警告権と被諮問権

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誰も言わないから言っておく。

「ビデオメッセージ」などと称される玉音放送に関して。

 東日本大震災時の玉音は、激励権の発動。

 今回の玉音は、警告権被諮問権の発動。

文明国の通義として、立憲君主とは憲法に従い行動する存在であり、自らの意思で政治を動かすことを抑制する。しかし、単なる傀儡(ロボット)であることを要求するものではなく、警告する権利と激励する権利と相談を受ける権利は残される。

それら三つの権利を行使して国政に影響を及ぼすことは許される。なぜならば、君主の発言を聞くかどうかは大臣など臣下の勝手であり、責任は大臣ら臣下にあるからだ。

一義的には安倍内閣が責任を負うが、語りかけられたのは国民全体である。

陛下が、警告権被諮問権を発動された。

しかも、玉音放送という異例の形で。

 

以上に関して、倉山塾必須教材が

W.バジョット『英国の統治構造』(別訳『英国憲政論』)