福沢は、第三の立場です。日本が好きで、日本政府が嫌いな、典型的な人ですね。
明治十四年の政変で、弟子たちが一掃されたわけですから、気持ちはわかります。
福沢の何が偉いって、時の政府を恨んでも日本そのものは嫌わないというところですね。
日本国と日本政府は違います。ましてや政府の一部の権力者が日本国そのものなはずがありません。
単に学術的に高度かどうかだと加藤弘之なんかになるのでしょうけど、時代に対する影響力を重視してとりあげました。
ところで、福沢諭吉の思想を一言でまとめるとどうなるでしょう?それは、
秀吉は偉い!
です。
私、信長を過大評価する人ってその人の歴史リテラシーを信じないのですが、とりあえず徳富蘇峰の項とも合わせ読んでください。蘇峰への嫌味に読めるはずです。
吉田松陰が修行時代に尊敬する人物として、神功皇后・北条時宗・豊臣秀吉をあげているのですけど、幕末明治の日本人にとって慢性的朝鮮半島危機な訳ですから当然とも言えるでしょう。その割りに、今は「秀吉を褒めると朝鮮人に怒られる!」とか叫ぶ人々がどれほど多いか。
あと、福沢の代名詞として「一身独立して、一国独立す」というのがあるのですけど、これは「御国のために金儲けせよ」ということです。慶應義塾の建学の理念です。明治の「立身出世」の精神とはそういうことです。
もう一つ、朝鮮半島に関しては、なぜ福沢が脱亜入欧論に走ったかです。
(最近は否定説もありますが、立証不十分として通説に従いました)
明治初期から韓国併合までの記述を読んでいただければわかるとおり、
当時の朝鮮の愛国者はみんな親日で、ことごとく悲惨な末路をたどっているのですね。
どれくらい悲惨かというと、「凌遅刑」を調べてください。日本人の想像を超えています。
福沢は、金玉均ら朝鮮の愛国者を三田の私邸に命懸けでかくまったりした人ですから、それだけに絶望が深かったのですね。
今でも健全な企業人は、愛国者かつ政府への健全な批判者だと思うのですが。
何だか正しい慶應建学精神講座みたいになりましたが、こういうこと言っている人、意外にいなかったような。
『総図解 よくわかる日本の近現代史』
(新人物往来社、税込1470円)
好評発売中です。
倉山さん
こんばんは。藤沢です。
少しご無沙汰しておりました。今日の話、面白かったです。
企業は利潤があってこそ次の投資、活動が出来る。大切な事だと思います。そこで働く人達にとっても、収入、やりがい、余暇の確保の元になる訳でしょうし。
インフレ政策についても、どちらかと言えば意味は雇用の確保にあると思います。働いている人の生活が職につけない人の犠牲の上に成り立つのでは、やはり違うでしょう。人間性や能力にそこまで決定的な差があるとも思えませんし。
各企業が収益、やりがいの点で安定すれば、物価が高くとも大抵の日本人は耐えられるのではと思っています。
前回の話との関連で学問の世界について言えば、各専門の方々が連携して現在の問題に取り組んで欲しいと思います。経済、外交、軍事、財政、社会保障の諸問題は、法学、政治学、経済学、社会学が協力していかないと中々良い結論にたどり着かないのではと思います。
大学も余裕が無いと先生も学生も目の前のことに追われて中々それ以上のことまで出来ないと思います。何はともあれとりあえずは、お金ですね。
インフレに対する恐怖感と罪悪感を緩和して取り除くのが思想面では大切ですかね。
すみません。長くなってしまいました。
続きを楽しみにしております。それではまた。
参考文献
1:去年の8月25日「閔妃が金玉均に謝罪すれば?」
2:記事番号18「業者に対して居丈高」
(官僚たちの夏シリーズの謎の(?)隠れ回です。今回の話もそうですが、学者の方に民間企業の意味と正しさを言ってもらえるのは正直ほっとします)
徳富蘇峰のもたらした弊害ってかなり大きいような気がします。
福沢諭吉の「学問のすすめ」は一度読んでおかねばなりませんが、訳本になるのかなあ。
倉山先生、砦の皆さん
>今でも健全な企業人は、愛国者かつ政府への健全な批判者だと思うのですが。
そうであってほしいと心から願います。
目下「世界通貨戦争」最大の敗戦国=日本。その中で必然的に中国依存を強め、生産拠点を次々に海外移管し国外進出する以外ない企業。この傾向は弱まるどころか加速する傾向。国内雇用は下り、技術流出は際限なく止まらない。最悪のシナリオとして、世界通貨戦争後の急激な超円安が日本を襲う…。
まさに国家・国防の意識の低さは民官問わずではないでしょうか?
「一身独立して、一国独立す」
日本企業経営人にはこれあってしかるべき思想と思いますが、
現実はどうでしょうか?
今回もしみじみ考えさせられました。
一国民として何が出来るのでしょうか…。
長々と恐縮ですが、
小生のような普通の一般国民の方も一緒に考えませんか。
幕末、明治維新、という時代を考えるとき、個々の人物主体で考える方法と、諸外国との関係など、諸々の要素を出来るだけ複眼的に捉える方法があると思います。もちろん、後者の方がより迫真なのでしょうが、それをやろうとするといつも、立体思考に絶えられなくなり、訳が判らなくなります。
福沢諭吉と言えば、某大学の設立者ですが、池田信夫しの説を見ていると、何か
http://matomech.com/article.aspx?aid=737405&bid=414
藤沢様
>人間性や能力にそこまで決定的な差がある
と考えたがったのが、当時の留学帰りその実は何も身に着けてこなかった語学バカ集団で、それに対抗したのが慶応義塾であり東京専門学校(早稲田のkとですよ)のはずなのですが。
ちなみに、中央&法政大学は最初から潔く、専門学校を志向していました。明治と日大もそうかな。
仙台様
福沢の本はどれも原文で読んでも、講談調で楽しかったです。
佐伯様
>一国民として何が出来るのでしょうか
まずはこの砦の話を一人でも多くの人に広めてください。
坂本龍馬も最初はそこからはじめました。
通りすがり様
池田氏で慶應を語るのは、中山某氏や千葉氏で中央大学を語るようなもので。
ちなみに、リンクの議論、「デフレは永遠に続くんだ!マイルドインフレなんかありえないんだ」とか、途方もないこといっているような。。。経済が専門ではない私から見ても疑問ばかりですが、この人どういう人なのでしょうか。
ちなみに過去記事で紹介したように、この人、なぜか統一教会といっていることが同じです。
日韓併合した『伊藤博文は偉い!」と僕は言いたい。
<「ぶん殴って、洗い浚い持っていこうとする人たち(複数>があって、よりマイルドに「俺の弟)国にならないか?』
の<>の部分を取り除いて、「日本は悪いことをしたんですねえ、、、」と言いたがる、民社政権寄りのNHK(今のマスコミは政権に迎合する「日本の恥協会)はなん」なんだろう…
「稲作によって、食に満ち足りて起きた「大倭の乱と、衣食に満ち足りて起きた元寇(だって「ゲルっていうテント暮らしで、元の住は不完全じゃん)、衣食住足りて秀吉、衣食住機(機」は蒸気機関による人手の対化)で起きた日韓併合…
「世界情勢を見ずに、「2国間情勢のみを見よ!』と是の仙石大臣はおっしゃって言るのね(左翼LOVE)』・・・
SAI様
日韓併合したのは、桂太郎では。
桂も伊藤や山縣とともに、「経済効率が悪いので、併合まではしたくない」が本音だったと思います。
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