日韓合意から数日。
安倍外交の失敗は明々白々となった。
まずはこの事実を直視することが出発点だ。
誤魔化しは有害無益でしかない。
産経新聞。言わずと知れた安倍応援団。
第一次内閣末期でも、最後まで付き合った。
「対中」見据え賭けに出た安倍首相「約束破ったら韓国は終わる」「２８日で全て終わり。もう謝罪しない」
これだけ見ると、勇ましい。
しかし、
台湾、馬総統が日本と交渉入り指示 外交部長会見に慰安婦団体も同席
中国紙は批判的「中国の被害者にも謝れ」「終止符打たれてない」 人民日報は淡々
中国に関して産経は「中韓分断」とも論じている記事もあるが、
こういう報道をしているのも事実。
そして、北も。中央日報より。
日韓二国間問題にすぎなかった慰安婦問題をここまでとっちらかした時点で、もはや外交的大敗は明々白々。
もはや安倍首相や日本政府の意図など、読み取ろうとする努力自体が無意味。
要するに今回の外交は、強請り屋に謝り、他の強請り屋にも付け入る隙を与えたということ。
私は2年前に『歴史問題は解決しない」で書いた。
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アベノミクスがずっと続いて長期政権になっても、歴史問題は解決できない。それほど難しい問題なのだと。
「まず経済」の「経済」だって消費増税であやういのに、無理を求めてどうするのだ？
同じく憲法問題も解決できないと書いたが、私が憲法問題をおろそかにしているはずがない。
しかし、物事には手順があるのだから。
まずは、以下の文章を読んで、歴史問題とは何かを理解してほしい。
とても倉山満の（他の作品でのキャラ）とは思えない、格調高い名文だ。笑
歴史問題を解決するためには、本来は戦争に勝たねばならないという覚悟があるだろうか。
日本人は世界で何が起きているのか、どのような歴史を辿って現在のような国際政治の”レジーム“になったのかに対して、無知すぎるのだ。
歴史問題の解決に即効薬はない。鉄と金、すなわち軍事力と経済力を蓄える努力は政府が中心になって行わなければならないが、紙、すなわち文化力は国民全体の問題である。
特に我が国は一部の指導者だけに任せるのではなく、国民全体の文化力が高かったからこそ、自分の足で立って生きてこられたのである。ここ最近の七十年を除いて。
歴史問題が発生したのは、昭和56年の教科書騒動である。このとき、中国と韓国の抗議に対して、日本政府は教科書検定を近隣諸国に配慮して行うと約束した。
過去に決着積みの問題の蒸し返しは、敗戦の講和条約の条件を釣り上げたのと同じである。
また、自らを「総力戦」に敗北してる状態に再び追い込んだのと同じである。
この頃、東アジアでも冷戦が激化し、ソ連の脅威に対抗するために、中国がアメリカを盟主とする自由主義陣営に接近している最中の騒動だった。よりによって、同じ自由主義陣営の韓国だけでなく、共産主義国の中国までが日本に融和的だったときに、過去の蒸し返しが行われた。
さらに悪いことに、日本の言論界の自虐的な様相は激化し、ついに政府の検定を通過した教科書で「ナチスよりも悪いことをした国」と糾弾するような記述まで登場する始末だった。
欧米は、ドイツの動向には神経質だったが、何の強制もされないのに自虐的な歴史教育を行っている日本には無関心だった。
ドイツ（当時は西ドイツ）のほうはよく言われるように、戦争責任をすべてナチスに押しつけ、ドイツ民族や国家としては補償しか行っていない。
重要な用語なので、確認するが、補償とはあくまで「お悔やみ」であって、自らの非は認めていない。ドイツ（人）もまたナチスの被害者であるが、行為そのものはヒトラーに操られて迷惑をかけているので、その補償はして善意を示すということである。
非はナチスだけである。
その代わり、ナチスを否定する教育を行うことを事実上の国際公約にしている。そうしなければヨーロッパでは生きていけないからだ。ドイツもその他ヨーロッパ諸国の双方ともに、このフィクションを胡散臭いと思いながら、現実政治の都合上、そうした建前で外交関係を続けてきた。
そこに自ら「ナチスよりも悪いことをした国」と名乗り出てくれる国が現れたのだ。
さらに、平成5年の「従軍慰安婦に関する河野談話」と「侵略戦争に関する細川談話」、二年後の「植民地支配と侵略に関する村山談話」と、「過去の侵略と戦争犯罪」を謝罪する政府声明を出し続ける。
これらはすべて、サンフランシスコ講和条約以降の条約に上乗せされる約束である。
敗戦国の側から過去の戦争に関する謝罪を申し出ているのである。補償と違い、謝罪は自らの非を認めている。
戦勝国に拒否する理由はない。何の労もなく日本を国際社会に受け入れる条件を釣り上げることに成功したのだ。
従軍慰安婦関する河野談話、自らを侵略国家だと認めた村山談話。これらは時の総理の一声で覆せるような甘い内容ではなく、講和条約として国際法化しているような談話なのである。
中国や北朝鮮、あるいはロシアが大日本帝国の復活を望むはずがない。アメリカや韓国も同じである。
アメリカ国内にも、日本が強くなったほうがよいとする「ストロングジャパンポリシー派」はいる。
しかし彼らの誰が、日本がアメリカと同等以上に強くなることを望むだろうか。
アメリカもことごとく、日本自らが言い出した談話を守れと迫る。
日本が敗戦国のままでいてくれたほうが、国際社会にとって都合が良いのである。
日本が歴史問題を解決しようと真剣に思うなら、もう一度戦争を行なって勝つ覚悟が必要なのである。
歴史問題を解決するためには、本来は戦争に勝たねばならないという覚悟があるだろうか。
日本人は世界で何が起きているのか、どのような歴史を辿って現在のような国際政治の”レジーム“になったのかに対して、無知すぎるのだ。
歴史問題の解決に即効薬はない。鉄と金、すなわち軍事力と経済力を蓄える努力は政府が中心になって行わなければならないが、紙、すなわち文化力は国民全体の問題である。
特に我が国は一部の指導者だけに任せるのではなく、国民全体の文化力が高かったからこそ、自分の足で立って生きてこられたのである。ここ最近の七十年を除いて。
よいお年を〜♪
民進党の蔡英文さんも
慰安婦への謝罪と賠償を要求したようです。
台湾の金門島には、軍用慰安所があり
1992年に廃止されて以降は観光施設になっています。
つまり、戦後長らく慰安婦の存在を
台湾政府は是認していたということです。
そうである以上、
台湾が日本に謝罪と賠償を求めるためには、
「強制連行・性奴隷」といった特殊性を主張しなければ、
筋が通らなくなります。
安倍総理の、日本軍売春婦への人道的謝罪にはのれない台湾が
韓国と同じ主張をするのは明らかで、
そうなると、強制連行云々の虚構を知った日本人は
台湾に対してもコリアンと同様の反感を抱くでしょう。
これは国防上、非常にマイナスなことには
ならないでしょうか？
単なる想像、ただの老婆心ならいいのですが…
ハァ…
倉山先生&掲示板に訪れる皆様、明けましておめでとうございます。
さて、「歴史問題は解決しない」ですが、名著ですね。
日々、とある事柄の問題解決を生業にしておりますが、その中で最も重視してるのは問題点の正確且つ高分解能な把握にある点だと考えておりますところで、当該書籍では「歴史問題」を掘り下げている点がとても参考になりました。
閑話休題
一連の「慰安婦問題」の対応でありますが、やってくれましたね…
例えるなら「無能な働き者の所業」とでも称しましょうか…昔のドイツの軍人の弁を借りるのなら、銃殺ものですね。
市井に住まう一国民として、何をどうしたものか…その辺は先生の発信される各種情報から学び取って参りたく思います。
本年も宜しくお願いします。
明けましておめでとうございます。
＞強請り屋に謝り、他の強請り屋にも付け入る隙を与えた
おっしゃる通りです。
とはいえ、非難･擁護しても「合意」してしまった
事実は変わりませんし、今は文書化していませんが
背後にアメリカがいる関係上、韓国が心変わりしない限り
次の首脳会談で文書化するのでしょう。
ということで、今後を語っていただきたいです。
これまでの韓国を知る人は「いずれまた蒸し返すだろう」
と思っている「最終的かつ不可逆的」な解決。
では、どのような状況が日本が有利になるのか。
対韓国のみならず、対中･対北も含め
ざっくり、４つのパターンがあると思います。
１ 日本に何ら問題がないのに、韓国が蒸し返す。
２ 日本に何らかの問題があり、韓国が蒸し返す。
３ 日本に何ら問題がないので、韓国は蒸し返さない。
４ 日本に何らかの問題があるにもかかわらず、韓国は蒸し返さない。
世界観、歴史観に基づき秩序が構築されているのだから
誰が歴史修正主義者か？歴史が真かどうかを決めるのはこの世界であり
この世界はマリーアントワネットの言うように神の法廷だと言う事でしょう。
真なる歴史観でないかぎり、いづれ今の秩序は日本が戦争を仕掛けなくても
何処かでほころびが生じて来ますよ。中国の台頭や
ＩＳなんかの出現はそういう事で文明の衝突のハンティントン
あたりだったか、曰くこれを神の復讐と言う方もいますね。
歴史問題に関しては１０００年ぐらい戦う覚悟は必要かとｗ
国際情勢が大きく変わりつつあるということは、国益を重視する各国の見解も変わってきます。
軍備増強してきた中国が他国の領土を戦略的に奪い始めたことはアジア諸国が反撃してないだけでもう戦争状態なんですよ
米国も日本が自衛のために戦ったということは本心ではわかっていますから
中国と比較して日本が今後他国の領土を利のために奪う可能性がないことも知っている
中国や北の軍備増強が進めば進むほど、日本の平和の抑止力として軍備増強は特アを除いて歓迎される
中国よりの馬総統は台湾の国民の支持を得ていない
つまり、時間の問題で次の選挙で入れ替わります
河野談話は安倍談話に上書きされました
解決できない問題はあえて解決しようとする意志を示す必要もないことです。
総会屋に金を払わなければ、総会屋もいなくなる
歴史を利用しても利を得ないなら、自然と終わっていきます。
戦後の体制は戦勝国が作ったものでこれを覆すことは不可能に近い
日本はひたすらこれにたえるだけなのかも
安倍政権はお墨付きを与えてしまっただけで
最悪、性奴隷として慰安婦は世界に配信するということだね。
安倍さんダメ過ぎです。
直近だけとると、安保で不必要な醜態さらし、軽減税率なる愚かなものを導入し、そして台湾までが、日本をたかることをしてしまった。
日本の大迷惑。
戦後レジームってなんでしたっけ？デフレ脱却も忘れてしまった。憲法改正は勝手にさらせ。
民主党政権時は公務員天下であったが安倍政権でもなにも変わっていない。
変わったのは財務省の権限強化と消費税増税にも憲法解釈変更でもマスコミが政権べったりでなにも批判できなくなったことだ。
バカな批判でも筋違いな批判でもなにかしらの力のある方法で公然と批判する組織があるに越したことはない。
すでに来年の再増税を止める手段はないに等しい。
問題は自由民主党いや与党内にいる、「敗戦利得者」の群れ。
引退議員とはいえ「beautiful」(superfly)をBGMにして
容赦なく攻撃を加えるぞ。
山崎拓とくにお前じゃ。学生時代に世話になったけどな。
繰り返し言うが民主党、社民党はもはや敵ですらない。共産党も
街頭演説に乱入して突っ込んでも反論する気力も残っていない「労組頼み」
の生活保つのが精一杯の輩どもに国政などできるわけがない。
安倍さんは育ちが良すぎて汚い事を知らない。アドバイスは聞くだろうが身を持って実感出来ない。
その面では橋下氏のズル賢さも捨てがたいところ…。
うーん…今回の合意で政権が歴史問題が本当に解決できると考えているかどうかは分かりませんが、プロパガンダに対するカウンターとしての１０億円は随分安い買い物だという気がするのですが、私は異端なんでしょうねぇ。
もちろん心情的に許せないという方がおられるのも事実でしょうし、それは否定しません。
政治では日ころ党（旧次世代の党）がそういう皆さんの受け皿になるべきだとは思いますが、うまく行くでしょうか？
難しい立場だとは思いますが、頑張って頂きたいとは思います。
明けましておめでとうございます。
今年も勉強させて頂きます。
今後も応援させて頂きますので頑張って下さい。
因みに先月出版されたばかりの『余命三年時事日記』という本は読まれましたか？
在日、反日勢力に対して、凄い内容だと思います。
拡散に値する書籍だと思いますので是非一度取り上げてみて下さい。
今回の日韓合意の件ですが、産経読む限りでは(日韓歴史問題はこれで終わりでこれ以上はない)
と捉えてますが倉山さんは、ならば台湾や中共からごちゃごちゃ言って来てんのはどういう訳だと言うのも判らない訳ではないです。さて私が思うに安倍政権は歴史問題に関しては韓国同様な
やり方で解決させようとしてるのではないでしょうか？倉山塾の皆様からしてみれば甘い考えかも知れませんが、私自身は産経と同じ意見であります。
(この後ボロカス書かれるの覚悟の上で述べさせて貰います。ただ人格否定する内容はご勘弁下さい。それやったら左翼のバカ共と同じと私は判断します。礼節を持って意見をお願いします)
同意見です。私は左でも右でも（実際はどうでもいいが）現実より理想を重視すれば勝てるものも負けると思っていて、この理由でチャンネル桜を見限りました。彼らは左翼を批判するがそれと同レベルの理想主義者だ。もちろん中にはまともなのはいるのですべてとは言えないが、しかし見る価値はないメディアだと思っています。
メディア、個人の意見、すべてそうですが、やはり結局は歴史を直視しなければ現実というのは理解できないのでしょうね。以前おっしゃられていたように、安倍政権の政策を批判するならまだしも、安倍政権を批判し不支持というなら他の支持がなければ選挙にいかない無投票と同じです。たしかに失策続きだが、現実問題、安倍政権よりまともな政権は想像できない。無茶な希望をもちたくないので個人的に日本の心には、現時点でそこまで応援していませんが、国民が左であれ右であれ、理想に向かって極化することは非常に懸念です。理想を求めれば現実で勝ちを掴むことはできないと考えます。いかがでしょうか