史上最大のムチャブリ

LINEで送る
Pocket

 メリケンどもを最低百年間は呪い続ける日がきました。あと三十年か。
 普段どんなに同盟国として仲良くしていても、
 今日と9日だけは、心の中で呪いを忘れないようにしましょう。

 犠牲者への哀悼はその次です。
 原爆が日本人を殺したのではなく、原爆を使ったアメリカ人が日本人を殺したのです。(ここ重要)

 しかし、昭和20年並にクソ暑い時に辛気臭いドラマばかりやってますね。つまらん。
 テレビでも映画でも良いから、この話やってくれないかな。

日本人でよかった!

と心の底から思えた話です。

プロローグ(参考:7月7日記事「不敗の魔術師・ミラクル根本、張家口の奇跡!」)
 昭和二十年八月、ソ連軍は中立条約を破って、満蒙に猛攻。
 しかし、当時世界最強の将軍・岡村寧次支那派遣軍総司令官がいる万里の長城の中には攻めてこれなかった。
 岡村大将は長城内の居留民の引き上げを舎弟と化した蒋介石にやらせながら切歯扼腕。

「満洲に突っ込みたい!!!」

注 8月15日のポツダム宣言受諾後の日記に本当にそう書いてます。
  軍隊の無条件降伏?やれるものならやってみろ。
  俺ならロスケを皆殺しにしてやる!!!の意味です。
  ちなみに日本は敗戦国なのに、岡村さんは戦勝国の蒋介石をパシリにしていました。

 そんな岡村さんの腹心の部下が、根本博中将。
 ヘタレで役立たず(岡村基準)の関東軍は仕方が無いが、モンゴルには根本がいる!
 そこで史上最大のムチャブリその一

「根本君!モンゴルでスターリンをやっつけて♪」

 根本さん、ソ連軍を叩きのめし、無事に居留民を帰国させたとさ。

本編
 時は流れて1949年。
 アメリカ合衆国の無能極まりない外交政策により、虫の息だった毛沢東率いる中国共産党は息を吹き返し、蒋介石率いる中国国民党政府は台湾に叩き出されてしまった。
 ついでにアメリカ軍の軍事顧問は、無能で弱いので蒋介石は不信感丸出しになった。
「なんだ、こいつら物資があるから勝てるだけで、実は超〜弱いじゃん」
とは言っても勢いに乗る中国共産党人民解放軍は、もう台湾まで迫って来ていた。

 ちなみにこの人民解放軍。翌年からの朝鮮戦争でアメリカは国連軍を組織し(=地球の半分を味方につけて)、やっとこさ引き分けに持ち込んだという相手。

 もう殺されるしかない?というか、頼むから楽に殺してくれというような拷問を受けるしかない?そう覚悟した蒋介石は、メリケンごときヘタレとは比較にならんような、史上最強の軍隊が存在したことを思い出した。

帝国陸海軍である。

 そして自分を負かし続けた最強の将軍を思い出した。
 岡村寧次将軍である。
 そこで密使を送り、「どうか毛沢東から私を守ってください」と懇願。
 ちなみに、いろんな人がいろんな旧帝国陸軍の軍人に「台湾に来ればおいしいバナナをたらふく食べられますから」と勧誘。
 当時のバナナは高級品だったので、大学弁論部員が泊り込みで選挙バイトに行く感覚で、軍事顧問団として参加したのが「白団」。

(ここ異説あり)
蒋介石の使者に病床の岡村さん、「じゃあ代わりに根本君に行ってもらおう」と返事。

とういうことで史上最大のムチャブリその二

「根本君!台湾で毛沢東をやっつけて♪」

 もちろん当時の日本は占領下。旧軍人が外国に密出国して、あまつさえ内戦に参加するなんてあらゆる法令違反。

 で、根本さんは、「今から釣りに行く!」などと家を出て、そのまま帰宅せず。
 噂を聞きつけた新聞記者に、奥さんは「さあ、釣りに行ったまま帰らないんですよね」などとトボけた返事。国会でも問題になったりするが、社会党議員すら「どんどんヤレ!」というのが本音。首相に「吉田てめえ、本当は戦況を実況中継で聞いてんだろう?」などと質問趣意書を出したりもしている。

 その頃の根本さんはというと、沖縄あたりで漂流して米軍に捕まった時には「お前らが弱いから代わりに俺が行くんだろ。道案内しないなら邪魔するな」などと問答無用で押し通る。

 てなやりとりをしつつ台湾に到着。
 そこで作戦を聞かれた根本閣下。

金門島で迎え撃つ!!!!!

 地図で確認してください。台湾よりも大陸に近いどころか、福建省の間の前です(思わず敬語)。
 根本将軍、続けて「厳島の戦いというのをご存知か?」・・・。

 さて本番。
 大陸を制覇し、勢いに乗る人民解放軍、大挙して金門島に押し寄せる。
 なぜかすんなり上陸。
「へ、国民党の連中、恐れをなして逃げ出したか」
と油断した瞬間、船が全部焼かれる。逃げ場がなくなった。。。
 で、八方から砲弾の雨あられ。
 日本の戦国大名の毛利元就が厳島の戦いでわざと敵を上陸させて油断したところを退路を断ち、少数の兵で大軍殲滅した戦訓の通りに撃滅。

 何だこの冗談みたいな戦いは、と思いたくなるがここは100%史実。

 恐れをなした毛沢東は二度と台湾に手を出さなかったとさ。
 つまり今の中華民国が独立国として存在するのは根本さんのおかげなのです(またもや、思わず敬語)。

 ただ根本さんは占領されている日本の立場と、「日本人に手を借りた」となると大変なことになる中華民国の立場を考え、表には出ないで戦闘指導をしたので、いつの間にか戦後秘話に。
 当時は日本の新聞記事になっていたのに。
記者会見まで開いてなかったっけ?

 何を聞かれても、根本さんは「釣りに行ってきただけだ」の一点張り。
 空気の読めない記者が「獲物は人民解放軍ですか」と聞いたとか。
 そんなの聞かれても困るじゃない。
 その割に
「蒋介石には恩義があるからのう」
などと答えていたような。。。

 今もし根本さんが顕在なら「史上最大のムチャブリその三」が行われたに違いない。

根本君!北朝鮮で、金正日をやっつけて♪

 帝国陸海軍さえあれば拉致問題など一瞬で解決なのに。。。

エピローグ:読み人知らずの歌(曲は桃太郎で)

 岡村さん 岡村さん バナナをたらふくあげるから ちょっぴり台湾 行かんかね

 行きましょう 行きましょう だけど僕は病気だし 代わりに根本を 行かせましょう

 いざ進め いざ進め 攻めて攻めて攻めまくり 潰してしまえ 人民軍♪

「史上最大のムチャブリ」への0件のフィードバック

  1. こんにちは。かわです。
    砦ではお久しぶりですね(笑)

    昨日は勉強会のお誘いありがとうございました。
    実はあの後、三島君と食事をしながら話をしたのですが、僕よりも若くて、しかも未成年である彼がこんなにも日本のよりよい将来を考えているのかと刺激と感銘を受けました。
    僕も負けずに頑張ろうと思います。

    あくまで「釣りだよ」と言い張った根本将軍はまさに漢ですね。
    先人が残してくれた有形、無形の財産を未来の子供たちに引き継ぐことも僕たちの大事な役目なのでは、と改めて実感しております。

  2. 根本中将に敬礼。

    金門島の戦い。
    日本から台湾に渡るときの苦労は並大抵ではなかったでしょう。
    すごいの一言です。

  3. 書かれている根本中将は↓の本で初めて知りました。

    この命、義に捧ぐ 著者:門田隆将 出版:2010.04.30 集英社

    たまたま手に取って読んだところ引き込まれ購入、感動しました。

  4. ムチャブリに拒否せず成功を収めた中将、すごすぎる。報道もこういったすばらしい話をコラムで毎日取り上げてくれないかな。

  5. イシコウ様
    この状況で火事場泥棒をしている連中が許せんですね。

    かわ様
    政治の世界で「勉強会」というと、「叛乱軍」「決起部隊」を意味します。

    tomkura様
    それでいて「楽勝だった」とか言いそうですね。

    今浦島様
    私は黄文雄さんの本で知りました。

    bluepearl様
    >報道
    産経新聞が比較的そういう記事が多いですかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA