たまには金曜日のAJERより先行公開。
まずこれ。『週刊ポスト』2012年1月27日号より。
増税批判する産経新聞に財務省有力OB「おたくはひどいな」
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/postseven-20120122-80987/1.htm
産経が増税に反対だから国税が査察に入ったとか。
だとしたら財務省、特に主税局や国税庁はずいぶんと情けない組織だな。
まあどういう背景で査察したのか、証拠が無いのでよくわからないけど。
確かマスコミって2年に1回くらい定期的に入ってなかった?誰か詳しい人教えてください。
その田村さんの記事がこれ。
国際的にも異様な消費増税 『産経新聞』2012年1月24日号 1面より
http://tamurah.iza.ne.jp/blog/entry/2578356/
大和総研によると、2014年消費税率8%、15年同10%を柱とする「社会保障と税の一体改革」で、子供が2人いる年収500万円の標準世帯では消費税分16万円など負担増で可処分所得が約31万円も目減りする。可処分所得とは、家計の収入から税、社会保険料などを差し引いた手取りのことだ。それが月額平均で2万5833円も減る。13年からは復興増税ものしかかる。
大和総研、そんなレポート出してたのか。知ってたけど。
みなまで言ってしまうと、「消費税増税するな」「すると日本人は死ぬぞ」という意味。
大和総研と言えば、理事長が武藤敏郎元財務次官。
武藤さんと言えば、白川法王のことをこの世で一番憎んでいる人。
財務省批判派の田村さんが大和総研のレポートを引用することに意味がある。
ところでこんな記事も出ましたね。『毎日新聞』2012年1月23日より
基礎的財政収支:消費税10%でも赤字 内閣府が試算
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120123k0000e010194000c.html
増税を潰してくれといわんばかりの出し方ですが。
今の内閣府事務次官、財務省出身なのですね。
確か、省庁再編以来、他省庁の事務次官に大蔵出身者がなったのははじめてでは。
松元崇次官、勝財務次官の一期下でこの1月10日に就任したばかり。
就任2週間足らずでこれ?
ちなみに松元次官、高橋是清に関する本が二冊あるとのコト。
大昔に立ち読みした記憶があるけど読み直してみよう。
一応、財務省増税原理主義者のマッチポンプも紹介。
IMF局長、消費税率15%に 日本に要求
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/283785
「だったら日本はIMFから脱退するぞ!」の一言で終了なのですが。
IMFが大蔵のオチコボレどものたまり場というのは周知の事実。
不当な財務省叩きや、逆に財務省自身の歴史健忘症は批判してますが、
財務官僚全員を擁護するつもりはないです。
講演などでは実名挙げてますが、財政も経済もわかってないくせに肩書きだけで威張り散らして、やたらと権力者に取り入るのだけは上手くて、学歴を鼻にかけて自分以外の人間を徹底的に見下して、あまりに性格が悪くて主計局にいられなかった×××みたいなのまでは知らん。
ん?宮沢喜一も当てはまるぞ。
最後に、衝撃の本をご紹介。
消費増税では財政再建できない
http://www.diamond.co.jp/book/9784478017814.html
何がすごいって、著者が
野口悠紀雄
この人、「増税すれば景気が良くなるモデル」とか作ってなかったか?
自他共に認める財務省御用学者。大蔵省出身(たいして出世はしていない)。
消費税を30%にあげろとも取れるけど、経済政策をやらないと財政だけではだめ、とか
急にマトモなことを言っている。大雪はそのせいか?
まあ後半は延々と社会保障費がいかに負担かを書き連ねているのだけど。
私の結論。
財務省が増税つぶしを始めた!
だって、財政再建には日銀討伐が手っ取り早いんだもの。
まだ噂でしかないのですが、財務省は一連の増税論議で国民の非難が集中することを恐れ、日銀の首を差し出してスケープゴートに刷るのではないかと言われています。
もしこれが事実だとすると、正に毒をもって毒を制すということで、中共としては非常に困ったことになるのではないでしょうか?
日銀貴族討伐は旧宗主国財務省にお任せしたいです。
お久しぶりでございます。
1/15は欠席失礼いたしました。
>財政も経済もわかってないくせに肩書きだけで威張り散らして、やたらと権力者に取り入るのだけは上手くて、学歴を鼻にかけて自分以外の人間を徹底的に見下して、あまりに性格が悪くて主計局にいられなかった
真っ先に宮沢喜一の顔が浮かんでしまいました。
12/29の
>あの時の宴をそのまま再現するというのは番組企画として成立するのでしょうか。
番組の他、本としても読んでみたいと思います。知がどのように形成され、社会に向かっていくか、読み応えのある本になると思います。
倉山先生
所詮、主税局とか国税局は、財務省でも足軽で、主計局の遣い走りですからどうしようもないでしょう。
国税が入れば、財務省批判が抑えられるなどと思っているとしたら、相当能天気ですね。
大手新聞記者もテレビ局員も、圧力がかかったら、昵懇の出版社に原稿を流せばいいだけですから
国税の査察は、大手メディアには、2年に1度入っているはずですが、
記者の経費削減に利用できるので、経営者は毎年入っても構わないと思っているはずです。
その経営者たちは、自分たちが現役だった時には、結構無茶なお金の遣い方をしていたはずですが。
TBSで今放送中の「運命の人」を観ていると、取材にハイヤーが使えるんなんて、羨ましいと思っている記者がほとんどでしょうね。
(「運命の人」、面白いドラマですよ。誰がモデルになっているか、実際の政治史を想像しながら見るのが楽しいです
大森南朋さんがナベツネ役と言うのが面白い)
また財務省出身の他省の事務次官ですが、最近まで防衛事務次官だった中江元主計官がおりますね。
もっとも防衛省は、財務省の植民地みたいなものですから、ノーカウントですね。
脇道にそれましたが、若い学生が財務省に入りたいといったら、
そんな馬鹿なことはやめとけと言って、
その代わりに財務省を無視して悠々人生を送れる日本銀行を薦めることにしております。
通りすがり2号さま
日銀貴族をのさばらせたのが、財務省で、もはやそれを抑える力など実はないのではないでしょうか?
財務省など、もはやその程度の存在としか思えません。
日銀の独走を許し、金融政策に影響を及ぼす能力など残っていないですし、
そもそも国の財政をコントロールする思考力もない省庁です。
イタリアの豪華客船の船長よろしく、座礁したらまっさきに逃げ出す腰ぬけどもにしか見えません。
ここまで言われて悔しければ、増税などと言う国を滅ぼす手段を取らずに、
自分の頭脳で国を立て直してほしいと思います。
仙台さま
最近気がついたのですが、財務省はどうして法学部ばかり集めるのでしょうね。
財政を司るならば、集めるべき人材は経済学部か理学部数学科の人材では?
それも学部卒業生でなく、大学院卒業クラスをそろえるべきでしょう。
倉山さん
こんばんは。藤沢です。
今日の話、面白かったです。
何か異変か風向きの変化か起きているのでしょうね、きっと。
増税の立場に立てば、野田の次の内閣でやるつもりだと思ってましたが、それでも無理と思い始めたのでしょうか。楽観は出来ませんが、攻勢に立てそうな気がしてきましたね!
頑張って行きましょう!また宜しくお願いします。
それではまた。
通りすがり2号様
まさに宗主国の義務ですね。
仙台様
>1/15は欠席失礼いたしました。
ホントですよ。
かしわもち様
「運命の人」、山崎豊子さんの中では最低駄作では?ドラマも今週だけ見ましたけど、いつぞやの「官僚たちの夏」と違い批判する気力もおきないのですが。。。
ちなみに同テーマの澤地久枝の「密約」の方は輪をかけてひどいですが。
なお、霞ヶ関用語で誤解の無い書き方をすると、「防衛省は省庁再編で取り上げられなかった株」ですね。
藤沢様
何をどうがんばるかを若者に教えてあげてください。
こんにちは。
やっと増税阻止が始まったか、という感じです。
消費税を10パーセントにしても赤字が残るという計算はなぜ今頃になってでいぇきたのでしょうか。普通なら増税します、という発言の前に増税した後の事を考えるはずだと私は思います。
このままの流れで増税潰しを実行していってほしいものです。これからの流れに注目して行きます。
私の妄想を少し書きます。高橋洋一氏は財務省を増税亡者と酷評しますが、財務省の最終目標は財金分離を再統合して大蔵省を復活させる事でしょう。要するに、橋本内閣がやった事は全てチャラにしたい。財務省の増税つぶしとは、民主党と勝次官を屋根の上にあげたまま梯子を外す事になります。今度の選挙では民主党の大敗は確実ですが、民主党は野党にさえなれません。民主党は分割消滅するしかありません。これは武藤氏の日銀総裁就任を阻んだ民主党に対する究極の反撃です。さすがMr.財務省、いやMr.大蔵省です。