なんば安生さんご紹介、他。

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 国士舘でいつもご一緒の立石節子先生から、なんば安生(あんせい)さんの御本を謹呈されましたのでご紹介させていただきます。ありがとうございます。

 なんば安生『だから、日本って変?』(文芸社、2009年)

 海外駐在経験が長いと日本に違和感を覚える、というお話です。ほとんどが事例なので読みやすいと思います。「なぜ日本には核シェルターがないのか」などというそのものズバリの節などもあり、普通の日本人が当たり前と思っている日本がいかに異様か、という話が満載です。とはいうものの、一部の評論家に見られるような外国かぶれ的な視線がないので、嫌味が感じられず、読みやすいと思います。

 繰り返し強調されているのが、「スウェーデンでは公式行事で国王を称える歌を歌うのは当たり前。なぜ日本では君が代は駄目なのか」「日本国憲法は問題だらけ。平和憲法を名乗るが、ではどこの国の憲法が戦争憲法なのか」「歴史問題の解決が日本人が立ち直る鍵」です。

 仰る通りですね。歴史家のはしくれとして耳が痛い。

 

 ちなみに最近、幕末明治に関して意見を聞かれることが多いので、小ネタがたまっています。大河ドラマの影響だったり、徳大寺のこと書いたり、この前この砦に龍馬のこと書いたりと、色々な理由がありますが。単なる雑談ですけど、もしお聞きしたいという人がいましたら、下記のラインナップ、やります。なければその他のネタの渋滞を解消します。笑

  大久保利通の就職活動とゴマスリ

  木戸孝允、とっさの時のピンチ脱出法

  西郷隆盛と坂本龍馬と梶原一騎

  今すぐ高杉晋作になる方法?(前編)

  今すぐ高杉新作になる方法?(後編)

 三番目以外、幕末マニアにはおなじみの話ばかりですので、ネタばらしはやめてくださいね。私自身の表現力の練習と、あと若い人で知らない人が多いでしょうから、そういう啓蒙もかねて。

 

 教育に関して、輿石東(コウセキトウ?)が以下の発言をしています。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100107/stt1001071942009-n1.htm

「世の中は自治労と日教組が諸悪の根源という話もある。それだけ期待もされ、批判もされている。教育が選挙の争点になるのは初めてだろう。いよいよ日教組の出番だ」

 だそうです。判断は読者の皆さんに任せます。

 ちなみに産経本紙だと、その横に福田元首相が「憲法に反する天皇の政治利用を許してはいけない。追及すべきだ」と谷垣自民党総裁を叱咤激励したという記事が。こういうのがあるから、新聞は紙で読んだ方が良いこともある。

 情報や学問に携わる職業の人間は、複数の新聞に眼を通すのが義務です。日本だと五大紙と主要英字新聞くらいは。図書館で全部読むのが合理的なのですが。最近どころではなくサボっている私が言うのもなのですが。。。

「なんば安生さんご紹介、他。」への0件のフィードバック

  1. 5つみんな楽しみにしてます^^
    ずっと産経読んでますが、最近読売も併読してます。
    5大紙全部併読ですか〜^^; 

  2. ではやりましょうか。
    でも他の人も聞きたがるのでしょうかねえ。
    今年は一日一更新でいきたいと思います。
    レスの様子によっては頻度を上げたり下げたりしますけど。

  3. 倉山さん

    こんばんは。藤沢です。
    コウセキトウ(輿石東)、どうやら出馬するみたいですね。頼むから日本のために落ちてくれという感じですが、いっそのこと今のうちにみんなで山梨県に住民票を移しましょうか?wwwwwwwww

    まあ、それはともかく。歴史教科書について前から思っていた事を書かせてください。ご存知の方がいたら、差し支えない範囲で教えてください。
    今日、本屋に立ち寄りましたら、山川出版社の日本史と世界史の教科書が社会人向けに焼き直されて並んでいました。懐かしさもあって久しぶりに読んでみたのですが・・・、読むに耐えません。倉山さんの爪の垢でも煎じて飲めと言いたくなる所ですwwwwwwwww。

    明治日本の所ですが、必ずと言っていい程ビゴーの挿絵が入るのですが、これはどうしてなのでしょうか?日清・日露戦争は先人たちが必死にこの国の安全を賭けて戦ったものです。何故それを茶化す様な絵を平気で教科書に載せて生徒たちに教える事が出来るのでしょうか?「いよいよ日教組の出番だ」とおっしゃるのであれば、是非ともコウセキトウには答えて頂きたい!

    私自身は証拠を持っていないので推測ですが、結論は一つしかないと思っています。「日教組と山川出版社はグルである!日教組を糾弾する際はこの会社も表に出してセットにする必要があると思います!」

    どうでしょうか?知っている人にはある意味当然の事で何をいまさらなのかもしれませんが、ご意見ご回答頂ければ嬉しく思います。それではまた。

  4. 小生の拙著がこんな形で紹介されているとは、恥ずかしながら今日まで知りませんでした。好意的なコメント、ありがとうございます。立石さんが一言もおっしゃらなかったものですから、失礼致しました。
    拙著については、「おもしろかった」とおっしゃる方もいらっしゃるのですが、やはり海外経験をされていて、海外目線から日本を見ることのできる方にどうしても限られるようです。

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