒(石)になる事に美学があるのであって、捨てられるのではそうではないのでしょうね。

    えっ?別に野田の話などしてませんから、たぶん・・・。
    それではまた。

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