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東京都議会、民主と自民の対立で流会

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 東京都議会が開会すらできていない。衆議院選挙と関係なく仕事をしてほしいが。

 その昔の東京市議会は伏魔殿と言われ、政友会の鳩山一郎と民政党の三木武吉が鎬を削った舞台でもある。この二人、後には吉田茂を倒すべく奔走する盟友となる。
 
 ちなみに、東京市に比して、東京府は影が薄く、戦時中の昭和十八年に東京府と東京市は合併して、東京都となる。これが現在の東京都の始まりである。
 
 帝国憲法の制度では、公務員の兼職は可能だったので、鳩山や三木は東京市会議員として活発な活動ができたのであり、尾崎行雄などは国会では万年非主流派か野党だったが、東京市長としては有名な桜の木の逸話などを残せている。
 
 外国ではフランスのシラク大統領が長らくパリ市長として辣腕を古い、首都防衛の観点から安全保障に精通し、バルカン問題で揺れる欧州の安定化に多大な貢献をしたことは記憶に新しい。というような話は日本ではあまり知られていないか。
 
 本朝においても、知事や市長などの地方自治体の首長が国政においても発言力を有するようになった。石原東京・橋下大阪・上田埼玉・森田千葉・松沢神奈川・東国原宮崎といった現職、増田岩手・北川三重・橋本高知の元知事も活動は県内に留まっていない。

 国政(=国会+政府+政党+派閥)で研鑽するのも政治家の仕事だが、いかんせんその他大勢の中の一人の陣笠と化してしまいかねない。
 現在は公務員の職務専念の趣旨から、地方自治体の長に立候補しようとすれば、国会議員はその地位を失ってしまう。しかし、知事などの首長の経験は貴重である。兼職禁止や立候補資格の厳格さを考えても良いのではないだろうか。当選したらあとは何もしないよりは、地方政治で自分の能力を活かしたいと思う方が真面目では?もちろん、気軽に立候補されても困るが。

 しかし、それにしても民主党は都議会第一党なのだから、自分達の政権運営能力を示す絶好の機会なのだが。このまま都議会が開かれず、空転してしまうと鼎の軽重が問われよう。
 少なくとも、都知事への拒否権集団と化してしまっては困る。