ドラえもんの世界を説明してみよう。
主人公ののび太君は可愛そうなくらい勉強ができないとりえがない小学生です。
大好きなしずかちゃんは、スポーツ万能で秀才の出来杉君とばかり仲良くしてばかり。そしていつもガキ大将のジャイアンとそのパシリのスネ夫にいじめられて泣いてばかり。
そんなのび太を助けるべく未来から送り込まれたのが猫型ロボットのドラえもん。
のび太はドラえもんから借りた万能道具でジャイアンたちに仕返しをしますが、最後は調子に乗って失敗ばかりします。
ダメですねえ。
この説明を信じた人は、何が正しいのかわからない情報化社会の中で、見事なまでにプロパガンダに引っかかっていると断言できます。
なぜ?
その理由を聞きたい人は、倉山満の講演へ。
などといっても滅多に公開講演はやっていないので、困り者です。
要は、「何が正しいのか」を判断する素養は地政学だ、ということなのですが。
さて、チャンネル桜の「防人の道」に毎回呼んでくださるキャスターの濱口さんが新著をだしました。
濱口和久『だれが日本の領土を守るのか?』(たちばな出版、1400円)
地政学の本です。
地政学と言えば、倉前盛通先生の名著『悪の論理』のように地球儀を一周して世界中の情勢を検討する、
というのが私なんか好きだったのですが、今の人にはとっつきにくいかもしれませんね。
本著はそうではなくて、竹島に本籍地を移した著者の体験談を軸に現代日本の地政学が語られているので、
たいていの人にとって読みやすいと思います。
例えば、私なんかが注目する記述は「防衛大学校は士官学校ではない」みたいなところで、
実は日本の安全はあやういバランスの上で、しかも自分の意思と関係なくたまたま守られているにすぎない、
ということがわかると思います。
ということで、桜文化人の一人としてオススメ。
倉山先生
私も倉前先生の新悪の論理を大学時代に読み、地政学にめざめました。
3年前に中川八洋先生の地政学について書かれた本も、傑作だと思います!
来月の上念先生との新宿でのトークライブが梅雨中なので、行けそうもなく残念です!