表題への解答。右翼にも左翼にもファシストはいる。
ソ連や中国の共産党＝左翼ファシズムが国をのっとった。
イタリアファシスタ党＝左翼・社会主義陣営から裏切ったムッソリーニが一国一党を実現。
ナチスドイツ＝社会主義的体質も持つ右翼が国をのっとる。伝統右翼とは終始対立。
ポルトガルのサラザール、スペインのフランコ＝政治的には一国一党、経済的には資本主義。
ついでに、第二次大戦は「デモクラシーのファシズムへの勝利」という大嘘がまかり通っている。
ではソ連は民主主義国か？中立国のポルトガルやスペインは？敗戦国でも大日本帝国が問題なら（立憲主義ではあるが）、ソ連の侵略に対抗するために枢軸国についたフィンランドは？
まあ、主要国のファシストは社会主義的傾向の奴らが多かったのは確かだが。
長谷川公昭『世界ファシスト列伝』（中公新書、二〇〇四年）をお勧め。完全版は長らく待望していました。
今、ムッソリーニの本を読んでおります。
基本的な知識ですが、ドイツとイタリアでは、共産主義に対抗するために
ファシストが台頭したのですよね。
イタリアでは、ミラノとか大都市で、公務員がストライキをしまくるので
水道や電気が止まって市民が困っているのを、
「実力行使」でスト破りをして、水道や電気を回復して人気が爆発するんです。
でもムッソリーニはスイスに兵役逃れで逃亡時代に
ロシアの女性共産党員（のちにスターリンの秘書になる）と
ねんごろになって子どもまで作ったといわれ
もしかすると、彼はイタリア共産党のカリスマになっていたかもしれないと
いう歴史家もいるそうです。
本来は１９３０年代は、吹き荒れる共産主義の流れに、ヨーロッパ全体が連帯するはずが
そうならなかった。
スターリンが狡猾ともいえるし、チャーチルとルーズヴェルトがその流れを作ったともいえるし・・・。
ファシズムという言葉で、一くくりにしがちだけれども
もう一度、１９３０年代は良く咀嚼せねばと思っている今日この頃です。
ざっつらいと