#嘘だらけの日英近現代史 制作日誌
第10話 第七章「日英の戦争と破滅」
ハイテンションな本書もいよいよクライマックス。
登場人物だけでお腹いっぱい。
内田康哉
広田弘毅
近衛文麿
宇垣一成
ネヴィル・チェンバレン
ロバート・クレーギー
ウィンストン・チャーチル
バカとスパイの跳梁跋扈で、日本が正論の通らない国になっていく。
正論が通らないとは、本書の文脈では親英派が凋落していくということ。
そして日本が正気を失うので、英国の親日派も発言力を無くしていく。
アントニー・ベスト先生が『大英帝国の親日派』を上梓されているけれど、あれを踏まえた上での反論にもなっているので、併せてご一読を。
また、『大間違いの太平洋戦争』(KKベストセラーズ)では
ネヴィル・チャンバレンを主役にして「死んだ子の年を数えるような本」を書いたけど、
あの時から研究は進んでいるので、これまたご参考に。
第一節 「満洲事変」―激化する日英対立
第二節 「幻の日英同盟」―チェンバレンと親英派の苦悩
第三節 「支那事変」―宇垣とクレーギーの挫折
第四節 「ミュンヘン会談」―ヒトラーとチェンバレンの誤算
第五節 「第二次大戦」―刺し違える、二つの帝国
ジェットコースターのような展開で大団円へ。
大日本帝国を滅ぼした人々への怒り、そして今も自分が生きている国が敗戦国のままであることへの怒りは
伝わってくると思う。
あの戦争は愚かで間違っていた。絶対に当時の指導者たちは許せない。
しかし―――。大日本帝国とは何だったのか。
世界史のうたかたに消えたちっぽけで愚かな国だったのか。
かつて、世界史最大の帝国があった。
誰よりも強く、大きく、悪賢かった。
そんな国にものすごい勢いで追いつき、追い越し、そして刺し違えた国があった。
大日本帝国と大東亜戦争に意味を与えたい。
そんな二十年来の想いを本書に託しました。