この世をパソコンと考えましょう。
カトリックの神様観
ただ一人の神様がすべてをプログラミングした。
神様はなぜ完璧なのか?
どんなバグも直せるから。
この力を「奇跡」と呼ぶ。
プロテスタントの神様観(特にカルバン派)
ただ一人の神様がすべてをプログラミングした。
神様はなぜ完璧なのか?
完璧なプログラミングをしたから。
この力を「預定」と呼ぶ。
日本人だとカトリックの方が親近感あるかなあ。
「頑張れば、最後は神様が助けてくれる」とか考えがちなので。
一方で、プロテスタントってよくわからないと思う。
そもそもこの世を完璧にプログラミングしたなら、なぜ不条理があふれているの?
と、言いたくなることが無数なので。
これに対するプロテスタントの教え。
「人間にとって不条理に見えることでも、神様が創った以上、人間には計り知れない理由があるのだ。」
何せ、人間は神様というプログラマーが創った、キャラにすぎないですから。
信仰心が篤くなると、「私は神様に救われるように創られた」、さらに「あいつは私に支配されるように創られたのだ」などと言い出す始末。
以上の前提知識で考えましょう。
問題
あるカルト教団の連中が、
「近代化なんてイヤだ。私たちは正しい信仰に従って生きたいんだ!」などとワガママを言うので国を追い出され、サティアンごと船にのって安住の地を探していたとか。
で、暴風雨にあいながも何とか島にたどり着いた。
そこでロクな食べ物も無く飢え死にしそうなほど苦しんでいるのを見かねた現地人が、親切にも食べ物や着る者を与えてくれたので何とか元気を回復することが出来たとさ。
さて、この九死に一生を得た人たち、誰に感謝したでしょうか?
解答
もちろん神様にです。
「ああ、こんなすばらしい運命を与えてくださるなんて。」と。
え?現地人?
「そういう風にするように神様が最初からプログラミングしてただけでしょ?なぜ感謝しなければならないの?」で終了。「エスニッククレンジングのちアパルトヘイト」にした。
こいつらの名前をピルグリム・ファーザーズという。
で、船の名前はメイフラワー号。
もちろんアメリカ合衆国の話。
親米派を名乗るなら、これくらいの歴史は承知しておきましょう。
まあプロテスタントも色々ですが。ちなみに私はルター派で習った。
倉山さん
こんばんは。藤沢です。
面白かったです。この人達、ただの人でなしですね。
この考え方(プロテスタント)って、それにしても普段信じるにしても何を信じるのか、信じなかった場合どうなるのかが良く分からないですよね。
・・・とか言っている時点で彼らから見ればきっと箸にも棒にもかからない人間なのでしょうね。一神教は良く分からないし、日本人で良かったです。
参考資料(←久しぶりでたまには)
1.2010年1月5日『なにげない記述ですが』
2.2010年1月7日『「造物主の偉大さ」の捉え方』
(↑今日の元の話。でも今日の例え話私好きです)
3.2010年10月11日『平安「教」エイリアン』(←おまけwww)
それではまた。
倉山さんこんばんは。
カトリックとプロテスタントの神様観面白かったです。
助けてもらって、
神を信じてない?肌に色がついてる?わー人間じゃない!!→駆逐
ということがお決まりのパターンですよね。
ゴールドラッシュも、現地の側からは涙の旅路と呼ばれていると以前予備校で習って驚きました。
キリスト教圏を見ているといつも、
すがるものがないと不安で生きられないからからみんなで神をつくる
という構図が彼らの宗教なのかなと思います。
アメリカシリーズ楽しみです。
こんばんは。
わかりやすくて面白い例えだったので理解するのも容易でしたよ。
ありがとうございます。
>人間にとって不条理に見えることでも、神様が創った以上、人間には計り知れない理由があるのだ。
↑盛大に笑いましたww
でもこういう考えが実際にあるんですよね。
是非計り知りたいものです(笑)
ちなみに・・・
僕が信じるのは僕の信じた道のみ!!
ですが、こんなこと言ってる僕が変な道に反れてしまったら
それこそ取り返しのつかない事態に陥ってしまうので
たくさん勉強をして正しい選択のできる人間になりたいです。
イスラムは「物が落ちるのは神(アラー?)が落とすから落ちる。万有引力くそくらえ」だそうですね。そうすると、プロテスタントの考え方に近いのかな。
こんばんは。
痩せた土地、短い日照時間故、穀物の育成に適さない土地に住み、食は狩猟に依存し、その土地は地続きで侵略者の危機にいつも晒されている環境で求められた宗教(信仰)と我々大和民族のように厳しいながらも美しい四季と深山が育む豊かな水と肥沃な土地に恵まれ、その自然に畏敬の念をもって古から農耕によって食をなし、その糧は神から預かりし米に依存し皆で植えて、皆で収穫し、皆で感謝し、皆で分けて食す…そんな環境で育った宗教(精神)は違って当たり前と思います。レコンキスタと寛容と例えればいいのか…
僕は、お米も神から譲り受けたものでなく、あくまで預かっているという解釈をしています。
それに、God=神と訳すことには異論ないのですが、日本的な神様=かみと平仮名で書いた方がよりそれが示すイメージに近いような気もしています。あくまで主観的感覚論で学術的根拠や定義は説明出来ないのですが。
ですから、違って当たり前なのに同じ価値観を共有しなければならない、この価値観こそ野蛮人からの脱却であると戦後の強迫観念みないなものに対し強い違和感を感じます。
違うことを理解した上で、守るべきは守りながら寛容すべきということであれば理解し得ますけど。すみません、脱線し過ぎました。
今日のお題から、テロリストの首魁オサマ・ビン・ラディンという標的の掃討作戦をジェロニモという作戦名で呼び、そして、そのジェロニモ作戦成功を小躍りして喜び、この作戦の成功は、山本五十六連合艦隊司令長官をブーゲンビルで殺害したのと同じ成功だと論評していたのを思い出しました。
勿論、これが全てのアメリカ人のマインドを示すものではないことは百も承知していますが、それでも「アメリカ」がジェロニモを作戦名にしたことで、彼らのマインドの底にある本質が見え隠れすると思うのです。
広島に原爆を落としたボーイングB-29エノラ・ゲイ号は、現在、スミソニアン航空宇宙博物館にアポロ11号等と一緒に展示されています。
つまりは、エノラ・ゲイ号は歴史的に有益なる記念すべき飛行機であるという位置付けとしているのですから、これと共通する何かがあるのでしょう。
いや〜僕は、日本人で本当に良かった、心からそう思います^^
すみません、個人的感情で長文駄文、失礼しました。おかしな解釈あれば是非、ご指摘頂けると幸いです。
プロテスタントの方はもしパソコンがショートしても
それは完璧なプログラミングだと受け止めるのですか・・
超ポジティブ!!!
預定の考え方で世の中物事見ていったら
矛盾もそれこそ不条理も
神様が最初からプログラミングしてるから
仕方ないって事か。
人間は神様の創造したキャラにすぎないとか
人間バカにしてる気がする。
まあ・・・預定も人間が考えた1つの意見なんだろうけどね。
完璧な神さまってそれ自体で完結してる訳だから、他と接触する必要がない。いわば虚空に浮かぶツルツルの球体で我々がとりつく場所がない。人間界と交渉を持つ神さまなんてインチキに決まってる。
藤沢様
>信じなかった場合
神様がそんな人間を天国に置くはずがないから、地獄行き決定。
マイ様
なぜかヨハン・ズーターを知っていた教養人の三木武吉。
かわ様
>是非計り知りたい
知ったと勘違いした瞬間の大迷惑。
その一、ルソー・ロベスピエール主義
その二、マルクス・レーニン主義
歴史は繰り返す。
一度目は悲劇として。二度目は?
ごじさま
ルターはイスラム教の影響で宗教改革をはじめました。
佐伯様
リクエストにお答えして、アメリカシリーズ、10回くらいやります。
ハルカ様
>ショート
それをハルマゲドンと言います。重要な教義です。
その時に、救済される設定になっているかが大事なのです。
king様
小室直樹先生は預定説を説明する際、人間と神の関係を、「便器と便器職人」の関係に喩えていました。唯一絶対神の前での人間は、それくらい無力で自由意志が無いということです。
chankona様
>人間界と交渉を持つ神さまなんてインチキ
その通りですよね。
ここから近代思想が始まりました。
古代宗教について調べているうちにキリスト教が大嫌いになりました。
わたしがアメリカとキリスト教(特にプロテスタント)嫌いな理由は
まさに先生がお書きになった通りです。
何故彼らはあんなにも上から目線なのでしょうか。
野蛮で好戦的で差別主義者でご都合主義なのに
表向きは隣人愛だのなんだの言っているあたりが特に嫌いです。
藤沢秀行さま
いつもありがとうございます。
早速参考にさせていただきます。
ごじさま
ニュートンは、リンゴが樹から落ちるのは
神の愛の証であるということを証明しようとした結果
物理法則だということを証明してしまって
ショックのあまりひきこもったという話を聞いたことがあります。
なかなか理解しがたい感覚ですよね。
ハルカさま
そこで新しいパソコンを買うことこそが神が定めた正しい道なのですよ、きっと。
すべてを神の決めた預定として受け入れることに抵抗を持ちます。上記の例が神が作った完璧なプログラミングなら自らに手を差し伸べてくれた人に感謝を述べない時点で不良品だと思います。例え預定でこの先起きる出来事が決っていたりしても自分はその結果を知らない以上結局は自分自身を成長させて自分にとって一番いい道を選ぶしかなでしょう。信じるの神でなく自分と自分を取り巻く人々ではないかと思います。だから神は助けを請ったりするものでなく敬うものだと思います。
>「人間にとって不条理に見えることでも、神様が創った以上、人間には計り知れない理由があるのだ。」
ははは、苦笑い。いま流行の成功哲学そのものじゃないですか。こんなところに似非ポジティブシンキングの源流があるとは。
勉強になりました。
神が予定しているとして、ではなぜ勤勉であろうとするのか。
ぐうたらしながら一生を終えてもそれもまた神の定めるところではないか?
この疑問に対する、みなさんの見解は?
ところで最近ハエが五月蠅くて困っています。明らかにわき出たハエだ。
ヤブ蚊より ぶんぶと飛びし ごまの蠅 エイと叩けば カンな音立て
次回は「ボストン大虐殺」「アンドリュージャクソン一代記」など期待しております!
13日のレスが14人で止まっている。。。
alex様
>新しいパソコンを買う
ニーチェですね。
カンパチ様
>自らに手を差し伸べてくれた人に感謝を述べない時点で不良品
そうなんですよね。原理主義者って、勝手読みご都合主義者が多すぎるのです。
shime様
>いま流行の成功哲学
そうなんです。アメリカ発の流行は、理系のモノも含めて、彼らの宗教観を知らないと何のことやらわからなくなります。
例)人間は遺伝子の段階で運命を決められている
仙台様
天国にいける証としてひたすら働き続けます。だから現世利益として大金持ちになることが大事になります。ということはアメリカに恩義を感じている小室直樹先生には言えないことですね。
通りすがり2号様
ジョージ・ワシントンという「架空の人物」は次回ですませようか、二回にわけようか、書いてから決めます。
ジャクソンは、、、実に下らない人物ですがアメリカを知るには重要ですね。「だまし討ち」とか言われて65年も黙っているどこぞの腰抜け蒙昧民族としては。。。とはいうものの「半代記」くらいで御容赦のほどをお願いします。
私は何故か宗教系の学校に通うことが多く、それが宗教から遠ざかっている要因になっているのですが(笑)
もちろん、信仰は大事だと思っております。
で、カトリック系の学校に通っていたころ某シスターが「神様は100%であって、人間は99.9%にはなれても神様のように100%にはなれないのです」というようなことを話していたんです。
当時私は大変反抗期でしたので…内心
「人間が99.9%にしかなれないのなら、神様のことを100%理解できない。0.01%の所で邪悪な事を考えていても理解ができない。ましてや人の言葉で書かれた聖書も完ぺきではないのだな」と思ったのです(笑)
もちろんいい教えもたくさんあります。
プロテスタント系の学校で働いたこともありますが、若干居心地が悪かったです。カトリックとは勝手が違うのもそうなんですが、まあ色々あって。
やっぱり日本古来の信仰の方が落ち着きます。
絶対がないから柔軟ですし、だから無理がない。
遅ればせながら倉山先生の「誰が殺した?日本国憲法!」を読みました。
前々よりもやもやしていたことがすっきりしました。
ちょうど、大学時代に使っていた6法があるので日本国憲法と大日本帝国憲法を読み比べようと思います。
巻頭に何かちょっと変な憲法論がくっついてて嫌ですが。読み飛ばします(笑)
倉山様
>13日のレスが14人で止まっている。。。
新しい記事が更新されると、前の記事には書き込みづらいものです。
>天国にいける証としてひたすら働き続けます。
小室先生によれば、これが資本主義大発展の引き金でしたっけ。
『痛快!憲法学』も読んだのは随分前なので、記憶が薄らいでます。
「天皇教」という言葉に違和感があったのは覚えているのですが。
佐伯様
皇室についてのお勧めの本といっても難しいですが、
葦津珍彦氏の『日本の君主制―天皇制の研究』なぞ如何ですか?
しばしば竹田恒泰氏が「これは葦津珍彦先生がおっしゃったことですが」と言って引用なさる
「皇位が世襲である限り、大御心も世襲でなければならない」という言葉は、
おそらく、この本が出典です。
ただ、この本の残念な点は、葦津氏が旧皇族の皇籍復帰を否定している事です。
名前を忘れました。17は私です。
壮月様
お読みいただきありがとうございます。
残念ながらあの本は神道の話はほとんど削ったのですが。
>無理がない
これが日本宗教の特長ですね。
初鰹様
うーん。
「世界一書き込みにくいブログ」の汚名を返上しようと企んでいるのですが。。。
小室ワールド全快の本でしたね。先駆者がいたので「お前はもう死んでいる」は使えませんでした。笑
倉山先生
リクエストにお答え頂き感謝申し上げます^^
倉山米国観、非常に興味深いです。
初鰹さま
>葦津珍彦氏の『日本の君主制―天皇制の研究
ご紹介頂き、ありがとうございます。
実は、葦津先生のご著書、今、僕のマイブームでして…
これからも機会ある度にご指導頂ければ、幸いです。宜しくお願い致します。